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え? 借金取り? もちろん、ブッ飛ばすけど?


「オラーッ、出てこいっ! 金返せー!!」


なんか空気読めない人が我が家の玄関前で喚いているようだ。

無視していいんじゃないの? 居留守使おうよ? 夕飯の匂い撒き散らしてるけどさ。


「メア、ちょっとゴメンね。心配しなくていいから……」


お母さんが安心させるように私の頭を撫でてから玄関先に向かっていく。

えっ、心配? そんなの、めっちゃするよ? もちろん、お母さんに何かあったら誰だろうと許さないよ?

空気読めない奴をブッ飛ばす準備なら、もう出来ているよ?


「お借りしてた元金はすでに返しました。当初の利息分も、お支払い済みのはずですよ」

「利息分ン~? 悪りぃが、当社の利息利率は途中で大幅に値上がりしておりましてねェ~?」


あっ、これブッ飛ばしていい奴だ。お母さん全く悪くない。

もしかして、借金返せなかったのかと思ったけど。お母さん、ちゃんと返してたんだ。お母さん、善良100%。

なのに、向こうがちゃんと返してるのにも関わらず因縁を付けてきてるんだ。


「お母さん、アレぶっ飛ばしていい?」

「メア、やめて。危ない事はダメよっ!!」


お母さんが私を制止してくる。むぅ~、私は別に大丈夫なのにな。

でも待てよ? もしかしてコイツって、ここらの地主の可能性もある?

たとえば、ブッ飛ばすと夜中に襲撃されて家が焼かれて、しかも他所で住むとこも借りれなくなったり、とかする??


うーん、もし仮に夜中に襲撃されるとなると、ちょっとキツイなぁ……

だって私、5才児。幼女だし。夜中はおネムのお時間だよ?

敵の規模が分からないと四六時中、警戒し続けなくちゃいけなくなるなぁ。


えーと、つまり??

そうだっ、逆にコイツらの本拠地を襲撃して壊滅させたらいいわけだ!!

なんだ、簡単な話だったよっ!!


「オジさん、あなたはどこの誰ですか?」

「おお、可愛い幼女ちゃんだ! オジさんと遊ぼう!!」


駄目だ、コイツ…… 早くなんとかしないと。

なんか、もうどうでもいいや…… さっさとブッ飛ばそうかな? うん、そうしよう。

よーし、ブッ飛ばし……


「メアちゃんに汚い目線を向けるなぁああっ!!」


なんか、マリーさんがオジさんをブッ飛ばしちゃったよっ!!

魔法使いなのに、見事な渾身の右ストレートだったね!?

マリーさんは武闘家に転職してもやっていける気がするよ。


「ぷぎゃあああーっ!!」


オジさんは倒れました。めでたしめでたし!!

うん、イイハナシだったねっ!!



「オラァ! やんのかテメェらー!!」

「いきなり何しやがんだコラァー!!」

「やりやがったなテメェらー!!」


物陰からヤンキーA、B、Cが現れたっ!!

うわっ、仲間がいたのか…… もう話終わらそうよ?

なんかもう、一匹いたら百匹はいると思え的なアレだよね。何がとは言わないけどさ。


「お母さん、アレぶっ飛ばしていい?」

「メア、駄目っ! まだ待ってっ!!」


お母さんは、まだブッ飛ばし許可を出してはくれないようだ。

あれ? でもちょっと半分出しかかってるような気がするぞ……?

よし、GOサイン早くっ!! このままだと見せ場をマリーさんに取られちゃうよ?


「奥義・百烈爆裂拳!! アタタタァーッ!!」


ホークさんっ!? お前もかっ!? しかもなんで雑魚相手に奥義なんか出してるのさ!?

さらにちょっとドヤ顔、王妃様は自分が守りますー的な?

お母さんを守るのは、私の役目なんだからねっ!?


「「「あべしーっ!!!」」」


なんか頭にモヒカンが足りなさそうな叫び声だ。

やれやれ、これでやっと落ち着けるよ。

はぁ、今夜は月が綺麗だなぁー……


「もらったァー!! おいっ、コイツの命が欲しければ言う通りにしろ!!」


背後からいきなり拘束されて、なんか身動きを封じられた。

今度はモブAさんかな? やられ役Bさんかな?

私をこんな拘束で縛った所で、何の意味も無いのに。

手足が無くても飛べるし、魔法も撃てるし。何の枷にもなってないよ? これ。


「さあ、言う通りにしろ。まずは武装を解けっ!」


武装って言っても、マリーさんはさっきストレートパンチだったし。

ホークさんも武闘家でそのままパンチしてたよね?

あれ? でもなんか一人だけ忘れてるような……


「くっ……、武器を取り上げられたら、何も出来ないっ!!」


いや、そもそもレッドさん。べつに最初から何もしてないよね?

武器をカランカランって捨てて、なんだか降参のポーズ。

えっ? 一体何に降参してるのこの人??


ホークさんとマリーさんなんか、私の強さを知っているからか、敵を憐れみの目で見ているよ?

不敵な笑いでクックッとか言っちゃってるよ?


「クックックッ……」


「なっ……、何が可笑しい!?」


「いや、よりによって1番ヤバい奴を人質に取ってるのがおかしくてな」

「まあ、レッドさんも中々におかしいですけどね……」


そして二人して「アッハッハッ!」とか大笑いし出した……

敵さんはポカーン状態だし、レッドさんは降参ポーズのままだし。

なんなんだろう、コレ……。


まっ、いいか。

それじゃ期待に応えて最後の華は私が飾ろうかな?


あっ、お母さんがプルプル震えている……

ごめんね、心配掛けちゃったね。でも大丈夫だよ?

こんな敵、すぐにブッ飛ばし……


「私の子供に、何しとんじゃああーッ!!!!」


バチコーーンッ!! 敵さんは見事な曲線を描きながらお空に飛んで行きました。

お母さん…… お母さんも、実は強かったんだね……。

なんだか私の出番、無くなっちゃったよ?


「メアっ! 大丈夫? 怪我してない?」


ぎゅ~って私を抱き締めてくるお母さん。

うん、べつに出番は無かったけど。まあいいかな?

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