それでもカブは抜けません
たまには少し異世界感を混ぜて
「「あー」」
洋匡とルイは畑の真ん中で立ち尽くしていた
視線の先にはおかしいくらいでかいカブが埋まっている
「…そういや前大きいタネ植えたねぇ」
「放置してたらこうなったよ」
「放置すんなし!」
「で、もうそろそろ必要だから取ろうと思うんだけど…」
ルイはもう一回カブを見る
しっかりとしたカブがそこにはある
「これ抜けるかな」
「ワンチャンある」
「じゃ、まずは俺がやってみるか」
「がんばれヒロマサ」
そうして洋匡はカブの葉の部分を持ち
「せやっ!」
力一杯引っ張った
…しかし何も起こらなかった
「…抜けない」
「マジで言ってる?」
「マジ」
「どれ、俺がやってやろう」
そうして今度はルイがやってみた
結果は一緒だった
「…無理やね」
「一緒にやればワンチャン」
「よし」
そうして二人は準備をして…
「「せーの!」」
うぐぐ…と二人は一生懸命に力を入れた
…しかしびくともしない
…正直抜ける気がしない
「…これ某有名なカブを抜く絵本になるんじゃね?」
「ありえる」
「どうやって抜こう」
二人がうーん、と悩んでいると二人同時にやつの顔が浮かんだ
「…多分同じこと考えてるよね」
「…うん」
「…呼んでくるかー」
そうしてルイはやつを呼びにいった
で
「…連れてきたよ…」
「やっほー、来たよー」
やつ、レイがきた
乗り気じゃないけど
「レイ、このカブ抜けるか?」
「これ、いいよ」
そうしてレイは葉の部分に手をかけて
「でりゃーっ!」
おもいっきし力を入れた
で
「「マジか…」」
洋匡とルイは一緒に声を上げた
なんせ
…レイでも抜けないのだ
硬すぎ
「え、レイでも抜けないの…?」
「あの力の化身みたいなアイツが?」
「えー、抜けなかったー、ショックー」
「いや待て、3人でやれば…」
「それだ!」
そうして3人はいっせーのーでー、で抜こうとした
しかし
「…もうこれ無理じゃね?」
「…もうこれ無理だな…」
「ヒイロも呼んででこようか?」
「多分無理だけど呼んできて」
「わかったー」
そうしてレイはヒイロを呼びいった
で帰ってきた
「なに?なんか用?」
「ようヒイロ、すまんがこのカブ抜くの手伝ってくれ」
「わかった」
そうしてヒイロはカブの葉の部分に手をかけて思いっきり引っ張った
で
…おもいっきし引っこ抜いた
「抜けたぞ」
「…ヒイロってこんなに力強かったっけ?」
「…こっわ」
「…えー」
「なんでみんなそんなに引いてるんだ?」
「「「引くに決まってんだろ!」」」
「なんで声を合わせるんだよ!もういい、帰る!」
「あー、待ってよー」
そうしてヒイロは怒りながら帰っていった
そしてレイもヒイロを追いかけて行った
「ヒイロってあんなに力強かったっけ」
「いや、力は弱かった気がするよ」
「どうしたんやろ」
「まぁいいや」
「てかこれ何に使うの?こんな大きなカブ」
「あぁ、これか」
「うん」
「これは王都である巨大野菜コンテストみたいなやつに出すんだよ」
「しょうもないな」
「いいじゃん、じゃあ出してくるわー」
そうしてルイはカブを持って行った
ちなみにコンテストはちゃっかり優勝だったらしい




