太った体には農作業です
「もぐもぐ…」
ヒロマサが死んだ魚のような顔をして朝ごはんを食べている
「ヒロマサー?、なんちゅう顔してご飯食ってんの?」
それに耐えられなかったのかルイが喋りかけた
「ん?なんでかって?そりゃ…」
ヒロマサは食べている雑煮を見た
普通に美味しいルイ手作り雑煮である
ただ…
「これもう5日連続で食ってる気がするんだけど…」
そう、これが5日間連続で出てきているのだ
しかも朝昼晩
これだと流石に飽きたのであんな顔していたのだ
「仕方ないだろ〜、お餅が残ってて勿体無いんだからさー」
「だからって雑煮はないだろ雑煮は!そんなに雑煮好きじゃないんだよ!」
「我慢しろって、雑煮が俺が作れるお餅料理で1番得意なんだから、これ以外だと少し下手だけどおかき地獄とか焼いた餅地獄とかになるぞー」
「おかき地獄…焼いた餅地獄…このまんまでいいです…」
「でしょ、あとちょっとで無くなるから頑張ってくれ」
「…はーい」
そう言ってまだお皿半分ぐらい残っている雑煮を食べ始めたのだった
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「うーーーん」
ヒロマサが珍しく唸っていた
「ヒロマサが唸ってるなんて珍しいな、どした?なんか困ってるんか?」
「あー、すっげーしょうもないけど?」
「しょうもなくてもヒロマサの困りごとって大体面白いから良いよ」
「なにそれ、なんかいつも気楽に生きてる人間みたいな言い分だな」
「違うの?」
「ちげーよ、で困ってるってことじゃないけどー」
「うん」
「最近太った気がする」
沈黙がこの空間を満たした
「…ヒロマサ、そんな真面目なこと考えれるんだな」
「は?なんかいつも(以下略)」
「え、そうじゃないの?」
「おい!さっきの繰り返しになってるって!」
「でも確かに太ったな、ヒロマサ」
「やっぱり正月は太るよねー、もうそろそろ運動したほうがいいかも…」
「え?今なって言った?」
「え、運動したほうがいいかなーって」
その言葉を聞いた瞬間、ルイはヒロマサを担いで外に行った
ヒロマサが「ぎゃー!」だの「離せー!」だの言ってるけど無視した
そして着いたのは
「はい、運動しましょう」
「おい待て!何担いで畑まできてんだよ!」
「今からブロッコリーの植え付けします」
「運動の話どこ行った!」
「え?運動(農作業)じゃないの?」
「ちげーよ」
「でもこっちは手伝ってくれて助かるし、そっちは運動いなってWin-Winじゃね?」
「そうだけど運動ってかんじがしない…」
「農作業って結構運動になりますよ?だからさ、ほら軍手はめて?」
「なんかとんでも理論出された気がするけど仕方ねぇなー」
「さっすがー♪それじゃあこっちきて。やり方教えるよ」
「はいはい」
乗り気じゃないヒロマサと運動もとい農作業手伝ってほしいルイ
そんな二人はブロッコリーを植える予定のところまでやってきた
「はい、まずこれが苗です」
「普通の苗だな」
「で、畝に40〜45cm間隔で穴を掘り、そこに水を入れて苗を置く、っていう作業だ」
「いつも通り果てしない戦いになりそうやな」
「痩せるためだ、頑張ってくれ」
「俺が望んだわけじゃないんだよなぁ」
そして二人は怒涛の苗植えだった
でも前もそうだがこういう作業は慣れてきたので今回も早く終わる…とはならなかった
「ぬわー、疲れたー!」
「あれ、もう疲れたの?」
「めっちゃ疲れた」
「前はもう少し耐えてたんだけどなぁ、もしかして体力落ちた?」
「正月ゴロゴロしてたから落ちたかも…やばいなぁ」
「こりゃ鍛え直しだな、朝ウォーキングでもするか?」
「そうでもしないとやばいかも…」
「とりあえず頑張って植えちゃって」
「はぁはぁ、頑張るかぁー」
〜ヒロマサがやる気を入れ直してから1時間と少し〜
「はぁはぁはぁはぁはぁ、お、終わった…」
「まーじーで、体力落ちたね」
「やばい、歳とりましたかってぐらいきつい…」
「まぁ良いや、とりあえずお疲れさん」
「これで終わりですか?」
「あとは植えた苗に水をいっぱいやって終わりだな」
「また一周…」
「ジョウロ片手に歩くだけだよ、ウォーキングと変わらんて」
そして植えたところをもう一周二人は歩いた
その間ヒロマサは「疲れたー!」だの「きついー!」だのずーっと叫んでた
で一周終わる頃には…
「…生きてる?」
「…む…り」
「こりゃ死んだな、歩けそう?」
「…来た時みたいに…担いで…く…れ」
「はいはい」
ルイは死にかけてるヒロマサをよっこらしょ、とかついで帰って行った
ちなみに次の日ヒロマサが筋肉痛で動けなかったのは言わなくてもわかるだろう
運動はコツコツやりましょう
もれなく死んでしまうので




