洞窟奥の広場
私生活が大きく変わり、更新の時間が作れませんでした。すいませんでした。
かなり更新の速度は落ちてしまうかもしれないですが、時間を見つけながら書き溜めて、更新をしていくスタイルに変えていきます。
暗い洞窟をひたすらに奥に進む。
既に強烈な臭いで麻痺しているはずの嗅覚が、据えた異臭を感じ取る。
洞窟の奥が淡く緑の光を発している。
肌が粟だって奥に進むのを体が拒否しているが進むしか道はない。
戻ってもあの断崖の谷と吊橋の面影が残るのみだ。
洞窟の奥に広がる光景。
それは異常な光景だった。
ガリガリに痩せ常軌を逸した目をした男達。
それらと交わう女達。
女達の背からは張り付く緑の長く太い管。
広がった洞窟の最奥の広場には、壁面から天井まで薄緑に発光するカプセル状の物体。
その中で目を閉じ安らかな顔を浮かべ眠る美少女達。
少女たちの安らかさと、男達の異常さ。
交わる女達の無表情。
何もかもが俗世の断りから外れた光景だったが、一番の脅威。
オレを震撼させたものは、女達の管、それらが集約されるその先にあった、いたものだった。
石油コンビナートに設置されている巨大な丸いタンクをイメージして欲しい。
そのタンクから緑の管が多数出ている、それらが無表情の女達の背に伸びる。
タンクから伸びる一際長い管は、壁面へカプセル状の物体を設置していっている。
タンク上部に見える頭部らしきものは、目を閉じ聖母のような穏やかな表情を浮かべていた。
オレは洞窟の広間の入り口付近から、その様子を覗き見るとランガー装備を身にまとった。
きっと直接あの規模の怪物の攻撃を受ければ、常人の数倍の防御力があろうとも、気休めにしかならないだろう、オレ単独での突入よりオテロクのお願いすれば良かったと後悔しても時既に遅し。
広間の様子を見る限り助けようとした村人たちも既にサキュバス製造機関の一部に成り果ててしまっているようだ。とても常人に戻して、普通の生活に戻り子供達の面倒を見るなんて事は出来そうもない。
最強装備ながら防御面には不安がある、しかしランガー装備にはもう一つ、最強の長距離攻撃がある。オレは物陰から牙杖を広場中央のタンクの怪物に向け一言。
「ラストスパーク!」
オレの声が広間に響き渡る。
突然の声に、タンク野郎が穏やかな表情を崩し、目を見開きオレを見てくる。
残念ながらその醜い姿を見るのもあと数秒だ。
オレは紫の光球の登場を待った。
遠くで「ズーン、ズーン」と何かが爆発した音が響く。
静寂。
どうやら、遠距離最強攻撃だと思ってたラストスパークは、上空より舞い降りる紫の光球が、洞窟の上部の山肌に2つ落下する結果に終わったようだ。
爆発の音に反応するように、緑の管に繋がれた女達がオレの方に向けられた。
無表情な裸体の女達が一斉にこちらを向いている。
ただひたすらの恐怖。
「ラストスパーク!ラストスパーク!ラストスパーク!ラストスパーク!ラストスパーク!ラストスパーク!ラストスパーク!ラストスパーク!ラストスパーク!ラストスパーク!ラストスパーク!ラストスパーク!ラストスパーク!ぜぇぜぇぜぇ・・・」
オレの絶叫が広間に鳴り響く。
危険と判断されたのか様子見をしていた女達が迫ってくる。
連続する爆発音。
が、遥か遠くで聞こえた。
「fdsjyふいいぇういさsjkjkさ!!!」
うおおおおあああああ!!
オレの計画が!!!
サキュバスに操られている人々を開放し英雄になる計画がぁっぁぁぁ!!
あああああ!!
全速力で洞窟を戻る。
管の長さが、吊り橋まで届いた時にはジエンド。
もうオレに残された道はそれしかない。
暗闇の洞窟をひた走る。
転んだら最後、後ろから来る女達に、先ほどの男達のように種付けの道具へ変えられてしまうだろう。
種付けはしたいけど、道具に成り下がるのはイヤ!
ふおおおおおお!
我ながら自分の逃げ足の速さに惚れ惚れ!
背後から迫る女達も、洞窟の広さがさほどではないので、逆にひしめき合って速度が落ちてくれているのも幸いしているのだろう。
前方に断崖の谷が見えてきた。
南無三!
迫り来る脅威。
どうやら管の長さはかなり長いようだ。追いつかれる。
谷底へ落ち死んで人としての尊厳を守るか、サキュバスの精の糧として尊厳を捨て生きるか。
オレは生きたい。
断崖の前で逃げるのを辞め、振り返る。
迫り来る無表情の女達。
ある意味天国と言えるかもしれない。
糧として機能する間は殺されることは無いだろう。
心を決めれば何処か爽やかな心持ちになり、空気も風も心地よいものに感じられる。
風?
女達の背後から風が吹いていた。
爽やかな清浄な空気を運んで。




