第九十一話
アモンが死んだことで剣のドームも崩れ落ちる。僕がそこを出た頃には神威のほうも決着がついていた。
「お疲れ様、それも燃やすか?」
「あぁ、頼む。」
神威にアモンの首と胴体を渡すとすぐに灰となった。
「まさか悪魔が出てくるとはな。そーいえばお前も悪魔の血を引いてたんだな。」
「あぁ、俺は神と悪魔の力を両立させることで力をてにいれた。反発する力を合わせるのはなかなか大変だがな。」
「じゃあさっきのモードは持って数十分ってところか。」
「だな。部分化なら持つのだが全身となるとエネルギーの消耗が激しくてな。」
「ならいざという時まで置いとけよ。」
「わかっているさ。」
また話しながら走って移動する僕ら。すると空気が変わった。
「ほう、あの悪魔たちを倒すとはなかなかだな。」
僕らの行く手を阻む一人の女性。それを見て驚く神威。
「お前は…ヘラ…」
神威の口から溢れたその名は僕も聞いたことがあった。そして彼女が相当強いのもよくわかった。
「紫苑、悪いがここは俺にやらせてもらう。あの時の借り変えさせてもらう。」
どの時の借りかは知らないが何を言っても神威は退かないつもりだ。
「わかった。ここは任せたぞ。」
そう言って僕はヘラの横を通り過ぎる。すると彼女は行かせまいと手を伸ばす。しかしその手は僕に届く前に炎に遮られた。
「やらせねぇよ。お前の相手は俺だ。」
神威はそう言ってヘラに殴りかかった。僕は振り返ることなく走ってゆく。
いよいよ僕一人になってしまった。そして僕は最終決戦へと向かうのであった。




