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私の能力は『以心伝心』全部丸聞こえですわ。【第1章100話完結済】  作者: 黒砂 無糖
第1章 始まりのお話

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GPS

見つけてくれてありがとうございます。

更新は不定期になります。出来る時に頑張ります

 お父様が複雑そうな顔で此方を見ている。


「今もティトの能力で、3人の思考は繋がっているのか?」


(ラヴェルにも聞こえているのかな?)



「はい、聞こえています」


(お父様、何か気になるのかしら?)



(聞こえていますわ、旦那様。筒抜けでしてよ)


 お母様の合いの手に、お父様は苦笑いをしながら、言葉ではなく思考で話しかけてきた。



(会話と思考が混ざるのには慣れないので、此方で話そう。ティトは能力開花してから、ずっとこの様な状態だなんて、相当疲弊しただろうな)


(あら?会話する時に、旦那様から溢れてくる思考を聞ける良い機会だと思ったのに、こちらで会話すると、それが聞こえないではないですか)


 お父様は、キュッと眉間に皺を寄せた。



(お母様、お父様を困らせないで下さいませ。お父様は3人で会話をと気遣われたのです)


 お父様は、視線をキョロキョロさせている。



(……そうだな、折角繋がっているのだから、3人で話をした方が良いと思っていたんだ)


 お父様は思考を制御したみたいだけど、表情に無理がある


(お父様、表情に無理がありますわ……)


(あら?旦那様はどんな表情をしているの?)

(ティト聞こえているんだが…)


(あ!失礼いたしました。思った以上に筒抜けというのは厄介なものですね?)


 私も苦笑いを浮かべてしまった。


(貴重な体験が出来ました。ところでお母様、目的地には到着されましたか?)


(もうすぐ着くわよ?どうすれば良いかしら?)


(一度繋がりを切ります。少ししたら私に強く呼びかけてみてください。もしかしたら、お母様の声が伝わるかもしれません)


 私の能力がどのくらいの精度があるのか、ドキドキしてきた。


(再度繋ぐ時に、お母様の居場所が分かるかもしれないので、それも確認してみます。では、一旦切りますね)


 私は繋がりを意識的に切断した。


 能力に慣れたのか、目を瞑らなくても、瞬きの間に切り替える事ができるようになった。



「お父様、今は繋がっていませんよ?」


 静かになっているお父様に声を掛けると、


「繋がっている時は、出来るだけ無心でいられるように頑張るよ」


 お父様は、少し眉が下がった、情けない顔をしてい。


「ふふ、ごめんなさい。余りにもお父様が上手く能力を把握なさるから、おかしくて」


 お母様に弱いお父様が、おかしくてつい笑ってしまう。


「お母様の呼びかけは、成功するか分かりません。1人で検証した際に、相手を思い浮かべると場所まで特定する感覚があったので……」


 偶然かもしれないけど……


「情報としてその場にいる事想像が当たっていただけか、能力なのかをこれで検証出来ると思います」


 場所の把握まで出来たら使い道は広がるわ。


「もし、呼びかけが届くなら緊急時にかなり使えるな。場所を把握出来るとなると……使い方は更に幅が広がるか」

 

 お父様とあれこれ使い方を考えていたら、



(ティト!ティト!)


 お母様の声だ。


「お父様、お母様の声が届きました。意識を繋ぎますね」


 お母様がいる場所を特定するために、意識を向けてみた。


 頭の中にある建物が思い浮かぶ。


 やっぱり場所の把握も出来るわ。


 ——まるでGPSね?


(お母様、お父様繋ぎました。お母様の私を呼ぶ声が届きました。場所の把握も成功ですわ)


(今お母様がいる所は、大通り公園の魔道具店[ツァオバライ商会]でしょうか?)


(凄いわ。よく分かったわね?折角なのでお買い物をして帰ります。必要な物は有りますか?)


 お母様は、ついでにお買い物をするようだ。


(ラヴェル、今からティトを連れて行くから、そのままそこで時間を潰していなさい)


(分かりましたが、旦那様も来るのですか?)


(え?私も行くのですか?)


 なぜか私も同行することになった。


(少し見たい物がある。ティトと共に向かうよ。ティト、疲れるだろうから、そろそろ繋がりを切りなさい)


 お父様は私を気遣い、能力を止めるように促してくれた。


(お母様ありがとうございました。繋がりも切りますね。直ぐに向かうので待っててください)


 通信を切ると、お父様が少し難しい顔をしていた。


「分かっているとは思うが、ティトの能力はかなり貴重な能力で裏社会向きだ。権力者に知られると、最悪監禁されて利用されるだろう」


 お父様は、ハッキリと危険を伝えてくれた。


「欲深い者がティトの能力に気付いた時、何をするか分からない。本当に信用できる者以外、決して能力を明かしてはいけないよ?」


 私も、お父様の意見に同意だと示すために、ゆっくり頷いた。


「今のままだと守りが薄い。今から防御の守りを買いに行く。気休めにはなるだろう」


 お父様は私が能力を悪用するとは思っていない。利用される前提で考えている。


「私も今世では、利用されるつもりはさらさら無いので、お守りは正直助かりますわ」 


 でもねお父様。


 私は他人に利用される位なら、


 自らその能力をめいっぱい利用致しますわ。

ティトは見た目は甘々な娘ですが中身はかなりシビアなタイプかな?

ブックマークと反応ありがとうございます!

お気軽にコメントしてくれたら喜びます。

これからも頑張ります!



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