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第六十四話
首が残り一つになったケルベロスは怒り狂っていた。角が生え羽が生え二足歩行になり、もうケルベロスの原型を留めてはいなかった。
「もう化物じゃん…」
「いや、元々化物だから…」
呆れる僕らだった。
その時ケルベロスが風のブレスを吐いてきた。
身体憑依を解除して希莉を実体化し、涼音の実体化を解除した。
そして暦の守護にまわっていた紫紅と涼音を交代させた。
僕は御札を取り出し紫紅を憑依させる。[死霊の杖]を具現化する。
[死霊の杖]は魔法の杖のようなもので適合者にのみ力を使うのを許すという優れものだ。そしてそこからはとてつもない攻撃が繰り出される。
ケルベロスのブレスを同じ力で相殺し、さらに雷撃を与える。悲鳴を上げて倒れるケルベロス。しかし攻撃の手はゆるめない。風、氷、炎と次々とダメージを与える。
最期は瀕死のケルベロスに希莉の鋭い斬撃でとどめを刺した。
「ふぅ、やっと倒せたか。」
「次はどんな敵なんだろうか…」
「まぁ、帰りたきゃやるしかないよね…」
こんなのがあと数回あると思うと足取りは重かった。しかしそう時間もたたないうちに次の扉へやってきてしまった。
「さぁ、いこうか」
重々しい扉が勝手に開き火が灯る。
「さぁ、こいや」




