森のマタンゴ
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じめじめした森の空気が、今日も肺──いや、霊体のどこかにまとわりつく。
「東の森、って言うんだったな。どうにも落ち着かねぇ……」
薄暗い木立の間をふよふよと進んでいると、かすかに“ぷしゅっ”という音が聞こえた。
──来たな。
ふらりと姿を現したのは、かつて見たあの存在。赤紫の傘をかぶった、ぶつぶつ模様のキノコ型魔物。
「……マタンゴ、再び」
相変わらずモタモタとした足取りで歩いてくる。情けないほど短い手をちょこちょこ動かしながら、顔に浮かぶのは何ともいえない「やる気なさそうな表情」。
《観察》
――――――――――
【名前:マタンゴ】
【レベル:5】
【HP:32/32】
【スキル:毒胞子、しびれガス】
――――――――――
「やっぱお前か。変わってねぇな……」
マタンゴは“ぷしゅう”と毒の胞子を撒き始める。視覚的にはえげつない濃紫の霧が広がるが──
スカッ。
「効かねぇのよなあ、これが」
さらに“ぷはーっ”としびれガスも撒いてくるが、それも空振り。物理干渉のデバフ攻撃は霊体のトオルには通用しない。
「けどまあ、せっかくだし試させてもらうぞ……!」
トオルはゆらりと前に出る。
手をかざすと、そこにふわりと青い炎が灯る。
「鬼火ハンド、発動」
進化してから気づいた、俺の“手”は鬼火そのもの。手を燃やし、相手に触れてダメージを与える──それが《鬼火》の新しいかたち。
ぺちっ。
マタンゴのぶよぶよした身体に軽く触れる。じゅう、と焼ける音がして、少しだけ焦げたような煙が上がった。
【ダメージ:2】
「……やっぱかてぇな、お前。魔法防御が高いのか」
そう、鬼火のダメージは魔法攻撃扱い。だから、マタンゴのように魔法防御が高い相手には効きが悪い。
「よし、次。《ダークボール》だ」
ぽうん、と黒い球体をその場に設置。
マタンゴはふらふらと歩いて──そのまま突っ込んできた。
ドシュッ。
球体が炸裂。少しだけ吹き飛ぶマタンゴ。
【ダメージ:1】
「……なんで笑ってんだお前、ってくらい動じてねぇな」
視線をそらすと、マタンゴはまたも“ぷしゅう”と毒を撒きながら、もたもたと歩き始めていた。
「ダサ可愛い……というか……むしろ、癒されるわ……」
もはや戦闘というより“日常の風景”レベル。
「……まあいいや、放っておこう。お前は、森のゆるキャラ枠で採用だ」
トオルはマタンゴの横をすり抜けて、森の奥へと戻っていった。
背後では、マタンゴがよろよろと立ち上がり、無言で自分のしびれガスに包まれていた。
「……自分で当たってどうすんだよ……」
──その姿に、トオルはほんの少しだけ笑ってしまった。
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