んじゃ、まずはオードブルからいくぞ!
「はぁー」
昼休みを告げるチャイムを聞きながら、ため息を一つ。
今日の昼はどう暇を潰そうか、というのは気軽に話せる友達の居ない僕にとって悩ましい問題である。
なんか面白いことねーかなー。
そんなことを考えつつ窓の外を眺めていると、校門のところに見覚えのある顔が。
「さ、サラダさん?」
見覚えのある顔、それはサラダさんだった。
サラダさんほどいい暇つぶしは他に無いので、早速校門にやってきた。
よし、まだいるな。
「おーい! サラダさーん!」
校門の前で突っ立ていたサラダさんに声をかける。
「ハルか!」
「なにしてんの?」
「私の昼飯がないぞ!」
「はぁ? 昨日のバナナが残ってたろ?」
咲の家に持っていった分を差し引いても、結構残ってたはずだ。
「バナナは全部鳥に食われた!」
「……あいつか」
あの七面鳥、僕達にとって食料がどれだけ大事なモノかわかってないらしいな。
よし。今日は羽をもぎながら、そこんとこきっちり教えてやろう。
しかし昼飯が無いって理由で学校に来られても。
「私は腹が減ったぞ!」
「うーん、そう言われてもなぁ」
弁当として持ってきたバナナ二本は早弁したので、実をいうと僕も昼飯が無いのだ。
「まぁ仕方ないか。サラダさん! 今日は僕が飯を奢ろう!」
「おぉ! 今日は男前だな!」
「ハハッ、なにを今更!」
いつもサラダさんとは喧嘩してばっかだし、こうやって親睦を深めるのも悪くない。
そんなわけで今日の昼飯はサラダさんと一緒に食べることになった。
1.オードブル(アントレ Entrée)
2.スープ
3.魚料理(ポワソン Poisson)
4.肉料理(ヴィアンドゥ Viande)
5.チーズ(仏語ではフロマージュ(fromage))
6.デザート(仏語ではデセール(dessert))
このようにフランスのコース料理では、料理の出る順番が決まっている。byウィキペ○ィア。
「てなわけで、今日の昼飯はコース料理にする!」
「コース料理か! 知ってるぞ! 高い飯のことだ!」
まぁ間違ってはいない。
「この学校でコース料理が食えるのか!」
「いや、普通は無理だ」
「なんだと! 無理なのか!」
「だが僕にかかればコース料理なんて昼飯前! なにせ僕はこの学校のスペシャリストだからな!」
「おぉ! スペシャリストか!」
サラダさんが尊敬の眼差しを向けてくる。
うむ。実にいい気分である。
「んじゃ、まずはオードブルからいきたいと思います」
「オードブルだと! なんだそれは! うまいのか!」
「いや、どうだったかな……」
そういやオードブルってなんだっけ? 前菜かなんかか?
……わかんない。良く知りもしないでコース料理とか言わなきゃよかった。
「スマン。やっぱオードブルは無しだ」
「なんだと! なぜだ!」
「よくわかんねーし」
「わからないのか! お前ホントにスペシャリストか!」
あれ適当に言っただけだし。




