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英雄を狩る少女  作者: ジャクロの精霊


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沈黙が破られた時

広間に再び静寂が訪れた。


恐怖が消え去ったからではない…


ギャレスがそれを許したからだ。


「持ち場に戻れ。」


彼の声は穏やかだった。


終わり。


侍女たちはすぐに従った。


衛兵たちは散り散りになった。


秩序が…戻った。


まるで何もなかったかのように。


レナはまだ膝をついたままだった。


村娘は震えていた。


「二人とも」とギャレスは言った。


二人の衛兵が近づいてきた。


「彼らを護衛しろ。」


それは厳しい命令ではなかった。


しかし、誘いでもなかった。


彼らは二人を立たせた。


レナは友人を見つめ続けた。


「…何も問題ない…」


しかし、彼女の声はもはや力強くなかった。


それは…絶望に満ちていた。


彼らは二人を広間から連れ出した。


セツナはそれを見守っていた。


動かずに。


介入せずに。


まだだ。


ミラは彼女の後ろにいた。


緊張した。


「刹那様…」


「もう十分だ。」


低い声で返事が返ってきた。


冷たく。


断固とした。


二人は部屋に戻った。


無言で。


振り返ることなく。


注意を引くことなく。


ドアが閉まった。


そして、家に入ってから初めて…


空気が変わった。


刹那はためらわなかった。


制服を脱いだ。


ゆっくりと。


ためらうことなく。


その下には…


彼女の真の姿があった。


暗い。


明るい。


動きのためにデザインされた。


殺すために。


ミラは彼女を見つめていた。


そして、同じことをした。


彼女は変装を脱いだ。


彼女自身の戦闘スタイルを露わにした。


より軽やかな。より機敏に。


しかし、連携は取れている。


「武器」と刹那は言った。


ミラは小さな隠しコンパートメントを開けた。


彼女はそれらを取り出した。


短剣。

刃物。


精密な道具。


刹那は自分の武器を取り出した。


調整した。


テストした。


すべて順調だった。


「作戦は?」ミラは尋ねた。


刹那はすぐには答えなかった。


彼女は壁に近づいた。


壁に手を置いた。


そして口を開いた。


「既に始まっている。」


ミラは頭を下げた。


「はい、刹那様。」


「だが、まだ十分ではない。」


沈黙。


刹那は振り返った。


「破壊する。」


ミラは彼女の視線を受け止めた。


「どうやって?」


刹那はかすかに微笑んだ。


冷たく。


「もう済ませたわ。」


沈黙。


ミラは一度瞬きをした。


「…?」


刹那は窓辺に歩み寄った。


「あなたが調査している間に…」


「準備をしていたの。」


沈黙。


「経路。」


「出口。」


「弱点。」


ミラは一歩前に踏み出した。


「それで…?」


刹那は手を上げた。


彼女は小さな起爆装置を見せた。


単純なものだ。


しかし、それで十分だ。


「爆発物。」


空気が一変した。


ミラはすぐに理解した。


「どこに?」


「要となる構造物。」


沈黙。


「家を破壊するためではない。」


彼女の目がかすかに光った。


「制御を破るため。」


沈黙。


ミラは声を潜めた。


「それから…混乱。」


「ええ。」


「そしてその時…」


刹那は言葉を続けた。


「私たちは入った。」


ミラは深く息を吸い込んだ。


「救出?」


「まずは彼女たち。」


「それから彼。」


沈黙。


ミラは頷いた。


「分かりました、刹那様。」


刹那は扉に向かって歩き出した。


彼女は立ち止まった。


「よく聞きなさい。」


ミラは背筋を伸ばした。


「はい。」


「誰にも止めさせないで。」


沈黙。


「もしレナを見つけたら…」


「私が彼女を助け出す。」


「はい。」


「もしもう一人の女の子を見つけたら…」


「彼女も。」


刹那は頷いた。


「ガレスのことは私が何とかする。」


空気が冷たくなった。


より濃密に。


より現実味を帯びてきた。


ミラは静かに言った。


「せつな様…」


せつなは彼女を見た。


「何?」


「これは、前のやつとは違うんです。」


沈黙。


せつなはためらうことなく答えた。


「分かっている。」


沈黙。


「だからこそ、もっと面白いのよ。」


ミラは頭を下げた。


「はい、せつな様。」


せつなはドアに手を置いた。


彼女は一瞬目を閉じた。



記憶が蘇った。


飢え。


寒さ。


孤独。


そして…


彼女はそれを手放した。


彼女は目を開けた。


冷たさ。


決意。


「時が来た。」


ミラは毅然とした態度で答えた。


「はい、せつな様。」


せつなは起爆装置のボタンを押した。


その音は家を粉々に砕いた。大規模な爆発ではなかった。


正確だった。


制御されていた。


しかし、十分だった。


建物の一部が揺れた。


壁が軋んだ。


床が振動した。


悲鳴。


混乱。


崩壊。


秩序は…粉々に砕け散った。


刹那はかすかに微笑んだ。


「行きましょう。」


そしてその瞬間…


処刑人は視線を止めた。


今…


彼女は狩りに出かける。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
 血を流さずにレナさん達の心を折り、護衛より監視の意味合いが強そうな者達を配置させたガレスさん。  しかし、長き静かな奔走と準備を重ねたセツナさん達が、とうとう行動開始……数話がかりでの緩急の付け方が…
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