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悩みと救いは狂気の果てに  作者: 三島三城
その②日常編
12/28

ボクらの過去と罪

その②最終回です。【あの事件】について少しだけ触れます。


 諸君は授業参観というものをどういう風に感じるだろうか?

まあ、親が来るから少しはまじめに……というのが普通だろう。ボクだってそうだ。

 でも、ボクが言いたいのはそういうことではない。というよりもこういう話をしている時点で気付いた方もいるのではないだろうか。


なんで高校で授業参観あるんだよ!


 いや、おかしいって!中学で終わるよね普通。授業中寝れないじゃん。マジふざけんな!

でも、こんな平和的なことも言っていられない出来事が起きるのだった。


「村上晃司!お兄ちゃんの報いを受けなさい!」


どうしてこんなことになったのだろう。そうしてボク達は過去の出来事に再び苦しまされることになる。




 上条学園は数少ない“授業参観”という制度を持つ高校である。どうしてそんなことのなったかなんて、クレームに他ならない。保護者からの【ご意見】だそうです。

 私立高校なんて保護者のおかげで成立しているようなものだしな。うちはキリスト教系の学校で月1でスポンサーシップなる募金をする。ガーナあたりに送るらしいけど実際は不明…余剰金が毎年存在し、それは来年に持ち越された様子はない。まあ、言っちゃうと集金活動だね。詐欺だよね。


 そんな学校だから保護者にはめっぽう弱い…というか、この学校に入るのはよっぽどのお花畑か推薦目当てぐらいしかない。ボクはいじめ回避のためかな。という訳で、この実態は明らかにできない。正直募金の一週間後に体育館の改装とかするなよ露骨じゃん。

まあ、言いたいのは……この学校駄目だ…お終いだぁってこと。




 最近になって授業参観に行く親の気持ちが分かるようになった。何を隠そう薊である。授業参観行ってみたい。あの子の授業風景見てみたい。しっかりできてるかな?できてるに決まっている。自慢の妹だから。という訳だけども

我が母君を召喚するこの行事は絶対に許せない。


 でも、ボクはこの時に外部の人間が侵入するのは容易いことを理解していなかった。


 授業自体はとてもよく終わった。内容は化学の実験by小川先生。

大体わかったよね?めちゃんこハイレベル。こりゃあ学校がハイレベルと思われても仕方がない。ちなみに、別クラスも時間を変えて小川先生…おい!学校!というよりも、学校の株上げでしかないと思う。小川先生……ドンマイです。ボーナスもらえるといいですね。

 そして一人の少女が僕の前に出てくる。ボクの側にはたかしと薊だけ…いや、薊がいたのはタイミングが悪かった。

「あなたが村上晃司ですか?」

「ああ、そうだけど。」

「そうですか…あなたが…お兄ちゃんを……」

そうして冒頭へと戻る……




「あなたのせいでお兄ちゃんはいまだに部屋から出てきません。あなたがいじめたんです。お兄ちゃんは優しい人だからいじめなんてできるわけがないの……だからあなたが悪いの!あなた…山崎という名前に覚えはあるわね。」

山崎…なぜあの男の名前が……今思い出しても腹が立つ。ボク達から2人を奪った男。【あの事件】の発端。その男がなぜ。


「私はね。山崎鈴音。あなたが学校から追放した山崎の妹よ!」

そういうことか。でも、ボクが実行したことには違いがない。だから、あながちお門違いという訳でも

ない。だから……

「お兄ちゃんを奪ったあんたを許せないの。だから私はここにいる。」

そうか、こいつは身内の言葉しか耳に入らない。身内“びいき”なんだ。でも、あの時他の全ての罪もかぶろうと決意した。だからこういうことも覚悟していた…だけども…今回は違った。

「「晃司(兄さん)はそんなことしない!」」

ボクには“仲間”がいた。

「何で柊さんが。」

「私は今は兄さんの妹です。あなたは以前同じクラスだった方ですね?」

「そうです。おかしいです。あなたがそちらに着くなんて、騙されています。」

「騙されてなんていません。兄さんは唯一私を助けてくれたんです。悪く言われる必要なんてないのです!むしろ騙されているのはそちらでは?」

「そんなことはない!お兄ちゃんは何においても正しいの!」

身内“びいき”が炸裂し、薊も珍しく腹を立てている。だけどそれよりも…

「オイ!いい加減にしろよクソガキ!」

初めて見る親友のマジギレだった。端正な美少年顔が崩れる。その瞬間だった。




 俺には晃司に対して少し引け目がある。俺は晃司から逃げた…【あの事件】のその日から…晃司が落ち着くまで……。

 待つことしかその当時の俺にはできなかった。あの時の晃司はただひたすらに怖かった。【狂気】よりもそうだったかもしれない。理性的に人を追い詰める様は言いようのない恐怖を与えた。最初の犠牲者は【加害者】である山崎だった。


こういえば分かるだろう。あいつは特に意味もなく“いじめ”を行っていた。その対象が総悟、凛久

そして晃司だった。俺たちの仲良し4人組はそうしてもう戻ることはなくなった。

晃司ともいまだに少し距離がある。


【あの事件】と山崎の件はトリガーと結果の関係である。晃司は薊に知られたくないはずだった。でも、いずれこうなる気はしていた。

だから、俺は以前みんなの前で凛久の話題を出した。…それ以外にもあるんだけどね(苦笑)。


 そうしていざ立ち会うと…晃司は罪の意識に捕らわれている。あいつは優しすぎる。薊も晃司の事だから必死だ…でも、この状況で一番腸煮えくり返っているのは俺だ!誰にではなく…自分に…。

「いい加減にしろよクソガキ!自分の都合のいい世界を作り上げてそんなに楽しいか?【被害者】を【加害者】に据え替えるなん<てきいたこともねえ!確かに、最後は晃司が手を下した。俺は情けないことに逃げてしまった。だから、こいつの苦しみなんて半分も理解できてない。だからこそ、どんなにつらいかなんて理解できる。そんな俺を許せないと同時にそんなことをのたまうお前が許せねえ。自分の身内を立ててそんなにいいか?」

「何よそれ、私はただ本当のことを言っただけ!私は“ひいき”なんてしていない。それにお兄ちゃんは現に引きこもっているの!」

クソッたれが。聞く耳を持たねえ。もう…こんな奴。そうして手を振り上げた瞬間だった。

【バチン】という乾いた音が響いた。それは薊の手と山崎鈴音の顔で奏でられていた。すなわち……

「いい加減にしなさい!兄さんは身内に“甘い”けど“平等”です。言っている意味が分かりますか?あなたとは似ているようで本質は全く違います。あなたのはただの“ひいき”です。そんなの自分の思うようにしか解釈のしようがありません。そんなものに兄さんを巻き込まないでください。そちらがその気なら…柊家の力で潰しますよ……」

そのまま警備員によって不法侵入していたことが発覚し、山崎鈴音は追い出された。

『覚えてなさい……』と一言残し。




 それから数日が過ぎ期末考査も2週間前へと迫る程である。

イイイイイイイイヤアアァァァァァァァ!テスト嫌だぁ!前回の古文が欠ったので巻き返さなければならない。ちなみに、国語は三教科合計での欠点換算なので本当は必要ないのだが薊の手前それをするわけにはいかぬ。という訳で死にたい。でも生きねば…とかいうクサイことを考える。


「薊?そういえばあれから何かあった?」

「いいえ。特には何も。兄さんと帰る時間がずれて美咲ちゃんと帰るようにしているので特に何もありません。美咲ちゃんが制裁してくれます。」

おう、よく働いてくれているなあの小娘。

何を隠そう高校と中学はテスト期間での授業量が違うため必然的に一緒に帰れなくなる。一人にするのが嫌なのもそうだが今回は山崎鈴音の発言が気がかりなため美咲をつけた。案の定よく働いてくれている。

「それは良かった。あいつに頼んだかいがあったってもんだ。」

「それは……」

そうですよ…君のためなら恥だって捨てれます。DOGEZAしましたよ。

「言わないで…それ以上は…」

そんな感じで今は平凡に過ごせている。しかし、それも長くはなかった。その二日後のことであった。




 ボクはひどく混乱している。今ボクがいるのは学校から最寄りの大学病院だ。

今そこにいるのは重症の美咲。今は意識を失っている。別に命に別状はないそうだが、一時ベッドから出れないらしい。美咲がここまでやられるのはおかしい。美咲は周りの気配を感知することができ、いち早く行動に移せる。それがここまで…


それよりもボクが唖然としていたのは……薊の事である。

美咲はここまで救急車で搬送されてきた。でも、そこに薊はいない。状況から山崎鈴音には不可能

だろう。でも、そいつがらみなのは今のところ明白である。そんなとき美咲の目が覚める。

「……うっ!薊ちゃん…ごめん…。」

「大丈夫か美咲。」

一早く反応したのはたかし、やはり何らかんら言って心配だったのだろう。

「晃司…薊ちゃんがさらわれた。相手の顔は見えなかった。気付けなかった。でも、あの女の指金

らしい。」

そうか…そうだよな。というよりもそんな強者がいるのが驚きだ。

「そうか…何か知ってるか?」

「それなら、この紙を気絶する前に入れられた。」

そいつヤバイな。美咲に顔を見られずにメモを忍ばせて気絶させ重傷を与える…そんな芸当普通は不可能だ…そんな奴の所に向かうなんて自殺行為だ。でもな…

「わかった。一人で行ってくる。絶対に人を呼ぶなよ。」

「ちょっとあんた…」

その通りだよ…【狂気】を使うほかない。だから、一人で行く。被害を最小限にするために。




 メモの場所に到着する…。

「おい、来たぞ。」

「思ったより早かったのね。ということはあの子が【あの男】の予想よりもすごかったのかしら。」

「それで、その協力者さんはいないのかい。」

「まあ、そうね。到着予定時刻とか計画とか特殊な道具とかくれて『あとは君の役目だ。』ってさ。」

そうか…いないのか。もしかしたら【狂気】を見越してか。一人で来ることもあらかじめ分かっていた

のか。


まるで薊レベルの演算能力だ。


 そうだな。ボクが知っている限り薊ぐらいしかこんなことはできない。あとは希…は見たことないけどできるだろう。

「へえ、その人にも興味があるけど…薊はどこだ!」

「そうねぇ、とても胡散臭いおじさんだった。それと、その答えに関してはね『長い時間稼ぎでしたぁ!』としかいえないわぁ!」

どういうことだ…時間稼ぎ…まさか!

「そうよ…柊さんはここにはいないわ。今は三浦港沖を漂っているわ。そして、そろそろ深海に沈むの。特殊なスーツを着て、かなり深いところまで行けるの。早くしないと死んじゃうのよ。」

「おまえ、なんでそんなことを…。」

「そんなの、あんたに復讐するために決まっているじゃないの!」

ダメダコイツ…モウダメダ。【オレ】よ…肉体の支配権なんてくれてやる……薊を助けてくれ…。

「さあさあ早くぅ!行きなさいよぉ!海に沈んじゃえよぉ!」

「ここまでのクズ、オレは殺さずにはいられないが…優先度が違うらしいな。」

そうしてオレはいつもの長距離移動の構えを取り、そこへと向かう。


「三浦港なんてどんだけ遠いんだよ!クソ!」

悪態着いたところで仕方がない。オレはコンビナートの屋根から輸送船に飛び移り、また別の船に飛び移り目的のものを見つけた。しかし、薊は既に海底へと沈み始めていた。

「まだ間に合う!やるしかねえ!」

オレは海の中へと飛び込んだ。




 私はこうなることを正直何となく察していた。【あの事件】の復讐と【あの男】が絡むことは事情を知っていればいずれたどり着く。だが、肝心の奴はいない。この小娘しか残っていない。正直、利己心の塊でしかないこんな小娘なんていてももいなくてもさして変わらない。この町で人を消すのはとても容易だ。特に私の様な存在にとっては…。

「ハハハハハァ!やってやったわ。あいつは深海に沈んで体中が破裂して死ぬの!お兄ちゃんの報いよ!」

あまりにもどうしようもない。外に目を向けず、容易に自分に都合の良い事実だけを受け入れる。なんとも度し難い。これを存在悪と言わずして何と称する。

「おい小娘。死にたくなければ振り返るな。そして質問に答えてもらおう。」

「何よあなた。」

振り向こうとする。だから、首元に【爪】を立てる。

「言っただろう。死にたくないなら振り返るなと。」

「この【爪】はまさしく…ヴァンパイア…何者なの?」

「こちらの質問にだけ答えてもらおう。お前の協力者について教えろ。」

それさえ聞ければ十分だ。晃司の件については聞く耳なんてない。

「ひっ!分からないです。ただとても胡散臭い人で色々な道具と策をくれました。本当にわからないです!」

こんな命乞いに近い悲鳴を聞いても私の心には何ら響かない。私にはそんなもので心地良くなれる程高尚な趣味はないし、関心すら抱かない。

「そうか。それで十分だ。さあ、さっさと消えろ。」

「はひぃっ!」

その拍子にこちらを向いてしまう。私も意地が悪い。こうならざるを得ないのだから…。

「最初に言ったはずだ。死にたくなければ振り返るなと。」

「え?」

その瞬間私の爪はこの小娘の肢体をバラバラに引き裂いた。見るも無残なほどに…。

「若干飛び散ったか…自分にかからなかっただけましか。」

もうその足元にある【破片】には何の興味もない。ただ、この件の黒幕が晃司の手に負えないものだということを知れただけ成果とする。


【あの男】はやはりそうか……


「あいつが生きていることが判明したから、犯人もあいつと考えていいだろう。

もう少しで終わるよ…みなぎ…。」

亡き友へと思いをはせその場を立ち去る。次の仕事が待っている。あの子のために…




 海の中へと潜る……さすがに深いな…若干目が張ってきた。

【狂気】の出力をもってしても容易には追いつけない。しかも既に深海といえる深度まで到達している。いったいどんなの着せてんだよ。【ボク】が見たらアウトなのはやめろよ…【オレ】の体でもあるんだ。

『……』

オレの感覚器官が二つの生体反応を感知した。一方は下に、もう一方は背後に…やべぇな。この速さはサメか!クソッたれ…こっちはもう既に一回肺が破れてんだよ。あ、もう一方も破れた。再生が追い付かねぇ。クソ!目も破れた。


薊を発見した。潜水服のようなものを着せられているため恐らく肺や目が

『パーン』なんてことはないだろう。心底【狂気】発生時の痛覚遮断がうれしく思う(ちなみに、感覚はあるため触角の作用はできる。)。

『…』

後ろからの気配との間隔が狭まる。もうすぐ来ちまう。肺は治った…また破れた。このままじゃ接触してしまう。応戦するのが正しいだろうな。

 残念ながら水中というところは伝導率が低く、陸上のような高速移動は不可能。

でも、直接攻撃なら撃破することはできる。ちなみに、酸素もヤバいために手早く済ませたい。


 案の定、気配の正体はサメで…とにかく速い。スピード差でいうとガブとコケコぐらいの差がある。

普通に勝負にならねえ。取り敢えず、来るまでにできる限り沖に近づきたい。深海のサメっぽいから一定以上までは上がれない。来た!掴んでいた薊を一旦手放す。サメに正面から向い打つ…やはり対応できずに足を噛まれる。


しかし、これは好機である。そのままサメに向かって蹴りを入れる。足を噛んでいるため回避できず、頭部が吹き飛ぶ…同時に水圧で弾け飛ぶ。オレも足を急速に治すことに専念する。内側から追い出すように再生することにより最近を体から追い出すことが可能。そして、薊を抱えて沖へと向かう……やべぇ、酸素が…意識が…

そうして【オレ】は意識を失うが、その時に見た影の正体に愕然とせずにはいられなかった。




 ボクはただいま病院のベッドの上である。薊は別室で少し前に目が覚めたらしい。外傷や後遺症は一切なく、睡眠薬を投与されただけのようだ。しかし、薬がきつかったらしく一時ベッドの上で安静にだと。

「晃司さん…ごめんなさい…こんな時に何もできずに…」

綾ちゃんは少し思い詰めている。美咲の事も知らされたのはついさっきで割とハブられていた感は否めない…そんなことはないな…絶対!

「大丈夫…晃司君?それにしてもよくあんなことしたわね。もう少し残された方のことも考えて。薊ちゃんも無事だったからよかったけど…。あなたが死んだら本末転倒よ。自分も大事にして。」

安堵からか若干目がウルウルしている希さん。珍しいものを見たけどそんなこと考えている時ではない。お叱りを受けたことについては反省している。

 でも、ボクにとって薊のいない人生は“無”に等しい。それは【他の支え】があっても同様だった。しかし、それを言うことはできない。このときにようやく自分の歪さを感じ取った……いや、今思い返すとだ。このときはまだ、違和感だけ。

「悪かった…自分が死ぬことなんて考えてなかったし、【狂気】なら平気かと思ったけど、そうでも

なかった。」

その結果が右肺破裂、左眼球破裂なんて重症だ。まあ、寝てるときに治るんだけども。これも【呪い】なのだろうか…考えても埒が明かない。




 その後、車椅子の美咲から謝罪をされて『謝るなら薊へ』と言って追い払って今は薊といる。

「兄さん、ごめんなさい。私のせいでこんな目に…」

「薊が気にすることはない。こんなことになったのは【あの事件】を完全に清算できていなかったボクの責任だ。それに、今回は本来ならもっと重症になるかもしれなかったから平気。」

例の【協力者】は見つかっていないが、首謀者である少女は肢体がバラバラとなって発見された。何か鋭利なもので切り刻まれたらしい。ボクの主観だが、この件は【協力者】とは関係がないだろう。そう思うからそう思った…それだけ。

「いいえ、今度は私のせいで大事な人を失うところだったのです。そんなの自分が許せません。お母さんやお父さんだけでなく兄さんまで遠くへ行ってしまう…そんなのは嫌です!わがままですけど、そう思ってしまいます。」

そうだ、この子が一人取り残されれば思い詰めるに決まっている。そんなのはダメに決まっている。薊は既に両親を失っている。その件は自分の知らない所で起きたが、今回はどうだ…自分が引き起こしたと思っている。


自分のせいで…自分が殺してしまった…


そんな風に考えてしまう。そんなのは違うに決まっているが、その立場にいれば思い知る……引き起こした場面の当事者になればたとえ“被害者”であろうと“加害者”であると思ってしまう。これは経験がなければ知りえないことだけど人間の心理でもある。だからこそ……

「薊…今回はお互いに反省すべき点があるようだ。薊は思い詰めるのをやめなさい!それと、ボクは後始末と自分の命を軽んじたこと。でもね……一つだけ約束できることがある。」

そうだ…こんなことは本当は約束するまでもないことだけど…敢えて口に出す。


「ボクは君を見捨てたり、置いて行ったりしない!どこまでも一緒にいてあげる。まあ、薊が自立するころにはそうはいっていられないけどもね。」

そうだな。自立するときとか考えるとお兄ちゃん泣いちゃう!でもね、だから。

「今は、その印というか証拠というか…そういうものはあんまり用意できないから…こんなことでどうかな。」

そう言ってボクは薊の額にそっと唇を当てた。流石にマウストゥマウスは犯罪なのでこれが限度…。

「……そうですね。一緒にいましょうね。」

一緒にいましょう宣言…なんてすばらしいのでしょう。実際、にやける顔を抑えることはできなかった。




 兄さんからの“証”は私に大きな違和感を与えた。だけど、それはとても心地の良いもので今までのどす黒いものとは違いました。

 この感覚は私にはわからないですが、この【心地の良い違和感】を大事にしたいと思います。なぜかは分かりませんがそれは自分の内側からそういわれているようでした。この胸のざわつきをいったい何と称するか、それを今までは調べようとしましたが、今回はやめておきましょう。なぜかと言われると、それは…そう思ったからです。兄さんの考え方がうつってきたようですね。

私の方も一緒にいたい…だから私は……

「……そうですね。一緒にいましょうね。」

そう答えるのでした。



実は、ついこの間凛久のモデルの人と再会しましてものすごい感激でした。

あの子は何も言わずに学校を辞めましたからね。今度は友人と一緒にそちらの方に行く予定です。

関係ない話をしましたが、その②はあと番外編を登校して終了です。物語の佳境を迎えるその③を

お楽しみください。

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