第肆拾弐話《EXLoop:Third 仮面の少女》
「ここは…何処だ?」
龍雅が目を覚ますと、辺りに広がる金銀財宝の数々、海の向こうに見える蓬莱山と不夜城、緑溢れる龍雅の真上に地球から見える月と同じサイズの様に見える地球の姿が見えた。
――ここは、月か? いや、月な筈がない…こんな金銀財宝の数々、そしてこの重力と大気と自然…これは間違いない地球だ。だが、生体反応がない…これだけの自然…生物の一匹はいてもおかしくはない…
草原には、創作物に出てくる物がそこら中に散乱しており、龍雅は、その中からあるアニメの最強の剣を手にし、振るい踊る。
――まさか、アニメに出てくる武器がこんな所にあるとはな…それも、これは本物だ…
龍雅は、最強の剣を地面に突き刺し、その場を去る。
――それにしても、不思議な星だな…
龍雅は、途方も無く地球の様な星を財宝や道具を眺めながら歩く。
太陽らしき星は存在しない。
だが、地球は明るく見える。
――灰色の世界から打って変わってよくわからん星か…フッ、異世界転移するなら美少女が多くいる世界の方が良かったぜ。財宝の世界もいいけどよ…
龍雅は、そう思いながら夜道を歩く。
――さて、一気に移動するか…
龍雅は、そう思い、音速を遥かに超える速度で、星の裏側に向かう。
裏側に向かう途中、龍雅は動きを止めた。
――…明るさが変わってない…レベル90の今の俺の速度は、一分で地球を一周出来る程の速さだ。いつまで経っても夜が明けない…なのに、空の星々は輝いている。ここは俺のいた世界の常識は通用しないのか…
龍雅はふと、後ろを振り向くとそこには天体望遠鏡が設置されていた。
――何でこんな所に…
龍雅は、天体望遠鏡を覗くと、そこには太陽も無いのにも関わらず輝く無数の地球で構成された宇宙が広がっていた。
――有り得ない…地球がこんなにも…何だ? この世界は? 何だ? この星は? 俺は、異世界にでも来てしまったのか?
太陽/恒星はない。
けど、地球/星々は輝いている。
「…全てが地球だが、何故、地球は輝いている? ここは一体何処だ?」
『ここは、私の世界…私が、世界を閲覧する時に使う天文台…厳密に言うと、他の枝の葉を見る為に作られた人工的な枝というべきか…』
龍雅の後ろに現れたのは、ガスマスクを着けた一人の少女YSだ。
「YS…あの翔妃と宮弥を何処へやったァ!」
『落ち着いてくださいよ…龍雅さん…そう荒立てないで、私の話でも聞いてくださいよ…』
「何だ?」
『まぁ、そこにおかけください。』
YSは、黄金の玉座に座り、指を鳴らすと龍雅の後ろに、魔王が座っていそうな禍々しい玉座が現れ、龍雅はその玉座に座り、目の前に、テーブルが現れた。
『まずは、歓迎しよう。よくここまで辿り着きましたね…龍雅さん…いやはや素晴らしい…』
YSは、龍雅に向かってパチパチと拍手をした。
『率直に申し上げますと、ここには、宮弥と翔妃は、いません…というか、攫ってすらもいません…けれど、私を殺せば、二人は死ぬ』
「は? じゃあ、お前は何をしたい?」
『だから、言ったじゃないですか…話をしたいって…』
「いいだろう…なら、あの星々は何だ?」
『あれは、伝説、神話、アニメ、漫画、小説、特撮、ゲーム、御伽噺、異世界、現実世界の基本世界と平行世界の地球…そしてその地球に近付けば、その世界に行ける…けれど、その世界に行くには、最高位の空間系能力者の協力が必要となります。観測所にして港それがこの世界です。そこらで、何処かで見た事のある物がそこら中にありましたよね?』
「あぁ、そうだな。」
『あれは、星々《ちきゅうたち》から持ってきたもの…紛れも無く本物です。』
YSは、そう言い、空間の穴から炎の纏った木の大剣を取り出し、龍雅に見せ、炎の大剣を空間の穴に投げ込んだ。
「では、あの怪物は何者だ?」
龍雅は、スマホの写真機能で取った異形の怪物の写真をYSに見せる。
『あれは、私の使い魔です。物理法則に従っているようで従っていない合法的な存在…無法世界であるこの世界でこそ作る事が出来る存在…敵を倒す為だけに造った。それ以外に意味は無い存在ですね。』
「お前の言う無法世界って何だ?」
『物理法則が殆ど通用しない世界の事ですよ。私達の住む世界は、物理法則の影響が強い方です。でも、ここは物理法則何てない…いや、その世界の物理法則を持ち込めば、話は別か…まぁ、いい…他に聞きたい事は?』
「ないな…」
『そうですか…では、ここらで一人の少女のお話をしましょうか…すぐに終わるお話です。世界観は、そう…悪徳権力者が支配し、若者や弱者が苦しむ世界とでも言いましょうか…生憎、私は、語るのが苦手なモノでしてね…』
「…聞いてやろう…」
『ありがとうございます。では…昔、ある所に、天使の様に美しく優しい少女がいました。その少女の名は、空神翔妃、時空と重力を操れる不思議な力を持つ女の子です。』
――時空と重力を操る? 翔妃は、空間系能力者ではないのか?
龍雅は、翔妃の能力とYSの語る翔妃の能力が違う事に疑問を感じ取った。
『少女のお父さんは、悪いお偉い様達の所為で、働き過ぎて死んでしまいました。しばらくすると、少女は、不思議な力を持つ人たちが集まる施設に入ると、少女は、初日で乱暴を加えられました。少女は、泣き崩れ地獄の日々を過ごしました。ある日、目の前に黒い髪の美男子が現れました。その美男子は、龍の名を持つ少年…少年は、少女の身に危機が迫る度に助け、二人は仲良くなりました。少年の家は、貧乏でした。少女は、少女のお父さんの残した財産を少年の家に送りました。けれど、悪い取り立て屋がそれを奪いました。』
「ほう、それで?」
『少年の体は、日が経つ毎に、ボロボロになっていきました。少年と少女の関係を良く思っていない悪い奴らが、少年の事を虐めているからです。それでも、少年は少女に向かって笑顔を絶やしません。いつしか、二人は恋に落ちました。二人は、悪い奴らに虐められながらも、充実的な生活していました。』
YSは、途中まで語り終えると、姿勢を立て直し、YSに真剣なオーラに包まれた。
『ある日、悪い奴らは、少年の事を縛り付け、乱暴していました。少女は、少年の元に駆け付けると、少女も乱暴され、そして少年は、一人の大男に殺されました。少女は、怒りました。明確に殺意を抱きました。少女は、悪い奴らをやっつけて、自分の力に願いました。世界を変えたいと…少女は願うと少女は、過去に遡り、歴史を大きく変え、不思議な力を持つ人たちは増えました。そして月違いの兄妹となりました。少女は、名前を捨て、新しい名前を名乗り、少年の髪は、金と黒の髪となり、双子として生活を共にしていましたが、悪の組織によって二人は、生き別れました。隕石が降り、少女は、隕石の一部を操り、悪いお偉い様達を地獄に落とした後、不気味な仮面を被り、悪の組織と善の組織を行き来し、様々な仕事をし、二年後、少年と同じ学校に、かつて使っていた名前で通い始めましたとさ…おしまい…どうですか? ヘタだったでしょう…』
「まさか…お前は…」
YSはクククと笑い、龍雅は、冷や汗を掻きながら玉座から立ち、後ろに下がる。
『そう、YSと翔妃そしてエヴァは、偽りの名…私の本当の名は、貴方が捜していた人…フフフ…嬉しいですよ…龍雅さん…いいえ、兄さん、そして私の初恋の人…また、貴方にお会いできるなんて…』
YSがガスマスクを取ると、翔妃の顔が露わになり、そして翔妃が髪を整えポニーテールへと髪型を変えた。
「お前は…宮弥!」
「そう、私です…兄さん…いいや、こう呼んだ方がいいかな? お兄ちゃんって…」
次回
魔王VS神、ラスボスVS裏ボス、兄VS妹、主人公VSヒロイン、龍雅VS宮弥
いきなり最強クラスの敵…宮弥
龍雅は、彼女に勝てる事が出来るのか!?
もしかしたら、次回の投稿は遅れるかもしれません。




