第14話 タン捌き
前回、魔女グラマに人質に取られるという絶望的な状況に陥ったミドリ一行。
残された「家畜トリオ」と馬のアニーは、最初の目的地「さざなみの森」へと足を踏み入れます。
そこにいたのは、死んでも再生する最強(?)の鶏、骸骨鶏!
HPが「3」しかないヤフーに最大の危機が訪れますが……事態は誰も予想しなかった「愛」の方向へ!?
牛の身体でシステムを操作するミドリの奮闘にもご注目ください。
それでは、第13話スタートです!
前回、さざなみの森で、骸骨鶏を見つけたミドリ達。
「ギィィイイイ!」と骸骨鶏が叫び、鋭い骨の爪を投擲してくる。
ミドリ: 「モウッ!(突っ込むぞ!!多少のダメージは仕方が無い!)」
俺は巨体を活かして骸骨鶏の横っ腹に素早くタックルをかます。硬い骨の感触が肩に響くが、レベルが上がっているおかげか、意外と素早い動きで押し込める。
「ギャアアアアア!!」
俺のタックルを食らってバラバラに崩れる。
しかし骸骨鶏の骨が、カラカラと音を立てて再び結合し始めた。
ミドリ: (モォー!?(嘘だろ、再生した!? やっぱり呪われてやがる!))
ヤフー: 「コ、コケケケーーーッ!!(もうダメだ! 死んだ! HP3が0になるーーー!!)」
ヤフーはパニックに陥り、涙目になりながら短い羽を必死に羽ばたかせて逃げ惑う。しかし、その時だった。
完全に元の姿に戻った骸骨鶏は、襲い掛かるどころか、ヤフーの姿を見るなりその場に凍りついた。魔力の炎が燃える瞳が、ハート型にパチパチと明滅する。
「……コケ?」
骸骨鶏は、まるで恋する乙女(鶏だが)のように、内股でクネクネとヤフーに近づいていく。
そして、ヤフーの目の前に来ると、コクンと頭を垂れて、自分が温めていたデビルエッグをヤフーの足元へそっと押しやった。
全 員: 「「「「……は?」」」」
アニー: 「おい……どういう状況だ、これ」
ヤフー: 「コケ?(え? 僕、求愛されてる……?)」
どうやら、ヤフーの必死すぎる(みっともない)逃げっぷりが、求愛ダンスに視えた。骸骨鶏の腐った(ハートを直撃したらしい。
骸骨鶏はヤフーの周りを、カタカタとリズムを刻みながら嬉しそうに回り始めた。完全に惚れている。
こちらを向いて、仲間になりそうです。
ミドリの頭にログ表記が出てる。YESorNo選択が出ている
オゥク:
「ブヒィ(……あいつ、卵くれるのか? ならいい奴だな)」
ミドリ:
「モウ〜(いや、そういう問題じゃねぇだろ。っていうか、ヤフー、お前どうすんだよこれ!)」
ヤフー:
「コ、コケェ……(う、動けない……。でも、めっちゃ怖い……)」
ヤフーが恐る恐る骸骨鶏の頭を突っつくと、骸骨鶏は嬉しそうに「カサササ」と体を揺らした。
アニー: 「……まあいい、卵が手に入ったんなら上出来だ。それに、そいつがいればこの森の他のアンデッドは襲ってこないだろう。」
ミドリはログを、長ーい舌で、YESを押した。
(……手足使えないのは、キツい。)
システムメッセージ**「骸骨鶏(Lv.17)が仲間に加わりました! 名前を入力してください」
「えぇ〜牛だぞ俺、あ~舌痛って〜。名前?簡単にしよう」
「……ほ……ね……」Enter
ミドリは必死で、舌を、伸ばして、名前を打った。
こうして、俺たちはデビルエッグと、ヤフーにメロメロな**骸骨鶏**を仲間に加え、さざなみの森を後にした。
ヤフーの背後にピタリと張り付き、カタカタと愛のビートを刻み続ける。
その様子を見ながら、俺は複雑な心境で次の目的地を思った。
ミドリ: (モォ〜(パーティー増えたけど、レベルは、俺達より高いからまあ良しとするかな……。次は『サンダーの村』の井戸か。今度は雷かよ……骨になりたくねぇなぁ))
獲得アイテム: デビルエッグ(1/1)
新たに、骸骨鶏が仲間に加わった。
こうして、一行は、デビルエッグを馬車に積み込み雷雲、煌めく村**「サンダーの村」**へと向かう。
まさかの新メンバー加入。そしてまさかの「一目惚れ」決着でした。
ヤフーの必死な逃げっぷりが求愛ダンスに見えてしまうという、骸骨鶏のポジティブ(?)な勘違い。これからヤフーの背後には、常にカタカタと愛のビートを刻む骨が付きまとうことになります。ヤフー、強く生きて……!
そして、牛の長い舌で必死に名前を打ち込むミドリ。
「ほね」というシンプルすぎる命名に、彼の限界(舌の痛み)が詰まっていますね。
次回、一行が向かうのは「サンダーの村」。
雷鳴轟く村で、ミドリたちは無事に種を手に入れ、焼肉にならずに済むのか……?
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