みんなでワイワイと楽しい食事!
「お母さん、ただいまー!!」
「メアっ! お帰りなさい、怪我は無い?」
帰ってくるなり、お母さんは私をギューってしてきた。
よっぽど心配していたんだろう、私が外で怪我して来ないか。
マリーさんに外の事を頼んだとはいえ、不安はあったに違いない。
大丈夫だよ、お母さん。私は強いんだからね?
お母さんが心配するような事なんて、その内私が全部はね飛ばしてあげるんだからねっ!
「お、お邪魔しまーす……」
「おー、ここがこの子の家か」
「お義母さん、メアちゃんはしっかり守ってきましたよっ!!」
今日はホークさんとレッドさん、そしてマリーさんのみんなで家に帰ってきた。
でもなんか今、不自然な単語が聞こえたような……? 気のせいかな?
あっ、もちろん、晩御飯の食材もたくさん買ってきたよっ!!
「お母さん、紹介するね! 今日出来た仲間のみんな! ホークさんとレッドさんだよっ!」
「あらあら、メアは外に出る度にお友達を作ってくるのね」
お母さんは私の頭を撫でながら、優しそうに微笑んでくる。
えへへー、お友達はいっぱい居た方が楽しいからね!
もっともっとたくさん作ってくるよっ!
「「な、仲間……っ!!」」
ホークさんとレッドさんは、どうやら私の仲間って言葉に感動したようだ。
だってダンジョンを一緒に探索してきた仲じゃん、もちろん仲間に決まってるよ!
もしかして、普段はぼっちだったりするのかな……?
「ホークさん、あなたは……」
「──お久しぶりです、王妃殿下」
おや? ホークさんとお母さんは知り合いだったのかな?
なんかホークさんが片膝付いて敬礼の姿勢を取っちゃってるよ……?
「止めてくださいっ! 私はもう王妃ではなく、ただの一人の母親です」
「しかし、国では未だ貴方は王妃の地位に付いたままで御座いますよ……?」
お母さんは知る人ぞ知る有名人、しかも地位はまだそのままだった!?
そしてホークさんは元Aランクの実力者…… つまり??
「あなたのおかげで私は城から抜け出す事が出来ました。しかし、そのせいであなたは……」
「気にしないでください。私があの時怪我を負ったのは、それは単に私の実力不足が原因。決して貴方のせいではない」
・・・なんか、めっちゃ深刻な話題になってきてる感じがする。
えーと、ホークさんはお母さんの元護衛的なポジション? そしてお母さんの味方?
なんかお母さんの逃亡を手伝っていて、その時に怪我を負っていた??
「えーと、ホークさん? どうもありがとう??」
「──そうか、この子があの時お腹にいた子だったんだな……」
ホークさんが私の頭を撫でて、感慨深げに私を見てきた。
なんだか深い事情が有りそうだけど、とりあえず私達の味方だって事は分かったよ。
今はそれだけ分かっていれば充分かな?
「レッドさん、あなたは……」
「えっ、えーと…… おれ?」
おお、レッドさんにも何やら秘密が……?!
「初めまして。メアの母親のアンジェです」
「あっ、ハイ。初めまして、レッドです……」
ですよね~。うん、分かってた。
ちなみにお母さんの正式な名前はアンジェリカだよ!
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「お母さん、お肉いっぱい食べるの! もっと体重増やすのっ!!」
「メアちゃん、女性に向かって体重増やせっていうのは…… でもそうですね、お義母さんは少し痩せ過ぎているかと思います」
「おい、さっきからそこっ!! なんか変な単語が混ざってんぞ!?」
「まさか王妃様がこのような下町にお逃げになられていたとは……」
「だからホークさん、私はもう王妃ではなく一人の母親ですので」
食卓に並べられた沢山の料理を食べながら、みんなでワイワイと談笑する。
家は小さいし、部屋も狭いけどそんな事は誰も気にならない。
きっと大きな屋敷の広いテーブルよりも、こっちの方が暖かいに違いない。
お金が入ればもっと綺麗な家に住み替えても良いけど、無駄に広い部屋は要らないかな?
あっ、でもお友達が増えたらみんなで泊まれる部屋は欲しいかな?
どんなお家が良いのか、今度お母さんと一緒に見て回らないとねっ!
「オラーッ! 出てこいや、金返せー!!」
ん~? なんだよ、人が楽しく食卓を囲っている最中に……
もしかして、空気が読めない人なのかな?




