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剣ヶ峰龍雅の欲望/Life.of.Predetermined:GreedDragon  作者: 六月不二
第1章《学園編~Psychic.of.Japanese~》
16/222

第壱拾伍話《電脳世界の良い所は、現実世界に被害が及ばない所だが、悪い所は現実逃避になる危険性が高い事》

 「ハハハハ!! お前らなら、ぶっ殺しても大丈夫だな!!」


 龍雅は、笑顔でシレっと狂気的な事を言い、敵一体を蹴り、蹴られた敵は分子の大きさまで分解された。


 ――こいつらを能力者しか倒せそうにない…こいつらの設定では、鍛え抜かれた重火器を持った男性兵士の5倍の戦闘力を持ち、30秒が経過すると同じ強さのままで分身する雑魚キャラ…故に、この感覚が備わっている電脳世界では、一般人がこいつ一体を倒す事自体が不可能…しかし、能力が目覚めていない能力者でも、鍛えた成人男性の100倍の戦闘力を持つと何処かで聞いた事がある…そして俺は、能力者の中でも肉体派の能力を持つ…だからこそ俺はこいつらを倒せる…無双できる…殺す事が出来る…


 「クククク…あははははははは!!!」


 龍雅は、狂気的な笑い声を挙げながら、大量の敵を殲滅し、襲いかかってくる氷の巨兵を衝撃波で吹き飛ばす。


 「お前は、この雑魚共の40倍の力を持つ存在…後の俺の攻撃を耐えてもらわなきゃ困るんでな…」


 龍雅は、そう言って空を高速で飛行しながらエネルギー弾の弾幕を放ち、地上にいる多数の敵を一発一発の攻撃で1km程吹き飛ばしながら殲滅する。


 「ハハハハハ!! 感覚が付いただけと俺が強くなれる電脳世界だからこんなにも暴れる事が出来る!! 誰にも迷惑なんてかける必要はねぇ!!」


 龍雅は、現実世界に影響が出ないトレーニング場で好き放題暴れられる事に、歓喜し、地上に降りて電脳世界で狂乱し、敵を蹂躙する。


(龍雅は、戦いたいと思いつつも現実世界の平穏を大切にしたいと思っているのか…それとも単に、現実世界で罪と責任をかぶりたくないだけなのか…)


電脳世界で暴れる龍雅を現実世界からモニターを介して見る紗里弥は、心の中で龍雅の心境を考える。


(もしかしたら両方かもしれんな…だとそれば、龍雅は現実世界では本気で戦ってはいない…現実世界では、本気の戦闘によって失う物があるし人を殺してしまうだろう…それに、社会的立場が危くなるし、色々とデメリットが多い…電脳世界では何も失わないし、好き放題壊しても現実世界に影響がないし、迷惑が掛からないからこそ好き放題暴れられる。しかし、電脳世界で暴れるのは良いが、現実を忘れてはいけないぞ…龍雅よ…)


 紗里弥は、モニターから龍雅が電脳世界で暴れる様を見て、そう紗里弥が答えを出し、龍雅が現実逃避し、この電脳世界に引きこもる可能性を懸念した。


 ――そういえばさっき俺、MPを別の使用方法で使えるって言っていたな…ご都合主義にも程があるが合成に全てを使えばどうなるか試してみるか…


 龍雅は、自分の持つMPの全てを金属に合成し、そして剣を生成し、力を込め、剣を前方へ全力で振ると、超巨大な斬撃が光線の様に、前方に飛んでいき、電脳世界の東京の街を大きく抉り、巨大な地割れが出来た。


 ――合計12094体の雑魚が消し飛び、街が大きく損傷したか…満足のいく技だな…これは差し詰め魔剣…いやはや…俺はどんどん非現実的になっていく…魔剣か…ククク…魔法なんぞこの世界とは二次元の技術だというのに…まぁ、能力を別の観点から見れば、魔法みてぇなもんか…得に俺の能力はな…


 龍雅は、MPと合成した剣の威力に満足しながら剣を振るい敵を蹂躙し、とっさに龍雅は瓦礫から鞘を合成しようとすると…


――む? 全ての動きが重くなっているぞ…そうか、さっきの攻撃は、計算違いの攻撃…データ解析の為に、マシンの動作が重くなっているのか…理解した…


龍雅は、動作が軽くなるまで、空中で待機し、動作が軽くなると、龍雅は再び地上に降りて戦闘を再開した。


 (さっき言っていたMPは回復技以外に使えるとはこういう事だったのか…いや待て、さっきは、回復技以外に使い方は判明していないと言った筈だ…あいつは、戦闘後だけではなく戦闘中でも新たな技を作り出すのか…!? いや、さっきの戦いで新たな技を編み出した可能性もある…全く恐ろしい奴だ…あいつは…しかし、これで良い…このまま成長を続けろ…私をモノにするのに、文句の言われようのない力を手に入れるがいい…)


 紗里弥は、龍雅の成長力に驚愕し、そしてニヤリと笑い、自分が龍雅になる事を目論んだ。


 「受けよ! 我が刃!!」


 龍雅がそう言いながら魔剣に力を込め、超巨大なエネルギーの刃を纏わせ、回転しながら周りを斬り、その刃は、敵を切り裂き、周りのビルを薙ぎ倒した。


 「この雑魚共ごと街を滅してやる…」


龍雅は急上昇し、右手を前に出し、エネルギー弾を生成し、そしてエネルギー弾を高速で投擲し、地面に着弾したエネルギー弾は超巨大な爆発で街が消滅し、超巨大なクレーターが出来、雑魚の全てがさっきの攻撃によって消え去り、残り三体の巨大ロボは先ほどの爆発によって再起不能寸前となっている。


 「まぁ、色々と確かめられたし…もういいや…終わりにしてやるよ…」


 龍雅が、そう言うと手を広げ、念動力でこのステージにいる全ての敵を宙に浮かせ、その後に握りしめ、このステージいる全てのボスが分子の大きさまで解体され、龍雅の目の前にCLEARというオレンジ色の輝くオブジェが現れた後、龍雅の視界を遮るようにクリア結果が表示された。


 Time 7:35.98

 Kill 99999etc+4

 BONUS ノーデス ノーダメージ 8分以内クリア 敵全滅 重力二倍

 Score 529925×2=1059830

 EXP 105983


 表示された結果には、そう表示され、スコアの十分の一の数字が自分の経験値として入った。


 ――まぁ、スコアがそのまま100%経験値になるなんて旨い話はないよな…いや、これでもいいか…うん、これで妥協しよう…早々に強くなっちまったらここら辺の奴らと戦うのに楽しむことが出来ねえ…これを使うのは、気が向いたらでいいか…


 龍雅は、心の中でそう思い、NEXTと表示されているボタンを押そうとすると、龍雅の頭に頭痛が走った。

 ――!?


 頭痛が走ったその直後にある情報が脳内に流れ、龍雅は目を閉じた。


 経験値105983

 龍雅 Lv20→Lv30

 追加能力 組立&解体Lv2(組立精度UP 分子レベル⇒原子レベル) クリティカルヒット発生確率倍増 プラス値操作 炎耐性Lv3 氷耐性Lv3 雷耐性Lv3 光耐性Lv3 水耐性Lv3 遠距離耐性Lv3 物理耐性Lv3


 ――道理で頭が痛くなるわけだ…こんなに能力が追加されてしまってはな…


頭痛を抑えながら目を開けるとローディングという文字が結果の上に重なるように現れた。


 ――俺の体のデータを読み込み中か…これで、あの魔剣も適応されるといいが…ククク…しかし、俺の最大の力は、まだあの程度か…これでは到底親父、そしてバトルアニメの人物には勝てないな…


 龍雅は、自分の力の未熟さに憐れに思いながら、ローディングが完了する時間を待つ。


――しかし、親父は多忙だし、バトルアニメの人物には当然干渉出来る筈もない…いや、もしかすると…この電脳世界に…


 『当たりだ。あの非現実MODに、お前の親父のデータとバトルアニメキャラのデータを入れておいた。存分に使うといい』

 「!?」


 紗里弥は、龍雅の心の声を聞き、龍雅にMODを使うように言い、龍雅は、自分の心が読まれた事に驚いた。


 「お前は何故、俺の心を読める? お前にそんな能力はなかった筈だ。」

 『確かに、私にはない…しかし、お前がいるのは電脳世界…そしてそのマシンを運営しているのは我々極星院グループ…運営の権能を使えば、電脳世界のお前の心を読むなぞ簡単な事…』

 「なるほど、電脳世界ではお前に対して嘘は付けないという事だな。」

 『そうだ。まぁ、もっとも…私が電脳世界に行けば、運営の権能は失われるがな。いやはや、運営の権能は、電脳世界の住人からしてみたら神の如き力…喜べ少年…君は、この電脳世界の神に愛されている。』


 紗里弥は、龍雅に運営の力の事を神の力だと自慢し、龍雅にそんな力を持つ少女に愛されているという事を現実世界で悪そうな笑みで龍雅の事を見ていそうな声でそう言った。


 「まぁ、いいさ…それにしても俺の親父が何故、非現実MODに?」

 『だってお前の親父って余りにも強すぎるし、私達と同じ能力者…お前の親父の力は確か…昔に超巨大地震が起きた時に、地面を殴って地震を止めて被害を最小限に抑え、一年前にアステロイドベルトが無くなった事によって小惑星の壁が無くなった太陽系に太陽系外から来たサハラ砂漠に衝突する筈だった全文明滅亡級の隕石を空を飛んでパンチ一発で粉々にし、数多の能力者が彼に挑んだものの全ての能力が掻き消され、逆に小指一本で数多の能力者は倒され、そんな実力を持っているが、その実力が本気ではない男なんて非現実過ぎる…故に、非現実MODにお前の親父を入れた。勿論本気状態のな…』

 「どうやってそんなデータを取ったんだよ。普通なら、ユーラシア大陸が何分割にも割られている所だ。」

 『電脳世界に決まっておろう。お前の親父が本気で暴れまわってしまえば、ユーラシア大陸なんてもんじゃない…星の一つや二つ壊れてしまうぞ。龍雅…』

 「まぁ、確かにな。では、ちょいと逝ってくる…」

 『気を付けろよ。お前の親父の姿をしているが、心はAIつまり心が無い…容赦なく攻撃してくるぞ。』

 「あぁ、わかってる。」


 マイクはプツンと切れ、龍雅は、ローディングを終えた画面をNEXTボタンで消し、再び龍雅の視界と感覚はカプセルベットに戻る。


 ――MPは、戻っている…そしてあの魔剣は自分の手元にない…なるほど、戦った後は体の状態がリセットされるのか…自分のレベルと経験値を除けば…


 龍雅は、自分の手の甲を見ながらそう思い、指輪の宝石部分を押し、半透明なパソコンを開き、早速対勇雅用のステージを作り上げ始める。


「よし、後はクリア条件のみだな…」


龍雅がクリア条件の所を押すと、本気の勇雅から01分間生き延びるとだけクリア条件にあった。


――なんだ? 生き延びる? どういう訳だ?


 『お前の親父勇雅は、最強の格闘家でもあり、現最強の能力者でもある。故に、生存する事がクリア条件というのにさせてもらった。拒否権は無い…だが、生存時間をInfinityと入力し、クリアボーナス条件を敵の全滅と入力すれば、無謀ではあるが、勇雅を倒す為のステージは完成するだろう。まぁ、お前の痛々しく無謀な挑戦を私は現実世界から何度も死ぬ見苦しいお前を見守るとしよう。』


 そう言って再びマイクが切れ、龍雅は紗里弥の言われた通りに、生存時間をInfinityと入力し、クリアボーナス条件を敵の全滅、そして失敗条件を一回死ぬ事と入力し、保存を押して前の場面に戻り、読み取りで作ったステージを読み込んだ。


 ――これで、俺が見た事のない親父の本気が見れる…


 龍雅は、開始ボタンを押し、目の前が真っ白になり、そして次第に鮮明になっていき、龍雅が目にした光景は、雨が降る大都会の街中にある車が目に留まらぬ速さで走る高速道路と赤い闘気を身に纏い、髪は逆立ち、目が爬虫類のような眼をした勇雅の姿だ。

 龍雅と勇雅が立っている場所は、上りと下りを寸断するコンクリートの塀の上に立っており、如何にも危険な場所だ。

勇雅の周りは、闘気によって空間が歪んでいるように見え、本気となった勇雅から感じ取れるのは、世界ごと龍雅を破壊するかのような圧倒的な殺意…あの勇雅は、龍雅の事を息子だと認識しておらず、勇雅は、ただ目の前にいる存在を本気で殺す狩られる存在だとしか認識していない。

龍雅は、息を呑み、戦闘の態勢を取る。


――親父の能力は、能力を無効化する能力だと聞いた事がある…俺の不死能力はどうなるだろうか…紗里弥は何度も死ぬ様を見苦しい俺を見守るとは言っていたが果たして…


 そう思い、龍雅は構え直し、クリア条件と失敗条件そしてクリアボーナス条件が表示された後に、GOと表示されると、龍雅は体に力を入れると高速道路の車の速度が減速し、雨の水が落ちてくるスピードがゆっくりになり、龍雅は勇雅に攻撃する為に走ろうとするが――


 ――速ッ!


勇雅は龍雅の懐に一瞬で近づき、龍雅を秒速25kmの速度で後方に吹き飛ばし、秒速25kmの速度によって発生した熱で燃えながら龍雅が飛んでいく直線状にある建造物は全て勇雅の拳から発せられた風圧によって地面ごと巨大な丸状にくり抜かれ、くり抜かれた建造物と直線状に合った車及び電灯はソニックブームと衝突エネルギーそして風圧によって全て破壊され、龍雅は途中で空中停止した。


 「ガハッ!」


 龍雅の口から大量の血が噴き出し、体は熱によって焦げ付く程度に収まった。これは、龍雅の物理と炎の耐性によるものだ。


 ――耐性が無ければ、ここで死んでいた…という事は、耐性は無効化されないという事か?


 龍雅は、口を拭き、そう考えていると、勇雅が目の前に現れ、龍雅を蹴ろうとすると龍雅は事前に守りを構えを取り、勇雅の攻撃を無効化するが、二発目でガードが崩されたが龍雅は、勇雅を全力の力で蹴飛ばして空を飛んで勇雅から遠くに離れた。


 ――なるほど、俺のプラス能力は、無効化されないのか…つまり親父の能力は自分にとって害悪となる能力を無効化する能力…命名センスは無いが、仮称として害悪崩し《マイナスキラー》とでも名付けておこうか…


 龍雅は、そう思いながら勇雅から逃走していると、勇雅は超高速で念動力による飛行で、龍雅に近付き、龍雅の動きを念動力で空中に固定し、勇雅は踵落としで龍雅の体を地上へ高速で衝突させ、そして追い打ちに勇雅は、手に全力を籠め、倒れている龍雅の背中を殴り、電脳世界の地球は真っ二つに割れ、龍雅の背中は勇雅の一撃によって貫通され、そして地面からマグマが湧き出て龍雅の体をマグマの熱さで蝕む。


 (ハハハハ…どうやら俺はまだ…本気の親父には、勝てねえようだ…もっともっと鍛えねえとな…)


 龍雅は、指輪の宝石に触れると、電脳世界の時間が停止し、視界を遮るようにTimeという文字が現れ、龍雅はリタイアのボタンを押し、龍雅の視界と感覚はカプセルベットに戻り、カプセルベットに戻ると現実世界からのビデオ通信が始まった。


 『たった一分で諦めたか…まぁ、あの状態のお前の親父にあそこまで耐えきれたのはお前が初めてだな。耐えただけでも称賛に値する。』

 「そうか、俺の親父は俺の組立&解体やエネルギー関係そして念動力の技が通用しない相手だ…頼ることが出来るのは己の肉体のみか…攻撃という攻撃が出来なかった…」

 『そうだな…そろそろ現実世界に戻って来い…わたしの親父が帰ってきたんだ。ちゃんとお前も挨拶しないとな。』

 「了解した。それよりもカプセルベットの外はあるのか?」

 『次に電脳世界に来てみれば見ればいい…』

 「そうか…だが、今日はもうやらねえと思うがな‥」


 龍雅は、シャットダウンボタンを押し、電脳世界から意識が遠くなっていった。




 「おはよう龍雅…」


 龍雅が目を覚ますと、最初に入ってきたのは、また眠りにつきそうな優しい少女の声とその眠りを妨げるような美しく可憐な美幼女紗里弥の姿と凛とした姿をした巨乳の美少女本田緋香里だ。龍雅は、大きな欠伸をして目を擦り、「おはよう」と目の前の美幼女紗里弥に言い、頭に取り付けられた装置オールエクスペリエンスを外し、装置を箱に丁寧に戻した。


 「さて、緋香里よ。龍雅が起きたからこのオールエクスペリエンスを明日、龍雅が帰るまで厳重に保管しろ。こいつのデータを盗まれたらヤバそうだからな。今の龍雅のデータが海外に出回ったら日本は一層警戒されるかもしれん。」

 「ハッ!」

 「ウェ!? 日本って警戒されてんの?」

 「当り前だろ。得大紐だけでも十分な戦力となる能力者が数人もいるんだからな…」

 「そうか…もしその情報がバレて俺の心身の休憩時間を奪われるんだったら隠し通してくれよ。俺は戦闘は好きだけど戦いの無い平穏も好きだ。」

 「了解した。緋香里よ…プレッシャーをかけられたな…」

 「ご安心ください…私はプレッシャーに強いタイプですので、それに極星院グループのセキュリティ力はお嬢様もわかっておいででしょう。」

 「あぁ、冗談で言ったつもりなんだがな。早く保管庫に持って行け」

 「ハッ…」


緋香里は、箱を持ち、ステルスで視界から消え、扉の開き、緋香里は部屋から去っていった。


「なぁ、緋香里ってシャイなのか? 身を隠してさ…」

「いいや、ただの警備の為だ。後は、重要な物を運ぶ時にな。お前専用の奴は重要な物であるが故に、緋香里は身を隠して保管庫へ運んでいるんだ。」

 「なるほど、あれじゃ侍ではなく忍者だな。」

 「そう、あれは忍者のような侍のような何かだ…」

 「そうなのか…」


  紗里弥が、緋香里が侍ではなく忍者である事を肯定した事を龍雅は驚き、口から小さく「アイエエエ…」と声を漏らす。


 「では、行くとしようか…」

 「了解した。」


 二人は立ち上がって部屋から出て、部屋の扉をロックして二人は、コンピューター室から去っていった。




 龍雅と紗里弥は、大きな洋風の扉の前に移動しており、その洋風の扉は、この館の主と言っても過言ではない程威厳を感じられる高貴な装飾を施した扉だ。紗里弥は、扉を叩き「入るぞ。親父殿」と言い、扉の先から「入っていいぞ。紗里弥そして紗里弥のお客さん」と言う男性の声が聞こえると、紗里弥は扉を開き、二人は部屋に入る。


 その部屋は、個人用部屋というよりは、社長室を彷彿させる様な仕事部屋だ。その部屋にある物全てが性能と気品において超一級品で、龍雅はその価値をわかっているのか、龍雅の体は緊張で少し硬くなる。


 「ようこそ、我が館へ…我が恩人勇雅の息子よ。まぁ、そう硬くなるな…私の名は極星院家吉…この極星院グループの総帥にして銀河丘高校の理事長とでも言っておこうか。」


 黒髪の口ひげを生やし、黒と金で彩られた袴を着た中年男性がデスクの上に両手を組み、友好的で招き入れるような雰囲気を感じ取れる優しい口調で、龍雅を歓迎する。


 「どうも、剣ヶ峰龍雅です。我が父と関係が…?」

 「あぁ、そうだな。恩人と言われても何の事かわからないな。三年前のハイジャック事件の事を覚えているかな?」

 「えぇ、あのアメリカから日本へ向かう大勢のVIPを乗せた旅客機がハイジャックされ、旅客機が太平洋に墜落したテロ事件で、今の能力者研究で、能力者が引き起こした事件だと解明された21世紀に入って初めて能力者が引き起こした事件の事ですね。」

 「そう、私はあの時、墜落事件が起こった際に、君の父が私の事を助けてくれてね。大海原に飛行機が墜落した際に、君の父が飛行機ごと近くの無人島まで運んでくれ、テロリストは、君の父の力で一発の殴りで大海原の遥か彼方まで飛ばされたそうだ。その後は、救助が来るまで無人島で飛行機の乗員乗客全員分を賄える程の食料とそれを料理する為の木材の調達や木や石で作られた仮設住宅の建設などの施しをしてくれたよ。」


 ――おいおい、俺の親父って結構ヤバい奴じゃねえか…


 「今では、彼とは友人。まぁ、ビジネス面の所も少しは入るけどね。それにしても、君は、剣ヶ峰の血を継ぐ者としての強さを持っているようだ。話は変わるが、どうだね? 龍雅君。君を我が娘紗里弥の婚約者候補に入れたいと思うのだがいいかね? 君とっても我々にとっても悪い話ではないと思うが…」


 家吉がそう言うと龍雅は首を振った。


 「断ります。」

 「ほう…何故断るのだ?」

 「必ず紗里弥は俺の物にしてみせますよ。候補なんてばっさり切り捨てて俺だけでいい…地球最強の家系と繋がるというのは、言葉をお借りしますがそちらにとっても悪い話ではないと思いますが…」

 「なるほど…飽く迄候補ではなく本命にしろというのか…」

 「はい。それに紗里弥とは、ファーストキスを交わした仲ですからね。」

 「バカ!」


 紗里弥は顔を赤くして龍雅の頭を氷の拳で殴った。


 「いてててて…痛いぞ…何も殴らなくても…」

 「バカ! 何で言うの!? バカバカバカ~!」


 紗里弥は、キャラが崩壊し、恥ずかしがる普通の女の子のように龍雅の腹をポカポカと殴る。


 「悪かったって…というかお前気迫を失っているぞ。」

 「あっ…ゴホン…やめてくれよな…そういう事いきなり言うの…」

 「後で、何でも言うこと聞くからさ…」

 「ん? 今なんでもすると言ったよな?」

 

 龍雅の何でもするという発言に紗里弥はニヤリと笑い、クククと笑う。


 「あぁ、やってやるよ。」

 「そうかそうか…なら私はお前に対しての絶対命令権をもう一つ得た訳だ。」

 「イチャイチャするのは、別にいいが…まずは私の話を終わらせてからにしてくれないか?」


 家吉がそう言うと龍雅は、家吉の方を見た。

 

 「で…キスをしたというのは本当か? 紗里弥…」

 「そうだ。親父殿…私からキスをした。これなら問題はないだろう。」

 「そうか…龍雅君…君は、紗里弥の事をどう思っているのかね?」

 「俺は、紗里弥の事が好きなんですよ。今でも我が物にしたいと思っていますよ。」

 「そうか…なら、紗里弥はどうなんだ?」

 「私もだ。親父殿…今までのはどうでもいい婚約者候補であった。しかし、こいつは違う。私も龍雅の事が好きだ。だからこいつと付き合いたいと思っている。そしてこいつの夢を叶えてやりたいとも思っている。」

 「なるほど、相思相愛という訳だな。その関係を一応認めるとしよう。だが、龍雅君…我が娘を手に入れたくば、結婚候補者になってもらうぞ。」

 「はい。わかりました。」

 「ならばいい。では、龍雅君…君を最優先候補とする。」

 「ありがとよ。親父殿」

 「ありがとうございます。理事長…」


 紗里弥は、腕を組んで「ハハハ」と笑い、龍雅は家吉に対して頭を下げた。


 ――全てが俺の上手い通りに行き過ぎている…これは、近い内に何か巨大な不幸が俺に振りかかろうとしている予兆なのか…? それともただ俺の運が良すぎるだけなのか? それとも、俺の乱数調整が暴走しているのか? まぁ、いい…今の喜びを俺は嚙み締めるだけだ。


 龍雅は頭を下げたままニヤリと笑い、頭を挙げるのと同時に表情を戻した。


 「それで、今日君はここで泊まるのかね? 緋香里からはそう聞いてあるが…」

 「はい」

 「なるほど、だから君の荷物がここに届いていた訳だ。」

 「どういう事でしょうか?」

 「差出人は、Ms.YSと書かれてある。君は知っているかね?」

 「前に会った事はあります。しかし、一体何者なのかはわかりません。」

 「そうか、まぁいい…君に君の荷物を渡すとしよう。」


 家吉はそう言い、スイッチを押すと、床が開き、開いた床から台が出てきて台の上には、龍雅の旅行バッグが乗っていた。旅行バッグを自分のだと確認した後に旅行バッグを持つと、台が床に戻り、何の違和感のない床に戻った。


 「ありがとうございます。」

 「礼を言うべきなのは、YSという人物に対しての方が正しいと思うのだが」

 「仰る通りですね。ですが、この場にYSがいないので、荷物を取っておいた貴方に礼を言うべきかと思いましてね。」

 「そうか…」

 「じゃあ親父殿私達は失礼する。行くぞ龍雅…」

 「あぁ、では理事長…失礼いたしました。」


 龍雅は、一礼をし、紗里弥と共に家吉の仕事部屋を出た。


 (龍雅は、いずれ、奴は親をも越え、世界を破壊する悪魔か、世界を救う救世主になるだろう。今後が面白そうだ。)


 家吉は、そう思い、そして机に乗せられているパソコンを起動し始めた。


 現時点での剣ヶ峰龍雅の欲望の強さランク

 最強

 アステロイドベルトを破壊した富士山に現れし龍の声を持った何か

 準最強

 仮面の少女 本気勇雅

 準々最強

 勇雅 電磁波を操る美少女 災害を操る男

 SS

 本気龍雅

 S

 紗里弥 充電MAX緋香里 龍雅 

 A

 虎太郎 謎の少女 神風を起こした舞台裏の英雄 緋香里

 B

 クソ野郎

 C

 高橋 一之瀬 成人能力者

 D

 G組生徒

 E

 鍛えた大人 A組生徒 C組生徒

 F

 B組生徒 D組生徒 E組生徒

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