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悩みと救いは狂気の果てに  作者: 三島三城
その3:過去と関係性
15/28

崩れ出す関係性、その序章

委員長回ですよ。再登場があってよかった。


 夏休みの中盤のある日、ボクは旅館である出来事が起きていた。

「晃司、俺はお前の事が好きだったんだ。」

 同性の親友から告白されています。さてどうしたことでしょう。このことを説明するには、まずは夏休み前の件の事も含まなくてはならないだろう。さあ、どうしよう。最近こういうことが多い気がするな。




 ときは期末終了してから一日後。ボクは今回の絶望の期末試験を乗り切れた。二人の講師のおかげで…。希と委員長である。あの二人には感謝してもしきれない。あの二人がいなければ確実に夏休みの数日がお亡くなりになっていた。すなわち、地獄の再テスト…並びにその補講(もちろん通常と別)良かった。マジで、本当に、ありがとうございました。薊との日々を無駄になんてできるわけないだろうが!こちとざ執念の域なんだよ!


 で、何を言いたいのかというと…お礼がしたいのです。まあ、希については終了後に家に呼んでプリンの一つでもおつくりしましたとも……ただ、希の母さんのに比べるとレベルが違った。くそ、ボクの数少ない特技が…あの滑らかさ、程良い甘みと微かなカラメルの苦み…ガチすぎる。というか、その意趣返しも込めていたんだが、だめでした。希は『おいしかった』と言っていたが、作った本人が一番納得していなかったのです。


 そういう訳で、希は終了して今度は委員長である。取り敢えず、先に聞いておくのがこの場合の正しい対応だろうか?という訳で聞いておく。

「委員長。テストの件でお礼がしたいんだけど、何か好きなお菓子とかある?」

「え、ああ、びっくりした。お礼とかそういうのは考えてなかったから。というよりもあなた

“そういうもの”も作れるのね。」

「まあ、他のものに比べれば若干グレードが落ちるけど、まずいのは作らない自信はある。というよりも、前回の失敗を何とかしたいという本音もあったりする。」

「そうなの、前回の失敗についても気になるけど、今回は置いておくわ。それよりも……ケーキの作り方を教えてくださいお願いします!」

……創造の斜め上の結果となりました。




『お願いします』とまで言われてはしないわけにもいかないがどうしてかぐらいは聞いておこう。

「いいけど。なぜ…?」

「それは…弟の誕生日がそろそろなの。でも、父も母も仕事で帰れない。せめて私から何かしてあげたいけど……私、実はメシマズ系の女なの。」

はい?今なんと?メシマズ系と…要するに料理ができないと、菓子作りなんてもってのほかと…そういうことですか?


「メシマズの話はいったんおいて…弟のために作りたいと。というよりも弟いたんだ委員長。」

「そうよ、とってもかわいい弟よ。中学一年。一応この学校にいるけど学校で会うのは恥ずかしいらしいの。そんなところもまた……グフ。」

あれ、なんか少しいつもと違うような…。

「…」

「ごめんなさい、取り乱したわ。あなた達兄妹の事が若干羨ましいとかそういうことは考えてないわ。本当よ。」

本当ならその目と、鼻から垂れている血液をどうにかしてから言ってください。

「wwwwww」

「何が言いたい。」

「失礼。」

「まあいいわ。今度うちに来てくれない?」

そのぐらいならいいか…

「いいですよ。」

その時どれほどの困難に突き進もうとしているのか知らない。




 委員長の家はいわゆるサラリーマン宅といったところだろうか。ちゃんと立地も考えてあり、表札もある。うちは付けるのに数年かかったよ。父さんの今年の抱負が数年連続『今年は表札作る』だった程である。そう考えるとさすがである。

「わー、ちゃんと表札の名前が―――」

「表札がどうしたの、というより運命が私の名前を出すことを阻止してないかしら?」

「そんなことはないんじゃないかなぁ。」

いや、間違いなくそうだろう。なんかボクも委員長の名前を読んだら消されると直感が言っている。そして隣にいる薊も思わず苦笑いである。

「そんなことはないと思いますよ(苦笑)」

「薊ちゃん…そういうことは晃司君みたいに表情を作ってからいうものよ。」

薊…詰めの甘い子。まあ、ボクも人のことはあまり言えない気も……


「それよりいらっしゃい。あなた達の家程はないでしょうけど(怒)」

あ、さっきの事根に持ってらっしゃる。

「まあまあ、機嫌治してくださいよぉ。」

こうなりゃとことん下でに出てやる。薊さんよ…そんな哀れなものを見る目で見ないでくださいよ……

そっちのせいで死にたくなってきたよ。


「いいもん、和也の写真集でも見てくる。」

恐らく弟君のものであろう写真集…ストップ…この人手遅れなのでは?

「落ち着いてください。今回の目的はなんでしょうか。それを終わらせてしまいましょう。」

ナイスフォロー。やっぱり持つべきものは優秀な妹である。

「そうね、元はといえば薊ちゃんが悪い気がするけどその辺は置いておきましょう。」

やっぱり覚えてるよね。隣の妹はめっちゃ謝ってた。


「やることは終わらせよう。そういえば弟さんはいつごろ帰ってくる?」

「七時過ぎかしら、部活に入ってから帰るのが遅くなったわ。お姉ちゃんは心配なのよ。その辺あなたは特に良く分かるよね。」

「ええ、痛いほど。」

こんな恥ずかしくセリフを本人の前で言ってしまったがいつものことなのでお互いに気にしな……あれれぇ、薊がめっちゃ照れていらっしゃる。なんか、かわいいので写真撮りたい。ついでに希にも送っておこう。


「それと、このことは弟に隠すつもりはないわ。すぐにばれるでしょうし。冷蔵庫の使用権は平等なの。」

そういうことで…サプライズを求めているのではないと…たかしと大違いだな。あいつはなんでもサプライズしたがる。

「まあ、ボクは出来ることはしよう。」

「お願いします、先生。」

このセリフが若干合ってたけど少し守備範囲外かな…




 時計の針は回って六時五十八分。弟君がそろそろ帰ってくる。というより、そろそろ家に帰らんとボク達の家の母上の雷が落ちそう…。などと考えていると……

「ただいまーねーちゃん。お、その人だれ?」

「この人は同じクラスの人で今お菓子作り教えてもらってるの。今度の誕生日には作ってあげるわよ。」

「わーいと思ったけど、一昨年の悲劇が……。あ、姉がお世話になっています。俺は和也って言います。ねーちゃんの料理スキルの悲惨さは想像以上でしょう。」

ソウダネ。ここまでとは思わなかったよ。生地を混ぜるだけでダークマターを生成するとは思わないよ普通は。そして、一昨年の悲劇とはいったい……

「…ナントカマニアウンジャナイカナ」

「そうですか。ほどほどに期待しておきます。」

そうだね、それがいい。ここにいる我が妹君と既に意識がもうろうとしているボクと同じ運命をたどりたくなければ…なぜ、ダークマターは毒素を発生できる。

「そろそろボク達も家に帰るよ。姉弟の邪魔はしたくないし。母さんがそろそろキレそうだし。」

ボクは完全に伸びている薊を背負い委員長の家を後にした。




 委員長の家は東区の駅近くにある。そして、我が父上の職場の近くである。実際、委員長の父親の会社は父さんの職場である東区国立病院の一キロも離れていない場所にある。という訳で、帰る時間が重なればそりゃぁ会っちゃいますよね。

「あ、父さん…今帰り?」

「ああ、そうだよ。というより晃司は悩みの件か?そして……」

「うん、そうだよ。委員長に菓子作りを教えてた。弟の誕生日が近いのだと。そして、薊は彼女の犠牲者に……」

「ああ…それと、委員長といえばあの時の子か。」

あれ、面識あったんだ。ボクが知る限り委員長と父さんの接点とかないんだけど……

「それは、あの子が一度家まで謝りに来たんだよ。【あの事件】のことについて。『不用意な発言をしてしまいました』と……まあ、それのおかげで落ち着いたみたいだけど。」

その通りです。ご明察。

「そんなことがあったんだ。まあ、委員長らしいな。」

本当は、父さんの言う通りで“その言葉”に救われた。不器用なその発言で…

「そうだ、晃司少し行きたいところがある。ついてきなさい。」

その言葉に?をあたまに浮かべついていった。




 そこは何と予想外なゲーセンだった。まあ、父さんと思いっきり遊んだことはこの辺が最後だったから妥協な線だったんだろうな。で、某バイオでハザードなゲームを始めた。

「久しぶりにするな。晃司とこういうところに来たのは中学以来だな。」

「そうだね。随分と遠くなった気分だよ。」

そしてプレイを始める。で……いつものごとく父さんはハンドガン縛りでしている。そして進行スピードがおかしすぎる。もう三面とかおかしいって。というより父さんの動きに全然ついていけない最新鋭の機器。

「まあ、前よりもましだけどもう少し手加減しないといけないのか。」

「相変わらずおかしいよ……父さん。」

で、本題はなんなのだろうか……薊が起きる前には帰ろうかとは思う。


「晃司に言いたいことがあったからここに来た。」

「何?最近のことについて。」

「悩みと【狂気】と薊についてだ」

父さんは好きだが、薊のことについての話になると少し人が変わる。正直苦手だ。

「薊と仲良くするのはほどほどにしておけ、別れるときにつらくなるだけだ。その結果が私だからそうなって欲しくはない。晃司には真っ当な生き方をしてほしい。それと、沙織は悩みを解決してればいいと言っていただろうが正直反対だ。本質的な解決になっていないから…だけど沙織には受け取ってもらえない。でも、この真意は晃司自身で見つけてくれ……そうでないと意味がないし、何よりも“そこ”が肝だから。」


 言っている意味が分からなかった。でも、薊の件に関しては少し同意する。でも、手遅れかな……約束したときにも思ったけど。

ボクは薊と一緒にいると約束した。父さんの過去は知らないけど、そこに何かがあるのは分かる。父さんはボクにとって絶対であるが、薊についてはそれを否定させてもらう。どうしても……


ボクはそういう人間だから……


 父さんとのゲームはもちろんの事ながら店内新記録を打ち上げ、薊を背負いそこを後にした。そして、父さんは母さんに電話をして、地雷回避してくれた。ここで飯を食いに行こうだったら確実に死んでいた……二人とも……

「晃司……今回の話はまだ、深く考えなくてもいい。後で必要になるから覚えておいてくれ。」

「分かった。覚えておくよ。」

父さんは少し口下手だ。というよりも、昔がたきな人間とでもいうのだろうか。まあ、解釈はそれぞれで……とまあ、本質的なことしか話さない。あまり親子で会話をすることはないけど、その少しで大きなことを学べたような気がすることが多い。実際、そのことは大きく役に立っているので事実といえる。

「兄さんここは?……うっぷ」

やめて、ここでは吐かないで!お願いだから!委員長~~~!




 その翌日も、その翌日もずっとそうしていた。委員長の腕は上がってはいた……食べれるものを錬成できるようになったという面では…

「ようやく、毒素が消えたわ」

ひゃっほーい。毒素を発生させないように料理したのとかはっじめてぇ。もう何が何だか。

「ようやく人の食えるもの…ガハッ!」

ボクはもうダメなようだ…薊よ…お兄ちゃんはすぐ後を追うよ。

「兄さん……なだぁ…じんで…ませ…ん。」

良かった……バタッ

「晃司くーん!」

ボクの意識はそこで消えた……今度は味かぁ。




 俺事和也は戦慄していた。いつも来ていた兄妹が二人そろって死んでいる。兄の方がくたばるのは珍しい。そして、妹の方も最近慣れてきたはずなのに…

「ねーちゃん…なにしたの?」

「え、いや、毒素が消えたから晃司君たちに試食してもらっていたの…」

あ、毒素は消えたのか……このお兄ちゃんは気に入っているので死んでほしくないな。それに、高2だというのに男っ気のないねーちゃんも心配ではあるので、弟心でとある計画を計画しているのだが…今日実行に移そうか。


「ところで、ねーちゃん彼氏とかいないの?」

「いるわけがありません。いりません。」

「それは俺が原因?」

「え……そんなことは」

ハイダウト。

「嘘だね。俺のことは気にしなくていいのに、そこに有力株が倒れてるけどどう。」

「何言ってるの。この男は妹のことしか考えていないシスコン野郎よ。それに、こいつとはそういう関係でもないしね。」

ねーちゃんとこの人の関係とはいったい?

「そーなんだ。」

まあ、俺の役目はここで終了だけど。




 どうやら例の物を食べて一時仮死状態に陥っていたようだ。薊は徐々に耐性をつけていたためか、元から少し持っていたボクよりはリカバリーが早かった。ごめんね、本当に。

「委員長、水をもらえないかね。二杯ほど」

「ああ、ハイどうぞ。もう片方は薊ちゃんにね。」

おお、良く分かっている。それと弟君も帰って……今何時?7時21分…死んだ。

「次は味の改善だ。味ならどうにかなる…むしろそっちがメインのはず。何とか間に合いそうだ。」

「それと晃司君…ごめんね。あんなもの食べさせて。」

「ああ、いいよ。不良集団に一度食わされた“アレ”よりはまだいい。」

まあ、“アレ”を超えるものはないだろうな。一時的に味覚を捨てたから助かったけど。

「そんなのが……でもごめんなさい。」

「気にしなくていい。正直、これも含めて了承した。」

「ああ…そうなの(苦笑)」

そんな顔しなくても……妥当ですけどね。

「兄ちゃん、ねーちゃんは兄ちゃんのとって何?」

和也君はそういう話題を振るんだ。まあ、心配なんだろうね。…あれに気付いているかで内容は大きく異なるけど。

「恩人だよ。ボクが立ち直れた理由。」

「そうなんだ。俺はてっきり。」

「そういう関係ではないよ。君の考えているようにはならない。君の気持ちもわかるけど。うちの従妹にもさっさと彼氏作ってじいさんの手間かけさせるなよとか考えてるし。」

「はは、そうなんだ。またの機会かぁ。」

「二人で何勝手に(怒)」

「「ごめんなさい。」」

「兄さん、時間が……」

やべぇ、時間がない。父さんの車で帰るしかない。携帯を…

「帰るぞ薊!じゃあね、委員長、和也君。」

ボク達は父さんに電話を掛けながら駆け出した。




 そこから、さらに時は流れ数日後。

委員長はようやく人が食べることのできる“お菓子”を完成させた。正直長かったよ。どうしてあそこでああなるのか……本当に謎でした。幸い今日は日曜日、昼頃に終了した。という訳で、いつものようなドタバタはない。なので今日は部活もない弟君もいるため、ボクが昼食を作ることとした。


「兄ちゃん!なにこれうめえ!」

「そうか、それは良かった。」

今日のメニューはサンドウィッチである、シンプルに卵、ハムチーズとツナの3種。王道こそ至高。まあ、ポケモンでは王道はすぐに狩られるが……ガブリアスさんの転落は正直見ていられない。カバとジジイに抜かれる始末。


「久しぶりですが兄さんの料理は最高です。でも、お母様の前では言いずらいです。」

あはは、そうだなぁ。惨劇は繰り返さないように……

「晃司君、後で部屋まで来てくれないかしら。」

なんだか勘違いしそうなセリフを吐いた委員長の瞳に浮かぶ表情は少し見るに堪えなかった。本当はこの時どうなるかぐらい予想は出来ていた。いや、いつも通りに“見て見ぬふり”をしていただけだった。


「兄ちゃん、やっぱりねーちゃんはどうかい?」

「そういうことは考えないよ。」

「ちぇー。そっか。」

「まあ、ボクは君のことは好きだから、またここに来るかもしれないけど。」

「よっしゃあ!絶対だよ!」

「約束するよ。」

また変な約束取り付けてしまった。こういうことの管理を人に任せすぎな気がしなくもないが今回は本当に行こうかなとは思う。和也君は見ててすがすがしいから。


「兄さん。またそういう約束を簡単にしてしまうのはいけませんよ。何回失敗していると思っているのですか。」

「ごめん、ごめん。今回は自分でどうにかするからさ。それに、委員長とは友好的な関係を保っておきたい。」

こういうセリフを言っていながらなんだが、薊さんマジ可愛いッス。その頬を膨らませる感じとか本当に。ふふふ、ういやつめぇ。頭撫でちゃおう。

「ふふっ」

あ、ご機嫌になった。若干チョロイ。将来変なのに捕まらないでね。男女ともに……美咲だけで十分です。




 約束通り委員長の部屋まで来た。

「入っていいか?」

ボクはノックをしてそう言う。ノックは人としての常識と思いまぁす。それをしない母親はどうかと思いまぁす。

「いいわよ。入って。」

言われるがまま部屋に入る。

部屋の中は特に女の子している訳でもないが片付いているという面ではそうだろう。ボクはただ、一部しか掃除をしないだけです。洗濯物をタンスに入れるのが果てしなく面倒くさいだけ。


「なんというか委員長の部屋って感じだな。」

「なにそれ、馬鹿にしてない?」

ベッドに座って上目遣いでそう言う。部屋に入ってからそうだ。委員長らしくない。いつもからかうこそすれど、こうあからさまでない。

「いいや、それより本題は?」

「ここに座りなさい。」

委員長は自分の隣の空いたスペースをポンポンたたいて『ここよ』とでも言いたそうだった。

「ああ、はい。」

その動きはとても速かった。特に身体能力が優れている訳でもないボクは容易に食らってしまう。

 委員長はラリアットの要領でボクを押し倒した。そして言う。

「晃司君、好きよ。私と付き合ってくれない?」


 嘘だ、そんなものは…委員長がそこまで追い込まれているとは思わなかった。思えば、弟の話が出てから嫌な予感はしていた。今のボクは簡単に言えば、【身代わり】なのだろう。こうなった理由は察しが付く。弟にボクが気に入られたからだろう。そういうことにはボクは人一倍敏感である。委員長の本当の望みならボクは甘んじてそれを受け止めよう。ボクは彼女に助けられた身だ。いかなることでも聞こう。ただし、それが自信を傷つけるもの以外なら……


「断る、正直…ここまでになるとは思わなかった。委員長はボクの同類と思っていたが違うみたいだね。」

「事情が分かっていながらそれを断るの……私のためにならないと……そのために家庭が崩壊してもいいと。」

彼女は止まることはなく、そのままマウントポジションへと移った。

「いっそ…このまま、既成事実でも作ってしまおうかしら…と思ったけど、あなたって不能だったかしら。」

そりゃ、ひどい。ちゃんと機能してますよ。週二ぐらいでしてますよ。薊とかにその存在すら気付かせないように……

「そこまで言いますか?確かに半裸に近いですもんね。そりゃ、反応する方が普通ですか。」

「本当に、あなたって人は……」

委員長は乱れた衣服を正し、元の体勢へと戻る。


「少し違うけど、ボクと委員長は家族関係では似ているかもしれない。こっちは義理とか、そこまでしようとか考えてなかったりとか。というより、弟に欲情とかどこのエロ漫画ですか。綾ちゃんにでも制作頼むか。」

「うぐ、痛いところを突く。というより、同居人になに依頼しようとしているの。そして、同人誌に負ける自分の魅力。」

まあ、しょうがないよ。ボクも素面のときに読んでもなんともないから。

「まあ、それこそ生理現象だからしょうがないといえばそうだけど……だからさ、待ってみるっていうのはどうかな?和也君が高校生になるまでとか。」

「どういうこと。和也が高校に行くとどうなるの。」

「まあ、どうなるわけでもないけど、それまでには委員長の思春期は終わっているだろうから収まっている可能性もある。それと、向こうがしっかりと理解できるまで待ってみるというものだ。」

言っている最中にクリティカル食らっているけど止めないよ。

「まあ、妥協案だけどどうかな?」

さあ、答えは……




「いいでしょう。その条件で行きましょう。それと今回の件はごめんなさい。正気じゃなかった。」

「それはいいよ。そんなものよりもっと質の悪い告白なんてざらにあった。そんなもの【遊び】や【罰ゲーム】に他ならないだろ。」

「ああ、自分がしたことで今までの謎が解けた。本気の子に対する振り方じゃないなと思ったけどさぁ……まさかそうとは…」

「自分を信仰の対象にするのはお門違いだと思うよボクは。」

「はは、そういう類もあったのね。(苦笑)」

そんな顔しないでよ。あんたも似たようなことしてたんだし……

「そういうことで、今回の事は気にしないさ。」

委員長の胸に形とかは綾ちゃんのネタに流用させてもらいますけど。

「まあ、いろいろと忘れてもらいたいこともあるし……」

ごめんなさい!ゲスい考えを抱いて申し訳ないです。あれは脳内から削除させていただきます。

「それは忘れるよ……」

「あなたは本当に忘れそうね。ああ…なんであんなことしたのかしら、もうお嫁にいけない。」

ここで、じゃあ婿とればいいんじゃねとか考えた愚か者なボクは後で裁きを受けるだろう。これから、ボクと委員長の距離感は変わらなかったが立場は変わっただろう。自分に中で強いていた主従関係は終わらせよう。これからは……

「まあ……それは黒歴史ということにしておこう……お互いの…それと、今までの恩人とかそういうことはもうやめにしよう。だから、ボクと友達になってくれませんか?」

思えばここから【あの事件】を振り返ることになるなんて考えもしない。こんなきっかけで、あの人物が動き出すとは思いもしなかったから。


晃司君はやっぱり朴念仁ではないのです。ただ人の感情に敏感なだけ。

委員長のブラコン具合は本当は書いてはいたけど自重しました。

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