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第9話 頼れる姉貴

「公園で雨宿りしてるので誰か助けてください。」


という家族グループでの弟からの救援要請にお姉ちゃんが飛び出す。朝に3回も確認したのになぜ忘れるのだ(しん)くんよ。全速力で公園まで走る。1秒でも早く新くんを助けるために。

弟が困っていたら助ける、それが姉の務めである。


――――――――――――――


公園に着いた、雨宿りする場所といえば...あそこのかまくら?だろうか、とりあえず声をかけて中を覗く。


「しーんくん♪お姉ちゃんがお迎えにきーたよ♡」


目の前に広がる光景。それは弟が女の子に抱きついてる姿であった、しかも大泣きで。


「おい、てめえ何うちの弟泣かしてんだコラァ!」


犯人と思われる人物が驚いたのか慌てて振り返る。その正体は、


「...朔夜(さくや)ちゃん?」


――――――――――――――――


突然聞こえた怒号に慌てて振り返るとそこにいたのは新の姉、(さくら)さんだった。


「桜さん!?なんでここに?」

「新くんからの救援要請がきたのよ、朔夜ちゃんも一緒だとは思わなかったけど。それより...」


なぜだろう、私を見る桜さんの目が親の敵を見るような感じがする。今の状況をとりあえず整理しよう。

ずぶ濡れで抱き合ってる新と朔夜(わたし)、そして片方は大泣きである。


「...説明するので怒らないで聞いてもらえますでしょうか?」

「納得できる説明ならね^^」


私は今までのことを説明した。めっちゃ怖かった、桜さんが私の「怒らせてはいけない人リスト」に入るくらいには怖かった。だが私の説明にどうやら頷いてしばらく考え込んだ後、


「なるほどね、とりあえず...」


コツンッ


桜さんが新のことを軽く小突いた、あの新と会う度に頭を撫でていた桜さんがだ。入学式の日に初めて会って以来そこまで話したことはなかった。学校内で会っても廊下や学食ですれ違った時に挨拶あるくらいである。だがその印象から私にとってはとても考えられない行動であった。


「もー!何かあったらお姉ちゃんを頼ってって言ったでしょ!」

「だって生徒会の仕事で忙しそうだったから...」

「え?新家で教えてもらってなかったの!?」


予想外だった。てっきり桜さんか(りつ)さんに勉強を教えてもらってると思ってたからだ。話を聞くに家では1人で勉強していたようだ。


「新くん、体育祭朔夜ちゃんと出たい?」

「...出たい」

「...わかった、朔夜ちゃんもあと1週間頑張ってね!」

「え?は、はい!」


こうして話はすんなり終わり、双方別れて家に帰宅した。テストまで残り1週間、新は果たして間に合うのだろうか...

前回が長すぎたのでちょっと短めにしました。

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