幼なじみ(3)
そこから一カ月が過ぎ道場の組手を勝ち抜き、中学生6人とおれが大会出場者に決まった。
その日の帰る道、おれは呼び止められた。
「おい加賀美。」
後ろを振り向くと大会出場の近藤先輩たち中学生4人が立っていた。
「お前大会負けてくんないかな。お前もわかるよな次の大会でいい成績を出せば高校の推薦もでるんだ。そこでスポーツの名門並木高校からの推薦もらえたらオリンピックだて夢じゃないんだよ。」
「いや。でも勝負に手を抜くのは。それに今日の組手でも先輩たちに勝ちましたし。そんなことしたら師範たちすぐバレてしまいます....」
「お前もバカじゃないからわかるだろ?4対1でケガして棄権とかいやだろ?なぁ。穏便に済ませようじゃないか。」
近藤先輩は肩に腕をを回しながら言ってきた。確かに中学生4人は勝てない。あきらめるしかないと思った瞬間。肩に腕を回してきた近藤先輩が吹き飛ばされた。
「大丈夫か天才くん?」
そこにはどや顔した國村がいた。
「國村なんで....」
おれの言葉を遮るように國村が言った。
「3人は相手してやる。1人なら余裕だろ?」
「なんで、助けてくれるんだ?」
「人助けするのに理由なんていらないだろ!」
そういうと國村は3人にめがけて殴り掛かった。
気付いたら立っていたのはおれたち二人だけだった。
國村はニヤッと笑って倒れた中学生ぼそぼそと耳元で何か言い帰って行った。
次の稽古の時に師範から話があった。
「近藤、吉田、沢部、上田が先週、稽古終わりにケガして帰ってきた。親御さんから連絡があった。誰かなにか知らないか?」
中学生達はおれたちを睨んでいる。特に國村にやられた3人は手に包帯を巻いていた。
これはてをい上げないとあいつにも迷惑かかるな、元々おれがまいた種だし、今年大会に出れなくても来年頑張ろうと手を上げようとした瞬間。
「おれがやった。」
國村が言った。みんなが注目した。
「4人全員、1人でやったのか?」
「ああ。そいつらが弱いくせに調子乗るから。」
國村と組手をしていた近藤師範代は顔を真っ赤にして怒鳴った。近藤師範代は襲ってきた近藤先輩の兄だ。
「お前何考えているんだ!!!!この子たちは今が一番大事な時期、次の大会で人生がかかっているだぞ!!!!」
「へへ。小学生に負けるようなやつを選んでる時点であんたの実力も底が知れてるってんの。」
そう言う國村に近藤師範代が殴りかかろうとした瞬間。
「やめーい。はぁ。未來お前は破門だ。次の稽古から来なくていい。」
師範が頭抱えながら言った。
「次っていうか今日も帰るよ。」
そう言い。道場を出る瞬間。すれ違いざま
「大会優勝しろよ!」
と小声でおれに言ってきた。
「師範あれではなっとくいきません。うちのまさしは....」
「さぁ。みんな稽古を始めるぞ。佐々木君みんなの稽古を頼めるか?」
「はい。わかりました。」
「それから賢人くんちょっと....」
師範は近藤師範代の言葉を遮り佐々木師範代に稽古を任せおれを道場の外へ呼んだ。
「まったく、あいつは穏便に済ませるから任せろって言っていたのに。」
とブツブツ師範がつぶやいた。
「実はね。未來から全部聞いていたんだよ。彼らがきみにケガさせようとしたのも近藤くんが実力よりも自分の好き嫌いで大会選手を選んでしまうのも。そうならないように未來に近藤君の相手をしてもらっていたんだが、いつの間にかあの4人を近藤君が大会に推薦していてね。言い訳になってしまうが彼ら4人はまだまだ精神的に弱いところがあり推薦するつもりがなかったんだ。今回の件はわたしの監督不行だすまない。」
師範に頭を下げられてしまった。だがおれはどうして國村がそこまでしてくれたのが不思議だった。
「未來はな。賢人くんに負けてから嬉しそうにしてたんだ。初めて天才をみたって言ってね。」
稽古にもどりる途中に師範が嬉しそうに話してくれた。
稽古終わりにおれはあの神社に行った。
そこには1ヶ月前に見た時と同じように御神木を殴る國村がいた。




