小話 従兄妹会
本当に短めです。
時を同じくして、ロレンツの部屋にローズとイーサンが集まってお茶会をしていた。
「それにしても、ヘンリー様は読めないわー。」
ほおぉぅと深い息を吐きながらローズが言った。
「本当に。王命を出させるのではなくて、釣書を自ら出すって。王族が!プークスクス」
ロレンツが腹を抱えて笑っていた。
「でもお兄様、リーゼロッテがなりたいこと、したいことを優先させてあげたいって中々言えることでは無いですわ。立場が無ければ着いてきたいと言ってるようなものですし、それでも責務はわかっているから断ってもいいようになんて見直しましたわ。」
ローズの中でのヘンリーの評価が上がっていた。
王城では王妃様にヘタレ発言をした同じ口とは思えない。
ローズ相場は今日は乱高下である。
「いやいや、ヘンリー様は周りの評価が低すぎるんだよ。自信を持てば良いのにさ。」
イーサンが賢者の面持ちで言った。
「それもあってリーゼに婚約を申し込んだの?」
ローズがイーサンに聞く。
「それだけじゃないよ。まあ、他所に持ってかれるならば家の家門に欲しかったのもあるし。」
イーサンは何食わぬ顔で答えた。
「魔道具開発してる時、ヘンリー様についてリーゼロッテはセンスの有る無いって言うのは理解が早いか遅いかの違いだけで、最後には深部に到達するのだから全く問題無いですわーって言ってたな。」
ロレンツが思い出したように言った。
「まあ、じゃあヘンリー様の評価ってリーゼは元々高かったんですわね。」
ローズが感心したように言う。
「まあ何にせよ、初恋が実って何よりだ。」
「本当にね。」
「良かったですわー。」
従兄妹たちはティカップで乾杯をして二人の行く末を祝ったのでした。




