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襲撃その4

 

「やったぞ!サイン貰ったぞ〜!これまで長い道のりだった。電◯妄想開◯室に毎度のことメールを送っても当選出来なかった。他の場所にも送ったが全部ダメ。あれほど自分の運を嘆いたこともなかった。しかし今日俺は悲願を果たすことが出来た。しかし俺の野望はまだ---」

「まだ続くのかその話」

「あれ?イーナ?何でここに?」


 確かイーナって職員室に待機ってお願いした筈だが?


「お前が私達よりもそこの女とこれから親密な仲になりそうな気がしたんでな。釘を刺しにきた」

「まさかそんな事あるわけないだろ。俺には超可愛い恋人がいるんだ。それなのに浮気する筈が」

地球こっちに来て何もわからない私達を放って、自分は部屋に引きこもってエロゲしていただろ」


 ・・・。


「イーナは俺がこっちに帰って来たい理由知ってただろ!」

「ああ、知っていたさ。でも九郎、お前は確かに言っていたぞ、『お前達が1番大切だ』って」


「やめろ!そんな所だけ再生すんな!自分の気持ち悪い声聞かせんな!」


 イーナめ。あの恥ずかしいセリフ録音してやがったな!自分で聞くと死にたくなる。


「あんなこと言っておいて私達よりエロゲを選ぶお前が美少女ゲーム声優と出会えば私達より声優を優先するのは目に見えているんだよ。それに加えてそこの女---」

「何?」

「とにかく、浮気は厳禁だ」


 俺ってそんなに信用ないのだろうか?不安になってきた。


「ああ、それとは別に言うことがあった。テロリストはほとんど眠っているが数人動いているからな。大方そこの男と同様の薬でも飲んだんだろう」


 やはり、そいつ以外にも薬持っている奴がいたか。


「これ以上騒ぎを大きくすると面倒なことが起こりそうだし、任せてもいいか?俺はこの方についているから」

「…はぁ、わかった。ただし貸し1とするからな」


 イーナはそう言うと屋上から姿を消した。

 てか俺イーナに借りどれだけあるんだろうか?俺の記憶が正しければ10以上あった気がする。


 俺、何されるんだろう。死ななきゃいいな。


「あの、助けてくれてありがとう!」


 その綺麗な声のする方に目を向けると頭を下げている声優さん。


「いや、こちらこそありがとうございました。サイン書いて貰って。あ、自分は小鳥居九郎って言います、2年です」

「丁寧にどうも、私は玉木椎菜よ。3年生。…え、ちょっと待って!私サイン何て書いた?」

「さっき書いてくれましたよ。南野いちごって」


 椎菜さんはこの世の終わりを見ているかのような何とも表現し難い表情になった。


 しばらくして立ち直ったのか、椎菜さんは目を泳がせながら


「み、南野いちご何てこれっぽちも知らないわよ〜」

「嘘下手くそすぎませんか?」

「お願いだからこのこと広めないで!」


 椎菜さんは泣きそうになりながらすがるように俺に言ってきた。


「このことってのは美少女ゲーム声優のことですか?」

「ええそうよ。…何でもする、私に出来ることなら何でもするから言わないで〜!」


 何でも、これ程甘美な響きを持つ単語はあるだろうか。


「椎菜先輩、今何でもとおっしゃいましたね」

「えっ、確かに言ったけど私に出来ることだけだからね」


 ふむ。


「だったら質問いいですか?」

「そんなのだったらいくらでもいいわよ」

「何で声優を、それも美少女ゲーム声優をやっているんですか」

「答えにくい質問をしてくるわね。まぁ答えるけど」


 椎菜先輩は少し深呼吸して、


「私の叔父さんがそういうゲーム会社に勤めているんだけど、古木凛を担当する筈だった声優さんが急に引退してしまって、私に白羽の矢がたったの」

「他の声優さんに頼めば良かったのでは?」

「会社側もそうしたかったみたいだけど、原画さんがキャラに合った声優じゃないと認めないって言い出して。その後オーディションした人は全員不合格。最後の希望とばかりに私がやってみると合格してしまったてわけ。叔父さんも私の声は綺麗だって前々から言ってたし」


 声優をしている経緯はわかったがそれ以上に気になることがあった。


「先輩は年いくつですか?」

「18よ。突然どうしたの?」

「君と見る七つの夢って発売されたの去年の冬でしたよね?当時は18歳でなかったのにエロゲ声優って色々とやばいんじゃ」


 椎菜先輩は少し考えると


「バレなきゃ、大丈夫よ」


 それは大丈夫とは言わないのでは?てか現に俺がそのこと知っているわけだし。


「あ、あと南野いちごの由来って」

「叔父さんが適当につけてくれただけよ」

「チュパ音出すコツは」

「私はまだ指を使ってでしか出来ないけど、ここをこうやって...って人前で出来るか!」


 ノリツッコミまで出来るとは、やるな。


「もう私のことはいいからあなたのことを教えて」

「俺のことですか?持っているエロゲの数は--」

「私が知りたいのはそんなことじゃないわよ!テロリストをやっつけた力のこととか、さっきまでいた先生との関係とか」


 まぁ聞かれるとは思っていたが、どうやって答えたものか。そもそも今日の記憶は消すつもりだし。


 でも椎菜先輩の記憶消すのは抵抗があるんだよなぁ。俺が上級生と仲良くなった事なんてなかったし。椎菜先輩可愛いし、あ!この考えも浮気に入るのだろうか?はあぁ、


「実は---」


 俺は今まであったことを出来る限り話した。先輩は静かに俺の話を聴いてくれた。そして、


「よく頑張ったね」


そう言って俺の頭を撫でた。














更新ペースについては本当に申し訳ないです。それでも面白いと思った方は評価、ブックマークよろしくです。感想も待ってます。


もうそろそろプロローグで登場した方も出てきます!

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