第十二話
前述した通り今回から鋭の視点に戻ります。
朝目覚めたら、豪華なパエリアやイカ墨のスパゲッティが並んでいた。
「おお、起きられましたか。本場の地中海料理を作っておきましたので、どうかお食べ下さい」
「へえ〜美味しそうじゃない。しかもパエリアって、えらく作るのが大変そうなものを選んだものね。しかしなんでハンニバルはパエリアとか作れるわけ?」
「これでも我が故郷カルタゴはあのイタリアの下にあったのだ。地中海の料理を作るなんてことは容易だ。」
そう言ってハンニバルは、岩で出来た椅子を作り出した。
「どうぞ、座ってください。あとヴィヴィアンお前は寝ているエレシュキガルを起こしてやれ。」
「え〜なんで私がそんな雑用じみたことをしなくてはいけないのか、理解ができないんだけど〜」
「黙れ、男が女の神女に入ることができるか!」
そう言われたヴィヴィアンは、渋々ながらもエレシュキガルを起こしに向かった。
そして僕は、机の上に並んでいたパエリアを自分の皿に移して口に入れる。その瞬間、魚介の濃厚なエキスサフラン
とトマトの芳醇な香りが僕の鼻腔をくすぐる。その瞬間、気付けば僕は「美味しい!」と口に出していた。
「それは良かったです。ささどうぞイカ墨のスパゲッティもお食べください。」
そう言って僕にイカ墨のスパゲッティを渡してきた。
料理を食べ終えた後、僕とハンニバルは食後の運動がてらにゴブリンを狩りにダンジョンを再び訪れていた。
「それにしても、ダンジョンって不思議だね。これだけ歩いても一切終わりが見えないし、無限のように思えるくらいモンスターが出てくる。ハンニバルはなんでこんなものがあるのか知っている?」
「申し訳ありませんが、いくら我でも知り得ませんね。それに、正直言って我らは世界からの情報が形を持ってこの場に出現したようなものですので正直言って生きていた時代とこの時代ぐらいしか我々の情報は存在していないんですよ。さて、雑談はここまで。ここからは戦闘訓練の始まりです。」
そう言うとハンニバルは、岩で剣を作り出し僕に手渡した。
「さて、今日までにできることならばゴブリンなどはフェイントをかけられるようになっておきたいところ。ですのでどうか頑張ってください。」
そう言ってハンニバルは離れていった。その瞬間、
『ゲギャガ!』そう言った気持ち悪いのかよくわからない叫び声をあげて襲いかかってきたゴブリンの棍棒を避ける。
そして避けたすぐそばから、剣を振るう。だが流石に世界最大級のダンジョンに住まうゴブリンそれを容易に弾く。
(だが、剣はフェイント。本命は左手!)
そうして僕の剣を弾いて油断しているゴブリンの顎に向けて、左手のアッパーが炸裂した。
チェスの人格について補足ですが、簡単に言えば彼らは自伝とか英雄譚とかそこら辺の魂的なやつに自分が生きていた時の記憶と現代の予備知識を叩き込んだ上で送り込まれています。(増えることはないです。)
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