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第3話 地底迷宮からの脱出1

<前回のあらすじ>

音が10倍になるガラスの街エルレックを住民や看守に追われた。

とうとう城内まで追い込まれ、深淵と化した穴に飛び降りた。

地面と衝突した瞬間、意識が遠のいた。

「チチチチチチチ」という音で目を覚ましたミラはその風景に驚愕した。

果たして無事にここを脱出できるのか。

「レフィア!早く起きて!」

ミラの切羽詰まった声に叩き起こされた。

「どうしたのミラ?」

レフィアはなぜミラがそんなに慌てているのかがわからなかった。

だが、周りを見て一瞬で理解した。

ーーー辺り一面異様に包まれているーーー

エルレックの面影のない迷路のようなところにいたのだ。

「チチチチチチチ」と言いながら小人が歩いている。

「何ここ?どうなってるのレフィア!」

ミラに聞かれたが答えられない。

深淵に飛び込んだところまでは覚えているが、そこからの記憶はないからだ。

「まず、ここがどこなのかがわからないと何もできないわ。」

ミラは、アドルベルナの攻略本を出した。

ーーーーーーアドルベルナの攻略ーーーーーーーーーーーーー

・・・

地底迷宮デス・アース エルレックの城の穴に落ちた先にある。

ここには無数の小人がおる。

ここから脱出するには小人に正しい道を教えてもらう必要がある。

本物の小人に話しかければ正しい道を教えてくれる。

ただ、偽物の小人に話しかけてしまうと強制帰還させられる。

これだけは言っておこう。

小人は自分からは絶対に話しかけてこない。

偽物の小人を見分けるにはこの迷宮のどこかにある図書館で人体解剖学の本を見つける必要がある。

そこには小人についてびっしりと書かれている。

・・・

ーーーーーーー完ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「この館にある図書館を探せばいいみたい!でも、こんな迷路みたいなところから図書館を探すのは大変だよ。」

目に映る部屋だけでも数十部屋ある。

一つずつ見ていると日が暮れてしまう。

「これは魔法を使った方がいいわね。」

「えっ、体力は大丈夫なの?」

「1回くらいだったら平気よ。そう何回もここでは使わないだろうし。」

レフィアは鞄からポケットに入る大きさの杖を取り出した。

「バクルム、エウギラー」

すると、杖がレフィアと同じくらいの大きさになった。

「バクラ、ダ、ノービース、インディキウム、アド、ロクム、ウビ、リブリー、ドルミウント、テー、ウェルテ!」

その瞬間、杖がピカッとけたたましい光線を放った。

「こっちだわ。」

ミラの手を引き、図書館を目指した。

ミラには図書館の場所がわからない。

レフィアに頼るしかなかった。

「結構遠いわね。早くしないと体力が・・・。」

レフィアの体力が徐々に消耗されている。

「あと、、、ちょっと、、。」

図書館はもう目と鼻の先にある。

「がんばれ!レフィア!!」

「はあ、、、はあ、、、はあ、、、、、。なんとか体力は尽きなかったわ。」

レフィアは廊下の壁に座りこんんだ。

「レフィア!」

「大丈夫、、。ちょっと休めばすぐに回復するわ。」

「そう。」

ミラはレフィアの隣にそっと座った。


どれだけそこにいたのだろうか。

レフィアはすっかり回復したようだ。

「まだ完全に回復したわけじゃないけど、さっきよりはマシだわ。」

「よかった。無理しないでねレフィア。」

「ええ。早速、入りましょうか。」

恐る恐る図書館の扉を開けた。

すると

「チチチチチチチ」

2人に気が付いてじっと見てくるもの。

2人には気にも留めずにひたすら歩き回っているもの。

数えきれないほどの小人たちが歩き回っていた。

「ここに人体解剖学の本があるのね。探しましょう。」

2人は目につく本を片っ端から調べた。

だが、なかなか人体解剖学の本が見つからない。

すると、1人の小人が

「こっちにあるよ。ついてきてよ。」

としゃべったのだ。

ミラは ありがとう という言葉が喉まで上がってきた。

だが、しゃべってはいけないことを思い出した。

ー小人は自分からは絶対に話しかけてこない。ー

つまり奴は偽物。

話した瞬間、強制帰還させられてしまう。

ミラは奴のことを無視した。

「ねえ、なんで話さないの?話してよー!」

「・・・」

「おーい。こんなところじゃなくて別のところで探そうよ。」

「・・・」

「ッチ」

奴は諦めたのかどこかに行った。

すると、

「ミラ!見つけたわ。人体解剖学の本。これでここから脱出できるわ。」

すぐさまその本を開いた。

ーーーーーーーーーー人体解剖学ーーーーーーーーーーーー

我ら小人メンミーグの解剖

一、容貌と骨格

その身の丈、わずか数寸の身体なれど、エーテルの膜と呼べる白色の防壁をまとえる。

我らには犬歯は存在せず。

口は我らの生命源、絶対に開けてはならぬ。

我ら、背側に棘が存在する。

これら存在せぬ者はメンミーグでない。

・・・

ーーーーーーーーーーーーー終ーーーーーーーーーーーーー

「なるほど。つまり偽物には犬歯があって、背中の棘とエーテルの膜ないんだ。」

「これで脱出できるわ。行きましょう。」

2人は本物の小人を探すことにした。

まず、目の前にいた小人を調べてみた。

「このゴムみたいなのがエーテルの膜だわ。背中の棘はある。犬歯は、、、」

小人の口を開けようとしたが固く閉じていて開かない。

「仕方ない。魔法を使いましょう。」

レフィアは小人の口に手を当てた。

すると、徐々に小人の口が開いた。

「犬歯があるわ。奴は偽物ね。次行きましょう。」


それから2人は何百もの小人を調べた。

しかし、本物の小人は見つからなかった。

「今後のために体力を温存しておきたいけど、この魔法を使わないと奴らの口は開かないし、、。」

ミラが何か奴らの口を開けるための道具がないか鞄の中を物色した。

しかし使えそうな道具はなかった。

元の世界から持ってきたジャムを鞄に仕舞おうとしたとき、うかっり落として中身が出てしまった。

「わああ。落としちゃった。」

すると、小人が近づいてきた。

奴はジャムの匂いを嗅ぎ、そっとジャムを舐めた。

よほど美味しかったのかすごい勢いで嘗め回している。

「それよ!そのジャムが使えるわ。」

「っえ?」

「舐めているときに口の中を見れば犬歯があるかが見えるわ!」

「確かに!しかも複数集まるから一気に調べられるよ!」

早速、2人はジャムを床に落とした。

案の定、ジャムをめがけて多くの小人がやってきた。

「効率はよくなったけど、なかなか本物の小人がみつからないわね。」

地道な作業をひたすら繰り返した。

すると、

「ねえレフィア。この小人、本物じゃない?」

ミラが見つけた小人は犬歯がなくて、背中に棘があり、エーテルの膜があったのだ。

「これだわ。これでここから出られる。」

レフィアはその小人を抱え

「ねえ、ここからどうやって出るか教えて。」

すると、その小人は服のポケットから一枚の地図を出した。

「これに従えばいいの?」

小人は大きく頷いた。

「ありがとう。助かったわ。」

礼を言い、小人を逃がした。

これでここから脱出できるようになった。

すると突然

ブオォォォォォォォ!

「異分子発見。異分子発見。異分子を捕らえろ!」

と警報が鳴りだした。

「何!!」

2人は何が起きたのかわからなかった。

この迷宮の本当の試練はこれからだとまだわからなかった。


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