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女神様からの有難い御言葉っ!


──メア、お久しぶりですね。


女神様の声は祭壇の周りにいる人たち全員に聞こえていた。

ずっとこの教会に居たであろうお婆ちゃんは、プルプルと身震えながら涙をポタポタ流している。

この人はシスターとして、ずっとこの教会で孤児を養ってきてたんだろうな……

きっと神様の声は聞きたかったに違いない。


他の皆も、驚いてたり感動してたり多種多様だ。

跪いて平伏のポーズを取ってる態度だけは皆一致してるけど。



「女神様、今の私たちの状況って把握してます?」


──ええ、大方の所は。あなた達が知らない部分まで、全ての大局をある程度は把握してますよ。



さすがは女神様だ。

この状況も、それ以外の事態に関しても、天から見ていて把握しているようだ。

ならば話が早い、何故こうして祈りを捧げたのかも分かっているはずだ。



──そうですね、まずは順番に行きましょうか。

  前提としてメア、あなたは自身が聖女である事を受け入れなさい。

  聖女とは、苦しんでいる人々を助けたり、大きな怪我を治して回復させたりする者の事です。

  あなたにはその力があるはずです。怪我だけでなく、餓えなどを救う力もあなたには充分に備わっているでしょう?


 「……まあ怪我を治す以外の事も、ある程度は対応出来ると思うけど」


──ええ、そうです。あなたの本分は魔法少女なのでしょう。

  しかし聖女と魔法少女、その二つの本質はどちらも同じであり、両立させる事は出来るはずです。

  困ってる人を助けるために、魔法少女に成ったあなたにならそれが分かるはずです。


 「魔法少女として悪を倒すついでに、怪我してる人も治せたらカッコいいって事かな?」


──まあ、その解釈で良いでしょう……。

  しかし私があなたに授けた能力は、あくまで身体の怪我だけを治癒させる力でしかありません。

  その人の負う、精神的なもの。心までは回復させる事が出来ません。

  そしてそれこそが、最も難しい事であり、また大切な事でもあります。


 「怪我を治すだけなら魔法で一瞬だもんね。心の方はそうもいかないだろうけど」


──だからこそ、それが出来る素質のある者が必要であると私は考ています。

  あなたのお母さん、アンジェリカ王妃。

  その者を我が女神の名において、聖母として認めましょう。


 ▽ アンジェリカ王妃に称号:聖母が追加されました!



「おおっ、マジかよっ!?」

「女神様公認の聖母様かぁ、これもしかして国王よりも偉くねぇ?」

「あ、あのっ、出来れば私にもメアちゃん専用ナイトの称号を……!」

「「わーい、聖母さまのご誕生だぁー!!」」


後ろの方のみんなは大はしゃぎだ、膝から立ち上がってワイワイと騒ぎ始めている。

まぁお母さんなら聖母でもおかしくないし、むしろ当然だよね。

人の心を癒せる力ってのは、何よりも凄い。

私が持つ物理的な破壊力よりも、きっとお母さんの持つ慈愛の心の方が人類の未来には必要なんだから。


「良かったね、お母さん!」

「ええ、でも…… 私にそんな大層なことが務まるのかどうか……」


泣いてる孤児を優しく撫でていたお母さんなら、誰よりも適任だと思うよ?

身体的な怪我なら私がとりあえず治していくから、お母さんには後の心の方を任せていこうかな。

私たち親子で、困っている人たちを完全サポート体制が出来るねっ!



──メア、あなたには他にも幾つかアドバイスがあります。

  まずこの領地の統治者に、あなたのお母さんが就く事に異論はありません。

  しかしそれは、あなたが領地の統治者に収まらない器だからこそ、そう述べているのです。

  そこの火の魔法使いは、あなたを領地の統治者に推薦してましたが、それはメアを侮りすぎです。

  あなたは、この領地どころか、この国全て、或いはこの世界の全てを救う資格を持つ者です。

  その事を忘れないで、立場を持って生きてください。


 「そんな事言われても…… まあ、魔法少女としての仕事ならするけど?」


──あと、あなたは今の領主をいつでも倒せると、そう思っていますね?

  あなた一人だけなら、それは確かに間違いではありません。

  しかし、領主には人々を制圧してきた、それだけの武力とその理由があります。

  もしもあなたの周りの人々、お友達を誰も失いたくないのであれば、油断は決してしない事です。

  誰も犠牲を出したくなければ、よく考えて慎重に行動しなさい。


 「……わかったよ、アドバイスありがとう女神様っ! でも、女神様が直接手助けしてくれたらすぐに終わる話なのでは?」


──ダメです、そんなズルは許されていません。

  地上の事は、地上にいるあなたたちが自らの手で何とかしなさい。

  困った事や、アドバイスが欲しい時には私からまた助言を授けますので、此処で祈りを捧げなさい。

  それではメア、また逢いましょう……


 「ねえねえ、女神様。なんか相変わらず微妙にケチじゃない??」



祭壇の辺りを包んでいた光が消えて、いつもの感覚が戻ってくる。

なんかさっきまでフワフワとした世界にいたような気分だ。

周りのみんなも、夢から醒めてきたみたいな顔をしている。


微妙にケチな女神様は、よく考えてみれば具体的にどうすればいい的なアドバイスは一切無かった。

なんか良い話聞けたなーっていう気分だけにはさせて来たけど。

もっと具体的に領主の武力の詳細とかさ、言える事はあったんじゃないの??


お婆ちゃんは涙の流し過ぎで昇天し掛かっている。

何その今死んでも悔いは無いみたいな表情。

こんな所で死なれても困るので、すかさずヒールを掛けておいた。


マリーさんは何やら打ちひしがれながらブツブツと呟いている。

「私はメアちゃんを侮っていた……」「過小評価していた……」とかなんだとか。

いや、マリーさんは普段から私の事を異常に持ち上げ過ぎだからね?


これ以上持ち上げたりとかしないでよ、ほんとに……。

気が付けば10日以上更新してない……

大丈夫だ、不定期更新って最初から書いてあるもん!(震え声)

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