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異世界で無双したいが内容が農業ゲーなんだが  作者: チャンポンサニーレタス
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風邪引きさんに

「…」

「…なんか言うことない?」

「…なんもないです」

「いろいろあるだろ!」


ヒロマサが正座させられてルイにお叱りを受けている

よく見るとヒロマサの顔色が少し悪い

なんなら咳をしている


「なんでさー、夜にランニングしに行った?」

「なんでだろー?」

「ヒロマサが分かんなかったら誰がわかるんだよ!」

「えへ」

「えへじゃねぇよ、そんなことするからお前今熱出てんだろ!」


そう、ヒロマサは現在進行形で発熱中なのだ

なんでかって?

それは昨晩…



「ヒロマサどっか行くのか?」

「ん?外」

「外?なんで?夜だし、外めちゃ寒いで?」

「いいのいいの」


ヒロマサが急に外行ってくると言い出したのだ

しかも夜の10時前後に


「いいの、って何しに行くの?もう夜だし店なんもやってないよ」

「いや、ただウォーキングしに行こうかなって…」

「ウォーキング?こんな時間に?」

「お年寄りとかさ、このくらいの時間にウォーキングしてたりするやん」

「だね、よく見かけたけど」

「あれやってみたくてさ」

「急だな、いくらなんでも無謀だと思うぞ」

「大丈夫、ちゃんと上着は羽織ってくからさ」

「風邪引くと思うけどなぁ」

「でーじょーふだ、もんだいねぇ」


と言ってヒロマサは颯爽と外に行ってしまったのだ

そして結果はご覧の通り

見事に風邪を引いた



「はぁ、止めなかった俺も悪いけどさ、なんであんな事したかなー?」

「いや、ね、そんな気分だったの!」

「時間と季節を考えろバカ」

「バカ呼ばわりするな!」

「バカにバカって言って何が悪い!」

「ぐぬぬ…」

「はぁ…まぁいい、とりあえず安静にしとけ」

「ほーい」

「腹減ってる?」

「減ってるわけないやん」

「でもなんか食べなきゃ治らねーぞ?」

「良いって」

「食べなさい」

「良い…」

「食べろ」

「わ、わかったって」

「何にしようかなー…」


頭の中に何を作るかを思い浮かべながらルイはキッチンの方に消えていった

ヒロマサは一回咳をし、そして布団の中に潜り込んで寝始めた

そこまで体調が悪くなるヒロマサはそうそう見れない

レアである

…そこまで体調が悪くなるウォーキングってなにやってたんだ?という話だが…

そんなヒロマサは置いといてルイはそんな病人(バカ)のために何か作ることにした


「さて…風邪引きさんには何が良いかなー…」


同じ所をぐるぐる回りながら考える

そしてルイの頭の上に電球が浮かんだ


「そうだ、考えるのをやめて雑炊にしよう!」


めんどくさいなら簡単でいい、そう考えたルイ

…つまり手抜きである

そんなことを考えつつルイはお米を炊き始めた


「雑炊って言ってもどんなのにしようかなー…」


家にある食材を見ながら考える

家にはネギやなんやらいろいろあった


「そだ、わかめ使うか、ついでにネギとー…」


そう独り言を喋りつつ手に色々取っていく

手に取ったのはネギ、ワカメ、卵etc…だ

そしてルイは材料を全部置き、準備していくことにした

まずネギを斜め薄切りにしていく

そして切り終えたら横にどかし、今度はワカメを取り出す

そこに並々と水を入れワカメを入れた

水で戻すためだ

ワカメを水で戻している間にルイは炊けたお米に水とコンソメを入れさらに火にかける

数分すると沸騰してきた

そこに切ったネギと戻したワカメを入れ弱火で煮る


「ふぅ、あとは5分待つだけか、そろそろヒロマサの様子見にいきますかね」


雑炊をサササと作り終えたルイはヒロマサの様子を見に行くことにした


「ヒロマサー、大丈夫…」


ヒロマサが寝ている部屋のドアを開け中を見る

そこには


「…何してん?」

「ん?ああ、運動運動」

「なんで運動でブリッジしてんの?」


布団の上でブリッジしているヒロマサがいた

そしてブリッジしながら会話してる


「いやー、いなくなってから少し寝たのよ?でもやっぱ起きちゃってさー、暇だからこうして運動してるわけよ」

「なんでブリッジ?もっと他にあるでしょ」

「前屈は体硬くてできないし、立って運動すると倒れそうだしこれが1番良いのよ」

「とりあえずその体制一回やめて、ご飯できるから」

「え?マジ、やった、行くわ」

「おう」


そう言ってヒロマサはブリッジ歩きでルイに近づいた


「待て待て待て!キモイ!その動きやめろ!」

「え、何がキモいの?」

「その動き!普通に立て!余計体力使うぞ!」

「ブリッジ歩きは疲労回復とか血流改善とか良い効果があるんだよ?」

「それでもだわ!とりあえず普通に立て!」

「チェッ」


ルイに怒られたのでヒロマサは渋々立ち上がった


「それで良い」

「あー、久しぶりに立った気がするわ」

「あんな動きしてりゃな、さぁ、椅子に座って、雑炊持ってくる」

「はーい」


そうしてルイは雑炊を完成させるために最後の作業をしに行った

雑炊に様子を見に行くとちょうど5分経っていた


「ふぅ、セーフ、あと少し遅れてたら危なかったな」


さて、とルイは煮た雑炊に醤油と溶いた卵を入れ、全体を混ぜた


「これで完成っと」


あとは雑炊を器に盛り、ヒロマサのもとに持って行った


「はい、雑炊」

「お、the雑炊って感じだな」

「食べてみ」

「いただきます」


ヒロマサが一口食べてみる


「あ、昔食べたような味だわ〜」

「昔もこんな無茶してたんか」

「いや、夜ウォーキングして風邪引いたのはこれが初めてだわ」

「でも昔はよく風邪引いてたと」

「そ、そうだけど」

「風邪ひくのも大概にしろよ」

「はいはい」

「聞いてんのか?」


ルイの話を聞き流してヒロマサは雑炊を食べ続けた

その日の翌日、ルイの雑炊が効いたのかヒロマサの根性なのか知らないが、風邪はすっかり治っていた

そして風邪を引いたばかりなのにまたウォーキングしてくると言いルイに怒られるヒロマサであった

失敗を学ばないヒロマサ、相変わらずである

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