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第28話 ピピの観察日記〜冬の雪山と、僕の大好きなフラン〜

この度は数ある作品の中からこの作品を選んでいただきありがとうございます。

僕の名前はピピ。フランの肩のあたりで普段は姿を消している、頼れる精霊パートナーだよ!

今日は1年生の冬休み。

フランは学園の皆には「病弱で寒さに弱いため、領地の温かい別荘で静養いたしますわ」と可憐に告げて、極秘の冬合宿へ出発したんだ。

向かった先は、極寒の吹雪が吹き荒れる「霊峰ホワイトピーク」。

防寒具を着込んだ登山客すら遭難するような銀世界で、フランは伊達メガネをかけ、私服の薄手ワンピース姿のまま涼しい顔で仁王立ちしていたよ。


「ふぅ……! ピピ、寒さで身が引き締まるわね! 寒冷地での体幹トレーニングは、褐色の脂肪細胞が刺激されて代謝が爆上がりするのよ!」


『その通りだよフラン! 寒さに負けないように大臀筋と背筋を締め直せば、体温も爆上がりだよ!』


僕がフワフワ飛びながら念話で応援すると、フランは深呼吸して雪原を踏みしめた。

その瞬間、地面の雪が一気に吹き飛ぶ!

そこへ襲いかかってきたのは、この山の主である体長15メートルの『氷結竜アイス・ドラゴン』。

鋭い氷のブレスを放ってきたけれど、フランは体幹の軸を1ミリもブレさせずに正面から受け止め、そのまま「正拳突き」を叩き込んだんだ!

バギャァァン……!!

響き渡る破砕音。氷結竜の巨体は山肌へめり込み、一発でノックアウト。


「まあ、良いウォーミングアップになりましたわ。これで冬休みのギルド依頼も達成ですわね」


『完璧なパンプアップだよフラン! さすが僕が見込んだ《白銀の粉砕姫》だね!』








後日。王都の冒険者ギルドへ討伐証明を持ち込むと、受付のお姉さんとギルド長がガタガタと膝を震わせながら迎えてくれたよ。


「は、はいぃぃ! フラン様、S級依頼『氷結竜の討伐』、確かに受け取りましたぁぁ!」


(あはは、ギルド長さん、今日も胃を押さえて顔が真っ青だな〜。フランは『伊達メガネで完璧に変装できている』って信じ切っているから、ギルドの荒くれ者たちも必死で『謎の美少女冒険者・フラン様』として扱ってくれているんだよね)

ギルド長さんが陰で『絶対にお嬢様(フランシスカ様)の正体に触れるな! 機嫌を損ねたらこのギルドが体幹の圧で吹き飛ぶぞ!』って命がけで指示を出しているのを、僕は知っているんだ。

無事に依頼達成金を受け取り、王都のカフェで温かい紅茶を楽しむフラン。

伊達メガネを外し、ふんわりといつもの優しく綺麗な笑顔に戻っていたよ。

王太子たちに見せる冷ややかなポーカーフェイスとは違う、この花が咲くような本物の笑顔が、僕は大好きなんだよね。


『ねえフラン、春休みは何の筋肉トレーニングを鍛える?』


「ふふ、そうですわね。次は背筋を重点的に追い込みたいかしら」


僕とフランの楽しい筋肉修行は、まだまだ続いていくのだった――!

ご視聴いただきありがとうございました。本作の原作にあたる作品も、ぜひあわせてお読みいただけますと幸いです。

https://ncode.syosetu.com/n8541ml/

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