第肆拾斜話《EXLoop:eighth クイーン・アンド・ナイト》
――ここからでも熱が伝わってくる…
目の前には、無数の溶岩の大海原が流れており、足場が、ほとんど存在しない。
地帯、という言葉は間違いだ。
正しくは、溶岩の湖といってもいいだろう。
龍雅は、溶岩の湖の入口に最も近い足場に飛んで移動した。
足場に移動すると、龍雅の体に強烈な熱気が襲い掛かった。
数分居ると体全身が焼けるような熱さだ。
――暑い…違う、熱い…
溶岩地帯の熱は、龍雅の体を蝕む。
龍雅は、周囲に冷気を放ち、どうにか平常を保っている。
――この冷気は、レベルアップで得たもの…本当はあらゆるものを凍らせる為の絶対零度の冷気…だが、この熱さでは、生体維持でしか使えない…常に弱で使わなければ、辿り着けない。
龍雅が放つ冷気は、体感温度で28℃
クーラーと同じ位の温度だ。
龍雅は、冷気を利用し、溶岩を冷やし、石の道を造り、次の足場へと走って渡ると石の道はすぐに溶岩へと戻った。
――やはり、急場しのぎに造った道は、こうなるか…
龍雅は後ろを振り向きそう思った。
龍雅は、先に進もうとすると、地面が揺れ始めた。
――今度は何だ?
龍雅は、そう思い、辺りを見渡す。
すると、溶岩は、火山の噴火のように噴出し、炎を纏った海竜の骨が大量に現れた。
骨竜は、口から火山弾の弾幕を空へ向かって放ち、火山弾は、ミサイルの如く龍雅を追いかけ始める。
――次は、海竜か…
龍雅は、火山弾を避けながら、先へ進んでいく。
火山弾が足場に当たると、巨大な爆発と共に、大量の溶岩が辺りに飛び散る。
溶岩は、足場を溶かしていき、足場が徐々に縮まっていく。
龍雅は、縮まっていく足場から次の足場に移動し、足場に火山弾が当たると、次の足場に移動する。
――…アイツは俺では倒せないと思う…飛竜共は、俺に届く場所にいた。だが、アイツの居る場所は遥か遠い所から撃っている。もしかしたら近距離攻撃しか効かないかもな…だが、やってみるだけやってみるか…
龍雅は、そう思い、海竜に向かって巨大なエネルギー弾を数発放ち、炎の海竜に当たると、超巨大な大爆発が発生した。
――効いたか?
龍雅は、爆発跡を確認すると、海竜は、エネルギー弾の爆発を吸収し、巨大化した。
――逆の意味で効いてしまったか…まぁ、いい…ならば…今こそこれを使う時か…
龍雅は、手に冷気を纏わせ、海竜に向かって放つと、海竜の炎は小さくなり、真っ白な結晶に閉ざされた化石と化したが、溶岩によって溶かされ、すぐに蘇った。
――一時的でしかなかったか…まぁ、いい…先に急ごう…雑魚に構っている暇はない。
龍雅は、そう思い、足場を移動していく。
光の柱の前に着くと、結界が張られ、龍雅の近くに炎の海竜が現れた。
――よし、この距離ならば、倒せるぜ。
龍雅は、そう言い、冷気を放つと、海竜は凍り、龍雅は、凍った海竜に向かって溶ける前に、蹴り砕くと、海竜達は砂となり、結界が解けた。
――よし、いい加減同じパターンも飽きて来たが、また道が開かれた…行くか…
龍雅は、光の柱に入って行った。
光の柱を進み、無数の改造兵が現れた。
――やるか…
龍雅は、改造兵が構える前に、巨大なエネルギー弾を放ち、改造兵全員を消滅させ、復活した所を龍雅は、無数の改造兵に向かって走り、改造兵の頭を切り裂き、核を潰した。
――よし、次は誰だ?
次に現れたのは、紗里弥と緋香里の影人形だった。
緋香里の影人形は、電気が纏っており、電力100%の状態のようだ。
――やはりか…さて、楽しくなりそうだな…
龍雅は、紗里弥と緋香里の影人形に向かって剣を放つと、緋香里は、紗里弥の前に立ち、剣を跳ね返し、龍雅は、跳ね返された剣を避けると、緋香里は、龍雅に向かって走り出し、剣と剣がぶつかり合った。
――なるほど、忠義心は、影人形でも同じか…
龍雅は、緋香里の影人形が紗里弥の影人形を守った事に感心している。
緋香里を押し返すと、紗里弥の影人形が龍雅の背中を炎を纏わせた氷の剣で斬り付け、龍雅の足元に氷の針山を生成し、龍雅の体を貫こうとするが、ボタンを押し、反射を壁を出現させ、反射の壁が氷の針山を砕いた。
――よし、先に緋香里を倒すか…
龍雅は、第二のボタンを押し、自動乱数調整を開始し、緋香里に対して攻撃を与え、吹き飛ばす。
吹き飛ばされた緋香里は、反射の壁を利用し、地面を殴り体勢を整え、そして地面を蹴り、緋香里は、拳に電撃を纏わせ、地面を蹴った勢いで、龍雅に殴りかかろうとしたが、龍雅は、反射の壁で跳ね返した
――さて、終わらせるか…だが、今回は何発か…投げてみるか…
龍雅は、クリティカルヒット補正をかけた巨大なエネルギー弾を数発放った後に時間を停止し、数発強い空振りを放ち、時間を動かすと超巨大な大爆発が発生した。
――これで復活する筈…
龍雅は、そう思い込んでいただが…
――何…!?
龍雅の目に映ったのは、立ち上がる二人の影人形…復活などしていない…
――馬鹿な…
龍雅は、影人形の頑丈さに驚き、すぐさま時間停止する。
――こいつら、一筋縄ではいかなそうだ…
龍雅は、時間停止した世界を走り出すと、後ろから二つの影が龍雅の後を追ってきた。
――こいつら、時間停止内にも干渉を…
「オラァ!!」
龍雅は、緋香里に向かって殴りかかろうとすると、緋香里は、空間を歪め、瞬間移動し、紗里弥の前に立ち、緋香里の影人形は龍雅を挑発した。
――テレポーテーション装置…なるほど…だが、あれは途方もない電力が必要な筈…いや、緋香里の影人形には、それほどの電力を持っているという事か…能力による瞬間移動は、それほどのエネルギーを生じない…だが、テレポーテーション装置の電力は、空間を歪めて移動するから途方もない電力が必要となる。あの挑発は、恐らくだが、私は、これだけの電力を持っているぞ。という自信の表れか…
「面白い…」
紗里弥は、腕を振るうと辺りを炎と氷で覆った。
――自分の有利な環境に変えたか…
龍雅は、そう思い、龍雅は、戦闘態勢を構え直す。
――あいつらには効いたが、こいつらには効くか? 解体がな…
龍雅は、二人を解体しようと二人を睨むが…
――効かない…だと…
解体が通用しない。
龍雅は、その事を知ると、龍雅は、舌打ちをした。
緋香里は、龍雅に向かって手を出すと、龍雅の体…いや、鎧から電気が一瞬で全て吸い取られ、鎧の機能を停止した。
――機能停止したか…自分に電力を当てても奪われるのみだろう…ならば、これを単なる鎧として扱うしかないな…
機能を失った鎧は、ただの鎧でしかない。
だが、攻撃を防ぐぐらいならば出来るだろう。
龍雅は、そう思い、剣を生成する。
「来いよ…もう無駄な足掻きはしねえよ。」




