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転生したら牛だった!モゥ〜異世界で家畜になる件  作者: 昼間 ネル
第三章 冥界編

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31/32

第31 フェイクロード

絶叫と足音が反響する不気味な通路。一歩先も見えない暗闇が続く中、パーティの士気は限界に達しようとしていました。

しかし、そんな絶望的な状況こそ、リーダー・ミドリの「直感(という名の迷走)」が光る時!

バラバラに散らばった一行を待ち受けていたのは、恐ろしい罠か、それとも……?

レベルアップして「知性」と「野生」を兼ね備えた、あの小さな相棒との再会劇をお楽しみください!

絶叫と足音が反響する中、一行は広い通路の先にある「三本の分かれ道」へと辿り着いた。


「ここは、みんなバラバラで行こう! 何かあったら引き返す、わかったね!」


ミドリの号令に、各々が走り出す。

「左からいい匂いがする! 腹減ったーー!」と叫ぶオゥクと、それを追うヤフー。


「呪文がなくても、この杖でぶったたけば大丈夫っしょ!」と右へ消えるチンパン。


そしてミドリとアオは真中の道へ。

しかし――。

「……あれ?」


数分後。猛スピードで走っていた三組は、前方の広場で正面衝突した。


「「「「ぎゃふんっ!!」」」」


「ちょっと、なんであんたたちが右から来るのよ!?」


「いや、俺たちは左に行ったはず……」


アオが周囲を見渡し、呆れたようにため息をついた。

「……ミドリ殿。ここは三本の道に見えて、実は円を描いて戻ってくる一本道……ただの『フェイクロード』じゃ」


全員がガクッと膝をついた、その時だった。

暗がりの向こうから、一匹の小さな影がトコトコと歩み寄ってきた。


「キュイッ?」

それは、愛嬌たっぷりの瞳をした子竜――バックだった。


ミドリ「おお〜バック無事だったんだ〜!」


バック「ミドリさんご無事で!」


ミドリ「はっ?喋ってる!!」


バックはLevel32になり、賢さが爆上がり、喋れる用になっていた。


一同「おお〜すごい!!」


バック「キュイ〜ミドリ〜!!僕は空から落ちて、冥界のコモドドラゴンに襲われたんだけど、何とか倒して、共食いして回復してミドリ達を探していたら、地面に黒い渦が合って、吸い込まれちゃて、ここに来たんだキュイ!!」


バックは警戒する様子もなくミドリに近寄ると、あろうことかその立派な角を、愛情たっぷりにレロレロとなめ回し始めたのだ。


「モ、モウ~! こら、くすぐったいよぉ!」


絶望的なダンジョン攻略の最中、ミドリの角をめぐる、奇妙で平和な時間が流れ始めたのであった。

いかがでしたでしょうか。

三本の道が実は一本の円だったという「フェイクロード」。アオの冷静な分析がなければ、一行は今もダンジョンを無限に走り続けていたかもしれません。

そして何より、再会したバックの成長(?)には驚かされましたね。

「共食い」という壮絶なサバイバルを経て賢くなった彼が、最初にしたことが「ミドリの角をなめること」というあたり、どれだけミドリが大好きだったかが伝わってきます。

殺伐としたダンジョン攻略の合間に訪れた、レロレロと甘い(?)ひととき。この奇妙な絆が、今後の冒険にどう影響するのか……それはまた次のお話で。

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