↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/33

第4章 : 緊急閣僚会議(第3部)

クリスタル:レヴィアタン副大統領


政府閣僚会議室。預言者たちが全員自席につき、その周囲には補佐官や治安維持部隊が控えている。


「ヴォフ・クローネンバーグから連絡があった。レヴィアタンの地を戦争の炎で焼き尽くすつもりらしい、そんな風に聞こえた」


閣僚たちは冷ややかな視線を向ける。


「分かっている、クリスタル。我々のところにも連絡があった。一人ひとりに要求を突き付けてきやがった。政府を渡す気など毛頭ない。奴らには呪われた血で贖ってもらう」

アウキロスの黒ずみ、やつれ果てた顔がその怒りを雄弁に物語っていた。


「我々は戦争の戦闘員ではない。準備ができているとは思えないわ」

アルテミスが言葉を挟む。


「自分の分だけで喋れ、姉貴。私は奴らの船を缶詰みたいにこじ開けてやる準備ならできている」

ジューンが怒気を含んで言い放った。その声からは血に飢えた復讐の匂いが漂っていた。


「交渉すべきではないでしょうか、我が大統領、そしてアウキロス閣僚長。それが一番賢明だと思われませんか?」

カエサルが意見を述べた。


「ふざけるな! くたばれ、カエサル! どんなに汚らえしい血を代償に払おうとも、奴らを叩き潰してやる。主権を守るためなら、必要とあれば死者すら戦わせてでも、誰にも我々の頭を踏みにじらせはしない。お前の言葉は反逆者のそれだ、その汚い口を洗って来い」


「申し訳ありません、閣下」

そう言ってカエサルは退出した。


中に異議のある者はいるか!

アウキロスが唸り声をあげる。


……


「私の言う通りに進める!」

アウキロスが言い放った。


「……アウキロス、もし私たちが消耗戦を強いられるような不運に見舞われた場合、レヴィアタンには全人類の人口を養うだけの食料がありません。私たちの独立と主権の法律によって、他星系間貿易からは孤立しています。高すぎる太陽放射から私たちを守るレヴィアタンのドームもいまだ修理中で、作物を育てるのは事実上不可能です。仮に始めたとしても、最初の収穫まで1年はかかります。遺伝子組み換えの穀物の実を手に入れることなど不可能です。宇宙との交易がなければ、私たちの手足は縛られたも同現場です」


「クリスタル! お前を信用していなければ、今頃反逆者だと思い込むところだ。なぜそんなことを言うのか理由は分かっているが、私たちに選択肢はない。食料のために自分たちの首を差し出せば、そもそも養うべき口すらなくなってしまうのだ」

アウキロスはそう断言した。


……

……

……


「全人類および非人類の戦闘部隊に対し、国家全域への展開および戦闘態勢に入るよう命じる」


「アウキロス! オトラに連絡を取るべきです、彼は……」


「ダメだ! あの機械は我々の支配者ではない。そんなことは私が許さん、クリスタル」


「預言者たちは退室せよ! すでに相応の命令は下した」

それがアウキロスの最終宣告だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。