第伍拾伍話《EXLoop:Seventeenth 複合地獄》
龍雅は、氷の地獄から出ると、目の前には、グツグツと煮えるドブと血の臭いが混ざった臭いが漂う毒の海が広がっている。
空には、無数の烏が飛んでいる。
海には、黒い龍が泳いでいる。
――さて、ここはどう渡ろうか…
龍雅は、海に向かって風船を投げた。
風船は、海面に落ちると、破裂し、消滅していった。
――なるほど、ここは泳いでは渡れないか…ならば、こうするしかないな…
「状態異常無効、防御力上昇、受ダメージ減少」
龍雅は、そう言い、自己強化をかけ、空を飛んだ。
「さて、また狩り始めるか…」
龍雅は、空を飛ぶ烏に向かって光弾を放ち、撃ち殺していく。
龍雅は、烏を全て殺すと海上へと向かい、黒い龍を殺していく。
黒い龍は、口から毒の塊を吐き出すと、龍雅は死毒の煉獄を放ち、毒炎が毒の塊を吸収し、黒龍を殺す。
――死ね…
龍雅は全ての黒龍を殺すと、海の中から巨大な何かが無数に現れた。
――なるほど、龍ではなく大蛇だったか…
それは、巨大な千の首を持つ多頭龍だった。
黒龍の正体は、複数の首を持つ多頭龍だった。
数千体の多頭龍は、龍雅に向けて殺意を向けている。
多頭龍一体一体が、毒の霧を放ち、辺りを万死の毒で汚染する。
龍雅は、鎧の機能を発動する。
――失せろ…
龍雅は、周囲に弾幕を張り、周囲の多頭龍を怯ませる。
――本体は、再び海に沈んだか…だが、逃がさない。
龍雅は、手に巨大なエネルギーに刃を纏わせ、多頭龍の心臓/首を穿っていく。
百体ほど倒すと、周りにいる数千の多頭龍が龍雅に向けて毒の弾幕を放つ。
龍雅は、毒の弾幕を紙一重で回避し、エネルギーの刃を海の中に漬けたまま、多頭龍一体に接近し、多頭龍を切り裂き、殺していく。
――終わりだ。
龍雅は、時間を停止し、数千体の多頭龍の心臓部を狙って槍を配置し、そして放ち貫いた。
――時は動く。
時間が動くと、数千の大爆発が発生し、海を少し蒸発させる。
多頭龍は全て消え去ると、水星エリアの最後に居るボスを超える大きさの多頭龍が現れた。
――また巨大ボス戦か…
龍雅は、ため息をつき、時間を止めた。
――さて、殺すか…
龍雅は、多頭龍の心臓に向かって無数の槍を投げ、心臓を貫く。
――消えろ。
太陽の表面爆発を遥かに超える爆発が発生し、多頭龍を消滅させる。
龍雅は、消滅を確認すると、向こう岸へと向かい、着地すると、謎の超強烈な突風が吹き、「何!?」と言うがすでに遅し、龍雅は突風に吹き飛ばされた。
突風に吹き飛ばされ、龍雅はある場所へと吹き飛ばされた。
「ここは何処だ?」
そこは、強烈な炎と氷の暴風が吹き荒れ、溶けた鉄の雨が降る檻の中だ。
地面は焼けた鉄板だ。
龍雅の手には、いつの間にか刀が握られていた、
無数の巨大な三つ首の炎の牙を持つ犬と様々な武器を身に着けた無数のゾンビが龍雅に襲いかかる。
いや、ゾンビは、互いを殺し合っている。
犬は、ゾンビを喰らいながら龍雅を喰らおうと狙っている。
遠くから黄金の頭を持った炎の鬼が龍雅とゾンビを狙って弓を使い、無数の熱せられた剣を射て、雨の如く戦場に剣が降り注ぐ。
百の鬼がゾンビに紛れてゾンビと龍雅に襲いかかる。
鬼の声で、ゾンビは生き返る。
ゾンビの嘆きで鬼の戦闘力が上昇し、暴れ狂う。
――ここも、幾つもの地獄が混ざっているようだな…
龍雅は、刀を構え、襲いかかってくるゾンビと犬と鬼を斬る。
犬は、殺されると地上を焼き尽くす炎の暴風を放つ爆発を起こし、倒れるが龍雅には効かない。
ゾンビが倒れると鬼の声でまた蘇る。
鬼が倒れると、他の鬼は強くなっていく。
龍雅は、鬼を殺していく。
鬼を消せば、ゾンビは蘇らないからだ。
龍雅は、地獄を蹂躙し、金色の鬼以外を殺した。
――さて、最後だな…
龍雅は、金色の鬼に狙いを定める。
鬼は、少し顔を青ざめ、冷や汗を掻いて目にも止まらぬ速度で逃げながら龍雅に向かって無数の燃え盛る剣を放つ。
龍雅は、地面から刀を抜き、走り、燃え盛る剣の弾幕を二本の刀で弾き返していきながら逃げる鬼に接近する。
鬼は逃げる。
逃げる。
逃げる。
火を吐き道を阻む。
鬼は叫び、死者を蘇らせる。
だが、それでも無意味だ。
龍雅は、死人を全て倒す。
――遊びは終わりだ。
龍雅は、時間を停止し、鬼を掴み、鬼の弓を持ち、燃え盛る剣の弾幕を鬼に放つ。
――フン…
時間は動き、燃え盛る剣の弾幕は、鬼に突き刺さり、大爆発を起こし、鬼は消滅する。
鬼は消滅すると、檻が開くと、風が止み、視界が開けた。
次の地獄の入口には、天にまで届きそうなほどの炎が待ち構えている。
龍雅は、檻から出て、この地獄を去っていき、炎の中へと入って行くと、龍雅の体は、下へと降下してく。
距離にして6000km
龍雅は、底へと着地した。
――ここが最後か…
顔を上げると、遠い遠い場所に禍々しい光の柱が見える。
空には、雷鳴が鳴り響き、無数の雷が連続して降り注ぐ。
剣、炎、溶けた銅、溶けた鉄、針の豪雨が音速で降り注ぐ。
炎と氷と剣の暴風が、吹き荒れる。
無数の赤熱した山より大きい鋼鉄の巨象がこの地獄を徘徊している。
地面は赤熱した砂鉄の砂漠で蟻地獄による大穴が無数に発生している。
この地獄の周りには、大火炎が取り囲んでいる。
――行くか…
龍雅は、灼熱の砂漠を進んでいく。
鋼鉄の巨象が龍雅を見つけると、龍雅に向かって突進する。
龍雅は、巨像が後ろから迫って来るのを察すると、時間を停止し、無数の巨象に向かって槍の雨を放ち、象を全て倒し、消滅した。
蟻地獄が、龍雅に向かって焼けた鉄塊を放ち、挑発する。
龍雅は、鉄塊を弾き返すと、龍雅は挑発に乗り、蟻地獄を殺していく。
全て殺すと、再び歩き始める。
虐殺の跡、地獄さえも嘆く惨劇に変えた。
灼熱の砂漠を超えると、結界が張られ、地獄に現れた今までのボスと無数の雑魚が龍雅の目の前に立ちふさがり、結界内は今までの地獄が全て合わさったような地獄と化した。
――なるほど、それほどこいつらは俺をここから先に進めたくないらしい…
龍雅は、混沌とした地獄で戦い始めた。
地獄のモノ達は、龍雅をこの先へと行かせまいと足搔く/立ち上がる/立ち向かう。
たった一人の少年。
だが、その少年は、鬼よりも強く悪魔よりも恐ろしい。
龍雅は、地獄のモノを瞬殺していく。
――終わりだ。
龍雅は、破滅の邪眼を発動し、地獄のモノ達を全て視界に捉えると、地獄のモノ達は消滅した。
消滅すると、結界は解かれ、光の柱への道が開かれ、レベルが上昇した。
――レベル150…そして俺の技はもう一つ増えた…そう…これは、能力者を殺す為の…
龍雅は、そう思い、クククと笑った。
――さて行くか…
龍雅は、光の柱の中に入って行った。
光の柱は、今までとは違い、内部も禍々しい色をしており、地面は真っ黒だ。
龍雅の周りには、無数の改造兵が龍雅に向かって銃口を向けている。
――なるほど、ここは、影人形ばかりいる地獄か…
空から黒い豪雨が降る。
雨は、地面に溜まり、水溜りは影人形へと変わる。
潰していく。
倒していく。
無数に沸く影人形。
龍雅は、逃げた。
もうレベルを上げる必要などない。
レベルは限界値まで上昇した。
これ以上倒す必要などない。
必要あるのは、ここにいるボスのみ。
龍雅は、光、いや闇の柱の中央へと目指す。
影人形が行く手を阻む。
龍雅は、光の柱の中をいくら探してもここのボスは現れない。
――なるほど、影人形全員を倒さない限り現れないという事か…
龍雅は、そう思い、影人形を倒していく。
影人形を倒す度に光の柱に色は、白くなっていく。
数億体を倒した所で、光の柱は、従来の光の柱と同じ色へと戻った。
――残り1万体か…
龍雅は、再び駆け、影人形を倒していく。
影人形を全て倒すと、龍雅の後ろに一人の影が現れた。
『よう…よくここまで辿り着いたな…』
「誰だ?」
声が聞こえた。
人の声だ。
だが、その声には聞き覚えのある。
中性的な声だ。
龍雅は、この声を知っている。
龍雅が振り向くと、そこには、まるで画像加工で白黒加工したかのようなモノクロの龍雅が立っていた。
鎧の色も異なっており、鎧の色は太陽の光をも殺すかのような深い黒だ。
「お前は…」




