グリム(5)
「今、あいつ何をした。」
と男女グループは慌てだした、何が起きたかわかってないようだ。
それほどに未來の電光石火は速かった。
「みらい~。ぼくも戦うよ!」
「茨にビビってたくせに戦えんのか?」
と笑いながら未來が答えた。
「残っているモンスターで一斉に攻撃しろ!」
リーダー格の男が言った。
「みてて....グォーーー!!!!」
と地響きのようなシキの咆哮がモンスターたちの動きを止めた。
「シキやるじゃん!」
そういうとニシシシシと笑った。
ひるんだモンスターたちがまた攻撃を仕掛けてきた。
シキに避けろと指示する前にシキが避けた。しかもおれが避けてほしいと思った方向にだ。
おれの考えてる意図を読み取った動きだった。
敵の攻撃を避けシキが咆哮で動きを止めた瞬間。
「鷹視狼歩!!!!」
未來の連続剣技がモンスターたちを次々と倒した。
ギンッと金属音がした。
ズバッと未來が引っかかれた。
「未來!?大丈夫か?」
賢人が叫んだ。
「大丈夫!かすっただけだ。」
破滅の剣を加えたサーベルタイガーがぐるぅるぅと声を鳴らしながらこっちを睨んでいた。
「しまったな8人かと思ったらもう一人いたのか。」
と未來が言うと茨と反対側の森からコツコツと1人歩き出してきた。
「佐川。」
とボロボロの女性がつぶやく。
「よぉさくら。おれがいることまではきずかなかったな。」
佐川が言う。
「あいつ見たことあるな。」
未來の言葉に賢人が答えた。
「テレビでよく出ている。天才高校生柔道家の佐川だな。手伝うか?」
「いや。これもアプリの恩恵かまだ行けそうだ。」
「そうか。」
といい賢人は腰をおろした。
普通の人なら死んでたであろうサーベルタイガーからの傷を受けた未來だが痛みはそんなに感じていなかった。
「あなた、何座っているの?彼本当に殺されちゃうわよ、佐川は性格はクズでも実力は本物よ。それにサーベルタイガー合わせてあと3体もモンスターいるのよ。」
「おねえさん、あいつの心配してくれてるの?やさしいな。」
「そんな呑気なこと言ってる場合じゃ....」
と女性の言葉をさえぎって賢人が言った。
「未來が大丈夫って言ったら大丈夫だ。幼馴染のおれが言うから間違いない。それに友達なら信じて待つのが友情だろ?」
女性は何言っているの?という顔をした。
「ふぅー。わかってる」
と未來は息を吐きながら言った。
「まだ、この俺様がだれかわかってないようだな。こないだの世界選手権で金メダルに輝いたほどの柔術使いだぞ。」
と言い巨体の体とサーベルタイガーで未来めがけて走ってきた。
挟み撃ちにし逃げられないようにするつもりだ。
「お前ら、さくらとあのイケすかねぇやつを攻撃しろ。」
と佐川はグループの奴らに言った。
残っていた。ジャッカルとハイエナのモンスターが賢人たちに襲いかかる。
「疾風迅雷。」
ゴロロロと稲妻とピュッーという突風が吹いた。
ドンッドンッと音がし賢人たちを襲おうとしたモンスターたちが気絶した。
未來が立っていた。体には稲光をまといつつ周りには風が逆巻くように渦巻いていた。
「シキやれ。」
と声を出すと天空にいたのは、大きな翼を持ち純白に輝くドラゴン。神々しいとはこのことを言うのかと思わせるほどに神々しかった。そのドラゴンがサーベルタイガーに向け大きく息を吐いた。
カッキーンとそのブレスを食らったサーベルタイガーは加えていた破滅の剣を落とし凍った。
そしてブレスを吐いた付近の地面まで凍り、またブレスを吐き佐川や襲ってきたやつらの足元まで凍らせた。
破滅の剣を拾い、モンスターたちを倒した未來が賢人たちに近寄ってきた。
「すごいな。シキの力か」
「ああ。金山の時もそうだったんだが。戦ってる途中にシキの声が聞こえるんだどうやって戦えばいいのか、どういう技が出せるのかを教えてくれるんだ。」
「なるほどな。おれの義経時は声は聞こえず体が動き方を知ってる感じがしたけど何か違いがあるのか。」
「さぁな。とりあえず疲れたから少し休みたいな。」
「ああそうだな。」
そういい賢人は未來に肩を貸しながら3人で森の方へ歩き出そうとした。
「ちょっと待って‼声が聞こえたってもし聞こえてなくて。あなたのドラゴンが進化してなかったら死んでたかもしれないのよ。どうしてそこまでして助けてくれたの?」
と目に涙を浮かべながら女性は言った。
「へへへ、困ってる人助けるのに理由なんていらねだろ。」
と未來がつぶやき、女性は涙を流した。




