表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/21

襲撃 その6

  九郎が椎菜とイチャついていた時の校舎の廊下


「くそ!だから言わんこっちゃない!」


 そう悪態吐くのはこのテロ作戦においての現場指揮を任されている男。呼び名はニッグ。彼は任務遂行のために1人で動いていた。このテロ行為は彼が作戦を遂行しやすいための陽動だったのだが、仲間の誰とも連絡がつかない。


 それだけに留まらず彼は今何かに追われ、逃げている最中だ。


「おそらく、追いかけてくるあれは魔術何だろうが、あんなにも高度な魔術は見たことがない」


 ニッグが所属しているラプラシアンと呼ばれている組織は魔術を使える者はいないが大変恐れられている。


 ここで魔術について触れておこう。地球において魔術とは失われた古代の遺産だ。1000年以上も昔は誰しもが魔術を使えていた。当時の人々は物心付くと自然に魔術を使えるようになっていた。


 しかし現在から300年程前に魔術を使える者は居なくなった。それだけでなく魔術についての文献さえ一切残っていない。だから現在において魔術は架空のことだと思われているのだ。そこから数十年人間は衰退を続けていたのだが、科学の進歩により人は今日まで生きてきた。


 何故、魔術を扱える者が居なくなったのかは様々な憶測がされているがまだ真実には至っていない。


 しかし50年前、ある人間がこの世のものとは思えない超常現象を起こしたのだ。女は言った、


「これは魔術。そして私は800年前死んだが生まれ変わってここにいる」


 その言葉に当時世界は衝撃に包まれたのだが、それもすぐに冷めた。人々は彼女ぼ起こす現象を現実のものとは受け止めきれず、あまつさえ彼女を詐欺師と罵った。


 それから彼女は忽然と世から姿を消した。しかし魔術は消えなかった。使える者が何人も現れたからだ。しかし彼らは彼女が受けた仕打ちを知っていたために周りに打ち明けることが出来ずにいたのだが、彼らは同士を集めた。そして出来たのが魔術連合。


 魔術連合は一般に知っている者はいないが裏に通じている者なら絶対に知っている、それだけでなく彼らに近づいてはならないと誰もが戒めていた。


 ラプラシアンに所属しているニッグも例外ではない。彼は今までラプラシアンの行動の中で、何度か魔術連合の者と出会ったことがあったが誰しもが人間をやめていた。


「もうあんな連中と何度もやり合うのは御免だってのに今回の相手は今までやりあった奴よりも確実にやばい。てかそろそろ本気であれを何とかしないとな」


 ニッグは後ろを振り返る。5m後方、その距離縮めることもなく離れることもなくただニッグの後ろをついてくる猫。


 しかしその猫は実態がない。立体映像のように見えるのだ。

 この猫はニッグの後ろに知らぬ間に現れていた。何が起こったのかは分からないが突然の目眩を感じ、薬を飲んだ後現れていたのだ。


 その時ニッグはすぐに対処しようと近づいたのだが、一瞬でニッグが詰めた距離猫は離れたのだ。そこでニッグはライフルで撃ったのだが銃弾はすり抜け、何も意味はなかった。


 猫から反撃でもあるのかと思っていたのだが猫は何もせずじっとその場で待機。どうにかできるものではないと感じ、任務遂行を優先。ある場所へ向かおうとしたのだが、猫はニッグに付いてきた。


 絶対に監視されているとわかっている。しかし任務は絶対なので放棄することも出来ない。


「監視された状態で任務遂行。馬鹿げているな」

「そんなこともなかろう。人間誰しもが誰かに見られているのが世の常。まぁ我に見られているのは少し不憫に感じるが」


 ニッグは独り言ちただけで誰かに返答を求めて喋ったわけではない。しかし答えが返ってきた。


 ニッグは声の方へ振り返る。しかし誰もいない。いるのは猫だけ。


 ニッグは周りを探す。


「どこを見ておる。目線を下げよ」

「あ?」


 ニッグは視線を下げるがいるというか見えるのは立体映像の猫のみ。


「まさかこの猫が?」

「左様。我はハルに使える眷属、名はサクヤ、短い間だが覚えていてくれると嬉しいぞ」

「けったいな挨拶だことで」

「ほう、あまり驚かないとは感心。して主はどこに向かっているのか?命じられたままに主を追いかけていたのだが、そろそろ追いかけっこも面倒になってきてな。ほら早く申してみよ」


 ニッグは当然目的を話すはずがない。だんまりをきめこんでいると


「何だ?話さないのか?まぁよい、さしずめ、理事長室だろう?」


 ニッグは返答しないが驚いた表情を出した。


「こんなことを言うのは酷かも知れんが主らの目的なんて、筒抜けぞ。我はハルや九郎から聞いただけじゃが、確か宝珠だっか?この学校に隠されているのは?」

「そんなに喋ってはだめでしょう。いえ、それよりも何故会話しているの?私が命じたのは残党の監視であって、おしゃべりじゃありません」


 再び響いた声にニッグは警戒を走らせた。しかし彼は体を強張らせることになった。普段の彼ならこのような場面で硬直したりしない。しかし彼は何が起きてもいいように警戒していたのだ。それなのに気づくまもなく猫の隣に少女が立っていた。


「・・・そこの猫といい、君といい、人を驚かすことが趣味なのか?」

「いえ、そういうわけではないのですが」


 桜色の髪を揺らして少女は苦笑いで答える。

 妖精じみたほっそり体つきに、緋色の瞳。日本人離れした、整った容姿。


「綺麗だな」


 ニッグは彼女を見て、そう言った。


「容姿を褒めてくれているのですか?」

「ああ」

「ありがとうございます。素直にそう言ってもらえるのは嬉しいです」

「なぁ、ハルよ。お主、口説かれておるのか?」


 サクヤはハルのズボンを口で引っ張り、聞いた。


「違うと思う。けど、それより勝手に実体化して私の裾を引っ張るのはやめてね」

「すまん、ついハルの近くにいると実体化したくなるからの」

「まったく。すいません、おかしなところを見せてしまって」

「ああ」


 ニッグは先から機械のように同じ答えを繰り返す。彼は現状を頭のなかで整理する。


(仲間は音信不通、計画がばれている可能性も高い。そして目の前の少女と猫一匹、この猫は魔術で編み出された使い魔の類だと思っていたが、それよりもやばい何かだな。そしてこの少女、体術において俺より弱いだろう。しかし、会話から考えて猫を編み出したのは、この少女だろう。猫1匹と少女1人、普通何も恐れることはないんだが)


「あの、少しいいでしょうか?」


 ハルはニッグに聞いた。


「あなたを除いてテロリストは全員眠って、拘束しています。なのであなたも捕まってくれると助かるのですが」


 ニッグは連絡が取れないことからそんなこと予想はついていた。


「それは出来ない相談だ。俺1人でもお前らとやりあう」

「ではそうしましょうか」





ようやく戦闘シーン突入!

ブックマーク、評価、感想よろしくお願いします。


それと今はこの話がその6になっておりますが、なぜ爆発音がしたのか詳しい話を時間軸の関係でその6より前に割り込み投稿するのでその時はまた読んでくれると嬉しいです。

恐らく1週間後には投稿しています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ