幼なじみ(4)
「よう。」
そう言うと、國村は気付き話しかけてきた。
「おう、どうしたこんなとこに?」
「いや、師範から聞いてな一言お礼を言おうと思ってな。」
「なんだそんなことか、気にすんな。」
「そんなことじゃないだろ、おまえに道場辞めさせちゃったし。この間もそうだが。なんで今回も助けてくれたんだ?」
「はぁ。この間も言ったろ!人を……いや。友だちを助けるのに理由なんていらないだろ。」
照れくさそうに未來は笑った。
それからおれと未來は毎日、御神木の前で組手をしたし毎日話した。それは高校に入ってからも続いた。親友とはなろうとしてなるんじゃなく気がついたらなっているものだと心から思った。
♦️ ♦️ ♦️ ♦️ ♦️
少し話し過ぎた気がする。
「ふぅ。泣きべそかきながら負けたくせに。言葉の通り血のにじむ様な努力をして中学空手、全国1位のおれと互角以上に組手をするあいつはおれにとって漫画の主人公みたいに輝いて見える。」
そういう彼の顔は、初めて買ってもらったおもちゃを自慢する少年のようにキラキラと輝いていた。
「素敵な話しね。」
笑って話しかけた。私も未來くんの不思議な魅力に魅了された気がした。
朝になった。
みんながぞくぞくと起き出した。
「ぐわぁー。ぼくまだ眠いよ。」
シキがぼやいていた。
「日も出て明るいし、今のうちにあの城を目指そうと思うがどう思う?」
賢人がおれたちに聞いた。
アプリ内の機能に食べ物を出す機能があり朝食を取りながら答えた。
「もぐ。もぐ。ああ、グリムがもぐ。もぐ。いるとしたらあの城が怪しそうだしなもぐ。もぐ。」
「ちょっと未來くん食べながら喋るのはしたないよ!」
「未來怒られた。ニシシシ」
シキがバカにしたように笑った。
朝食を済ませたおれたちは昨日の城目掛けて歩き出した。




