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恋は思案の外④

見つけてくれてありがとうございます。

更新は不定期になります。出来る時に頑張ります

お互い言葉も砕けて気安いやり取りができる様になったが到着してしまった。


「ティト、また相談乗ってくださる?」

リリお姉様は名残惜しそうに尋ねてきた。


「私で良ければ喜んで!到着した様なので失礼致します。送って頂きありがとうございました」

人の恋話は楽しいものよね?では、ごきげんよう。と挨拶を交わして馬車から降りる。


来た道を戻って行く馬車を見送っていると


「お嬢様、おかえりなさいませ」

ソフィアが、迎えてくれるが、私はまだ帰宅はしない。


「ソフィア、私、今からアズ兄様とヘルグ兄様と共にツァオバライ商会へ向かうの。だからこの荷物を部屋まで持って戻ってくれるかしら?」

学園鞄をソフィアに渡す。


「畏まりました。夕食はお召し上がりになりますか?」

どうかしら?


「また、分かり次第連絡するわ」

ソフィアとやり取りしていたら、アズ兄様の馬車がやってきて前で止まった。


「ティト、待たせた?」

中からアズ兄様が降りてきた。


「丁度今付きました。すれ違わなかったですか?」

見ていたら気付く筈では?


「馬車の中でやる事があったから、外を見ていなかったんだ。待たせてなかったなら良かったよ。行こうか」


アズ兄様が手を出している。この距離でもエスコートしてくれるらしい。紳士だわ


「ソフィア、行ってくるわね!」

「行ってらっしゃいませ」

ソフィアが深々と頭を下げている。


私はアズ兄様のエスコートで馬車に乗り込む。アズ兄様が隣に座って、向かいにはヘルグ兄様も居た。


馬車が進むと、3人ともはーっと深々ため息が重なった


「兄様達、お疲れですか?帰りに何があったのですか?」

2人して疲れてるわ?


「ティトも疲れてないか?リリ嬢に何かいわれたか?」

ヘルグ兄様に指摘されたけど、私よりも2人、特にアズ兄様が疲れてそうだ。


「念話にしてもいい?口にするのも煩わしい」

アズ兄様は首元のタイを緩めて念話を希望した


(繋ぎましたよ?一体何があったの?)


(ティトを見送った後、馬車の中で書類チェックしながらヘルグを待とうとしたら囲まれた)


(行った時凄かったよ?アズールの周りが、3重位の人集りになっていたんだ)


(3重?何かしたんですか?)

(・・・ティトを可愛がっていただけだ)


(アズールが、令嬢に愛でているのを目の当たりにした奴らが、自分もとアピールし始めたんだ)


(今までは違ったの?)

(アズールは徹底的に人を寄せ付けなかったからな、ユング王子と俺位だろ?たまにリリ嬢と真顔で2.3言話すくらいだ)


(そんなに?アズ兄様が?)

(そ、その人嫌いの筈のアズールが、ティトにベタ甘な行動をしたワケさ、人嫌いでも元々かなりの人気があったアズールが少女に優しく接したのを見て、自分も優しくして欲しい、自分の方が相応しい!って騒ぎ立てた)


(うわ、面倒くさい)

(そこらの令嬢とティトを並べないで欲しいよ)


(アズールは、そう思っていたけど、実際余りにも無碍にしてはティトに迷惑だと考えて丁寧に誘いを断っていたら、丁寧な対応すら目新しくて逆に火がついて大騒ぎ。そこに俺が来てやっと解散)


(想像できちゃいました。何で私がいた時は大丈夫だったのですか?)


(ティトは、高位貴族だし、リリ嬢も一緒に居ただろう?俺がティトを見送って1人になった途端囲まれた。目の前に見えている馬車が遠かった)


(ウンザリしてますね?お疲れ様でした。私の為に我慢してくれてありがとうございます)

隣を見上げてにこっとしたら


(ちょっと癒されていい?)

アズ兄様がしょぼくれながら伝えている


(?どうぞ?・・・!?)

ふわっと抱きしめられて


「(はぁー、癒される)」


(アズ兄様、言葉にも出てますよ?)

仕方がないから背中をポンポンしてあげた


(ティトは、平気なんだ。可愛いし話も合うし可愛いし。他のは無理だ)

アズールは猫の様にグリグリ擦りよってる。


(アズール可愛い2回言ってるぞ?相当嫌だったんだな)


(アズ兄様、これから大丈夫ですか?私の噂への対処のせいでアズ兄様の防壁が無くなったのですよね?)


(・・・大丈夫だ)


(私に出来る事ありますか?)


(出来る限り一緒にいてくれないか?基本的には王子とヘルグが一緒だから問題無いが、1人になるのはマズイ)

アズールは思い出したのか、ブルブル震えてる


(分かりました。1人になりそうな時は念話を飛ばしてくださいね?駆けつけますよ?)

背中をヨシヨシと撫でてあげた


(ティトはいい匂いがするな、何か付けてるのか?)


(ソフィアがオイルに紅茶とバラで香りをつけた物を作ってくれてそれをお湯に入れたり、髪に少しだけつけてくれてるの。私も大好きな香りよ)


(アズール、ソフィアは昔からティトに対しての力の入り方が凄いと思わないか?)


(確かに、外さないよな。今度この香り分けて貰おうかな、自分も纏えばリラックス出来るかな?)


(アズールそれはやめた方がいいぞ?更に女が群がるぞ?)

アズールがビクッとしてギュッと私にしがみついた


(アズ兄様は今のままでもいい匂いだから、今度紅茶とバラをサシェにしてお渡しします。癒されたい時に使ってください)


言葉なく一見静かな馬車内、心の中は大騒ぎだった。


ブックマークと反応ありがとうございます


この話は、他の作品とも世界がリンクしてます。


スマホで書いてるのでタッチミス、変換ミス、他作品と辻褄が合わない等見つけた時は、パラレルと三回唱えて忘れてください。



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