キャラ設定について
キャラ設定書いてみたらめちゃくちゃ長くなりました。
本編で語られていない設定等も多くあるので興味あれば見てください。
好きなキャラクターがいれば作者コメントも残しているので、よければそちらもどうぞ。
アレス
主人公。勇者。神剣バアルの担い手。
どこにでもあるような村で生まれ育ち、英雄譚や冒険に憧れ、未知の世界を求めて旅に出た青年。魔物の脅威が蔓延る世界で仲間たちと冒険をし、行く先々で魔物と戦い、人々を救い、勇者と呼ばれるほどの実力と知名度を得た。
新たな世界や景色への興味が強く、勇者となる前は目の前の戦闘より、新たな光景に目を奪われることも多くあった。やがて感動を形に残したいという思いから、新たな趣味としてスケッチするようになった。
グレイブとはアリシアが仲間に入ったころあたりから接点が生じた。以降、グレイブとは長い付き合いになる。
好きなものは、英雄的であることと新たな発見、人々の笑顔。苦手なものは、悲劇。
神剣バアル:かつての転生者が鍛え上げた伝説の剣。雷の力を宿し、担い手の意志に応じて雷撃を放つことができる。魔王を倒すため何人もの勇者が手にしてきた剣で、その強さと伝承から勇者の持つべき剣としての象徴にもなっている。担い手である勇者が命を失えば、実体を失い、封雷の塔というダンジョンに再び現れるという設定がある。『転生者殺し』の剣と同期して、不死の王すら倒せる最強の剣となった。
転生者殺し:神剣バアルとともにかつての転生者が鍛え上げた魔剣。効果は転生者の身体に刻まれた術理の破壊。世界から授かった異能そのものを断ち切るコンセプトで作られた。転生者が触れると、自身の力を失う性質を持つ。そのため歴代の転生者は扱うことができず、巡り巡って竜王スキアが長い間預かっていた。竜王スキアがアレスに剣を渡した際、神剣バアルに同期され取り込まれる。
■必殺技・能力
バアル:神剣バアルの持つ雷の力を放つ技。《エルバアル》は《バアル》の強化技。
怒りの雷槍:《バアル》の力を貫通力に特化させた技。
共鳴するバアルの雷:自身の身体に雷を宿し、身体能力を極限まで引き上げる。反面、自身の肉体をも削る諸刃の剣。
打ち砕く断罪の一撃:神剣バアルの最大技。極限まで高めた巨大な雷の力で切りつける技。
作者コメント
主人公です。グレイブの影が濃いですが、アレス視点の物語、かつアレスの行動によって救われた物語なので、間違いなく主人公です。
扱う雷の力は主人公らしいですが、一方、それは勇者らしいというより、神剣バアルになぞらえたものでは?と指摘されれば厳しいものがあります。改めてみると仲間より技が少なすぎてかわいそうでした。実は当初、現地の人間でありながら転生者の力を授かった設定も入れようと思ったのですが、第三章ですでに語る余地はなく、なくても何の問題もない余分な内容になるなと思って削除しました。
さて、今回のストーリーについてもっとアレスの自発的な行動を見せたかったですが、グレイブの思想の強さや展開等考えて断念しました。勇者らしい思想を入れられてよかったところもある反面、反省の多いキャラになりました。グレイブがいなければ、もう少し闊達で、ポジティブにできたと思います。裏切りの爪痕が大きすぎました。
ただ、一方、最低限というと語弊がありますが、勇者らしく書けたとは思います。勇者の勝利は結果だけでなく、その過程も筋を通さないといけないと思っています。悩んでいても、迷っていても、肝心のところはぶれず、善人としての正義を貫いた。グレイブという強いキャラがいた中で、アレスが最後までそうあれてよかったです。
魔王グレイブ(転生者、黒淵深志)
アンデッドの転生者。漫然と死にたくないという思いが、転生で不死の王を得ることに繋がる。
転生後も目立つことを避け、三百年を生きる。当代の魔王白井綾香を育てたが、離別。悩みながら人々を魔物の侵攻から助けていたが、アレスたちに偶然出会い、見守ることにする。
白井綾香の死後、この悲劇が“異世界転生”そのものにあると憎み、“異世界転生”を終わらせるために魔王となる。
好きなものは、何でもない日常(ただし本人は無自覚)。嫌いなものは、理不尽と自分自身。
■必殺技・能力
強力な再生能力を持つ不死のアンデッド。浄化の力を持つ聖なる力に弱いが、不死の王という強力な特性によって、対抗することが可能。アンデッドに親和性のある闇の力を使って戦う。
なお、三百年生きたアンデッドとして、威力は弱まるが、闇の魔法を意志の力で特別な詠唱なく使うことができる。
堕落の檻:濃密な瘴気を広げ、生物の活力を奪う魔法。
影縫い《かげぬい》:影を縛って拘束する魔法。技の後、三秒以内に一定範囲外に動くことができれば拘束を解除できる。
灰の弾丸:灰色の闇を凝縮し、無数の弾丸として放つ魔法
黒壊斬:光を飲み込み、すべてを破壊し尽くす死の斬撃
深淵の地獄:闇の世界を顕現させる大魔法。
死神の右手:巨大な死神の手を召喚し、生あるものを握り潰す死の魔法。
闇壁:闇の壁を生み出す魔法。
滅亡の焔:大地を抉り、城ごと周囲一帯を消し飛ばすほどの破滅魔法。地脈破壊のために使用。
召喚黒死の茨:巨大な闇の茨を生み出し、対象を襲う技。触手のように自由に動き、触れた対象は遅効性の死をもたらす呪詛に蝕まれる。
召喚・不死の軍勢:アンデッドの軍勢を生み出す技。生み出されたアンデッドの能力は通常の低位アンデッドよりはるかに強化され、統制された動きで対象を襲う技。
混沌の卵殻:呪詛の九頭蛇を生み出す技。九つの頭をもつ蛇で闇の力によって高い再生力を持つ。
使役したアンデッド
ユーゲル:別途登場人物として後述
呪夜の君主:かつては領民にも優しい気高い貴族の人間だったが、当時の魔王の侵攻を食い止めるためグランナレフ王国の王を頼ったが見捨てられ、仕方なく敵対する魔王の甘言に乗って闇に堕ちた存在。身に余る力を得た後、人が変わったように人々を無差別に襲うようになっていたところをグレイブによって倒される。その後、グレイブにアンデッドとして使役されることとなった。
恐怖を纏う絶死の騎士:百五十年前に名を馳せた騎士団長のアンデッド。転生者を凌ぐ武力の持ち主である英傑で、当時の転生者からグレイブの存在を聞き、腕試しをするためグレイブに戦いを挑む。死後アンデッドとして剣技をグレイブに教えることを条件に戦いを取り付け、敗れたのちアンデッドとされる。
血に狂う屍巨人:巨人族の中でも特に大きく、凶暴な力を備えた戦士。その凶暴性から傭兵として、様々な戦いに身を投じ、敵味方から恐れられた。しかし、ある戦場で致命傷を負い、死にかけたところを偶然通りかかったグレイブにアンデッドとしてでも戦場に立てるよう蘇らせることを頼み、使役されることとなった。
作者コメント:さすがにもう一人の主人公と言わざるを得ないです。もともとは明確に敵役として作る予定でしたが、ドラマを詰め込みすぎました。良くも悪くも個性が強く出た、出しすぎたキャラです。ただ、やはり自分のやりたいことをできたのはこのキャラのおかげです。
当作品ではグレイブや白井綾香について、善悪はともかく、比較的同情的に書いています。が、このキャラクターはともに話が長くなればなるほど嫌な部分が見てきて、嫌いになる人も増えるんじゃないかと思っています。(グレイブがアレスたちを助けながら、影で苦悩するシーンが頻発することや白井綾香がもたらした人類側の被害や悲劇等)。これも中編ならではですね。性格ですが、表裏のある部分が多くそのために独善的な気質が強いです。根は悪くないのですが、そこで結果悲劇が生じている部分もありますね。十分コメントとしても長く、これまでも書き尽くしている感があるので、ここで収めます。
ヒース
二刀流の小人族。小人族ということもあって、成人でも普通の人間の子供くらいの背丈しかない。
その小さな体のため身体能力の低い小人族ではあるが、最強の剣士を目指して旅に出ていたところをアレスと出会って、以降ともに冒険することになる。
粗暴で皮肉屋だが、仲間思いで情に厚い。戦士として、戦いの最前線に常に立ち、仲間を守ることを心掛けている。
嫌いなことは嘘で、そのためグレイブからちらつく嘘の気配が嫌いだった。
なお、酒は苦手で、甘い果物が好物。誰にも見られないようにこっそり大量に買い込むことがある。
愛剣『風切』:風精霊の加護を受けた一刀。故郷である小人族から旅立つ際、友人から餞別として受け取った。風を切り裂くような高速の斬撃を可能にする。
魔剣『鬼哭丸』:鬼の力を宿した刀。冒険で潜ったダンジョンの一つ、影の城で手に入れた一刀。消耗が激しくなる代わりに、使用者に強力な力を与える。
■必殺技・能力
二刀流で戦う剣士。
断風:強力な斬撃で、風そのものをかき消す技。
黒鬼・冥葬斬:強烈な漆黒の斬撃
蒼風・貫衝:『風切』の強力な刺突によって、衝撃波を放ち、遠く離れた相手を貫く技
風天連斬:疾風のような連撃を叩き込む技
風鬼裂斬:二刀によって繰り出す強力な疾風の斬撃。
真・風鬼裂斬:風精霊の加護と鬼の力を極限まで引き出し、竜王の加護により上乗せされた、強力な斬撃。
作者コメント:皮肉屋ではありましたが、結果この作品で一番まっすぐに感情を吐き出すことができたキャラクターとなりました。主人公の相棒キャラであり、アレスに事情があって、言えないこと、できないことを代わりにできるキャラとなったと思います。あんまり小人族っぽくなかったとは思いますが、しかし、最終決戦なので、流せる範囲かなとも思いました。
小人族にした理由ですが、不利なところあっても関係なく意志の力で戦う感じに見せたかったからです。ただ結果、見る側からするとあまり変わりはないですね。
正直、書きながら仲間という存在の難しさを感じていながら書きました。勇者アレスと行動を共にする以上、下手に反論もできないし、かといって、あまり同調すると個性が死んでしまう。少しでも死なないように努めましたが、私の力不足が否めなかったです。ただ「戦士ヒース」の話で彼の見せ場を書けたのはよかったです。仲間としてサポートするだけが戦いではない、それを思いながらも悩んでいたのですが、「戦士ヒース」はヒースがうまく動いてくれたおかげで何とかなった思い出深い話となりました。
アリシア
ヒースの次に仲間になったとてつもない魔力を秘めた魔法使いの少女。
かつて周囲から『魔女』として忌み嫌われ、また膨大な魔力の制御が苦手だったということもあって、自己評価が低いが、成長した当作品の時点では世界屈指の魔法使いであり『赤滅の魔女』と呼ばれるほどの実力者となっている。
アレスたちに救われたこともあって、仲間に対する思い入れは強く、仲間のためなら命を投げ出す覚悟を持っている。
一人で魔導書を読む時間が好きだが、イベントがあればともに行動することを好む。苦手なものは、暗く静かな時間。
■必殺技・能力
膨大な魔力を持った魔法使い。あまりにも魔力量が多く魔力切れがほとんどない。炎の魔法が得意だが、物理的な手段を増やすため氷魔法も習得している。
緋焔の奔流:灼熱の炎
緋聖の焔:緋焔の奔流の強化魔法。紅蓮を超える極炎が放たれる灼熱の奔流
炎帝の槍:強力な炎の槍で相手を貫く魔法。
炎嵐:炎の嵐で周囲一帯を焼き払う魔法。
神秘の炎:祝福された炎によって、アンデッドを浄化させる魔法。閃撃によって、速度を強化させて、グレイブに魔法を放った。
神秘の炎爆:神秘の炎を無数に放つ魔法。
炎神の灼滅界:原初の炎を呼び出す大魔法。闇と互角にぶつかり合う規格外の火力。
炎神の鉄槌:天空から太陽のような炎塊を落とす必殺技。
氷霜の剣:氷の剣を生み出し、切りつける魔法。
氷の盾:氷の盾を生み出し、守る魔法。
霜の聖域:氷の結界を生み出し、対象を拘束する魔法
作者コメント:おとなしい魔法使いの少女です。主張はいつも控えめで、常に一歩下がったところからついていきます。それは自身に主張したいものがそれほどないということでもあるのですが、かといって何もないわけではありません。
彼女は彼女で自身の周囲の人たちを誰よりも大切にしています。数少ない理解者であるアレスたちは友達であり恩人です。それは最初の出会いがあったからだけではなく、それまでの冒険を続けて得られた関係という設定です。(ただ、やはりここでは描写はなく、その設定ですとしか言えませんが)だからこそ、その期待に応えたい、仲間を守れる自分になりたいと研鑽を裏で重ねてきたという感じです。
そのニュアンスで最後は爆発した感情をぶつけてもらいました。多分戦闘自体はヒースより派手です。炎の化身はやりすぎましたかね。一方ぶつける相手はグレイブ。彼もまた彼女にとって恩人です。その戦いはただ怒りがあるだけではなく、悲しさがあるものでした。それも一つのドラマっぽくて私は好きでした。
タリク
温厚で朗らか、理性的な神官。長命種であるエルフとして長い間神官として生きてきた男。
長い研鑽によって磨き上げた高度な神術を使いこなし、仲間の危機を救い、グレイブとの最終決戦では重要な役割を果たす。
年長者として、目立たないながらも精神面を支える役割も果たしていた。気さくな神官で、グレイブにとっても珍しく友人だった男。
好きなものはギャンブル、嫌いなものは、特にないが強いて言えば別れ。
■必殺技・能力
強力な神術の使い手。仲間の致命傷を癒し、強力な攻撃を守り、そしてアンデッドを聖なる光で焼き払う。今回の戦いにおけるMVP。
超回復:聖なる光で傷を癒す神術
広域治癒:広域の回復技。超回復より回復力は低いが、遠距離からでも見方を回復させることができる。
聖なる癒し《セイクリッド・ヒール》:呪いを浄化させる力に特化させた回復技
聖光の祈り《ホーリー・ライト》:聖なる力を強める神術
聖光の柱:聖なる光を柱のように生み出し、アンデッドを焼き払う神術。
神柱崩光:天上から光の柱が降り注ぐ破邪の技。聖光の柱の強化版。
召喚・熾天使:六枚の羽根を持つ天使の顕現させる神術
聖鎖の縛:聖なる鎖で対象を拘束する。アンデッド等闇の力に対して強力な力で縛り上げる。
聖光結界:強力な聖光を一気に広げ、あたりを浄化させる神術。
光の封牢:闇の王すら拘束する光の牢獄。
聖唱・永遠に輝く聖域:闇を弱体化させる大規模聖域。戦況を一変させた。
聖唱神判・裁きの光槍:神の裁きが光の槍となって現われ、闇を貫く神術。
作者コメント:味方を癒す神官が一番必殺技めいた技を持っているのすごいですね。本来ならこんなことにはならないと思いますが、これもまた中編ならではの状況ですね。やりすぎた感は実際ありますが、とはいえ、後衛職が目立つことにもなったのでよかったです。長命種であるエルフということもあって長生きですが、その感覚が、同じく長くこの世界で生きてきたグレイブと波長があっていたのだと思います。実は考えている根の部分が一番近い存在です。ただ、グレイブはアンデッドで、世界の負の部分を見続けていたという環境下にありました。そこが村を救っていた守り神の大亀とともに生きたタリクと大きな違うことになった、という設定です。大亀の存在は一瞬なので印象に残りにくいですが、タリクにとって大きな存在です。環境というのは本当に大事です。
一方、ギャンブル好きにしたのは親しみやすさを作るためです。堅物の僧侶はあまりにも正しくありすぎて、悪気はなくとも仲間としてどうしても距離ができてしまいますので。世界が危機的状況過ぎたのでギャンブルシーンはないですが、話に少しではありますがたびたびネタ的に触れさせてもらいました。個人的におちに入れやすくてよかったです。
白井綾香(最悪の魔王)
当代の転生者。転生前は治療不可能な難病を患い、徐々に衰弱して長期隔離を余儀なくされ、やがて病死した。
転生の機会を得た際、かつて飼っていた犬の温もりをもう一度感じたい、その願いが転じて魔を統べる異形の女王という力として与えられる。
グランナレフ王国近郊の草原で召喚され、そこで居合わせた冒険者に襲われ、偶然通りがかったグレイブに救われ、彼と出会うことになる。
転生時の肉体年齢は十四歳だが、本人は病に伏して以降の記憶を失っており、記憶は十二歳頃までしか残っていない。そのため、実年齢よりも幼い言動が目立つ。
グレイブと出会い、束の間の幸せを手に入れる。しかし、一人の人間として他の人々と仲良くなりたいという内なる思いは募るばかりだった。だが、結局、自分はどこまでも人類の敵でしかないことに絶望し、魔に堕ち、グレイブと離別する。
自身を慕う魔物とともに最悪の魔王として、世界の侵略を行っていたが、アレスたちの活躍によって形勢は覆り、最後に彼らの手によって討ち倒される。
誰かとの温もりを求め、人の悪意を憎む。
■必殺技・能力
転生者であるため、魔法との親和性も高く、またグレイブに教えられたこともあって、高位の魔法を操ることができるようになる。
魔を統べる異形の女王:人間に忌み嫌われ、魔物に慕われる力。人間は彼女を見た瞬間、五感すべてが人間ではない相いれない恐ろしい敵としてしか認識できなくなる。一方、魔物は彼女を慕うべき主として例外なく従順になり、かつ忠誠心が強ければ強いほど、特性に応じた強力な力を手に入れられる。歴代転生者の中でも、強力無比な魔王に相応しい力であり、呪い。
黒滅の太陽:黒き太陽を呼び出して、すべてを破壊、燃やし尽くす
誓約:誓いを強制させる魔法。破れば命を奪うなどの罰を設定することができる。
作者コメント: 彼女の話は先のあとがきで色々書かせてもらいましたが、まさに悲劇の核というべき存在です。この世界に転生した瞬間から、理不尽を背負わされた悲しい少女です。
グレイブとの出会いは、彼女にとって救いでもありましたが、一方でそれは束の間の希望でしかなく、最後は彼女を慕う魔物たちとともに無念に死ぬことになります。
当時何も知らない人類から見ればこれは何よりも喜ばしいことですが、しかし、彼女を知る立場から見れば、誰にも理解されることはなく、人類の敵として殺されることしか許されなかったその運命は悲劇でしかありません。
物語を書きながら復活させるストーリーも考えないでもありませんでしたが、そうすれば悲劇性が弱くなる。そう思って、そのストーリーを諦め、グレイブは彼女をアンデッドとして復活はできないという設定を裏で作りました。
転生者の魂は異世界からのものであり、死後転生者の魂はこの世界に残らず、グレイブの力でも呼び出すことができないためというのが筋書です。
これも先のあとがきで書かせてもらいましたが、この物語で彼女ほどIFが多いキャラクターもいないと思います。改めて思いますが、逆境を跳ね返すにはそれ相応のメンタリティと発想の転換が必要ですね。まあ、ハードル高そうだと思いました。
この悲劇の続きが、今回の作品になります。悲劇は連続します。しかし、グレイブの暗躍と勇者の勝利という決着をもって、悲劇は終わりを迎えます。個人的にはただの悲劇ではないと思いたいですね。
イリス
精霊界の王。過去、精霊界に訪れたアレスとの冒険を通じて、先代の精霊王から力を受け継いで新たな王となった。
その後、アレスを助けるために精霊界を出た際、魔王白井綾香の配下であるライラに遭遇し、激戦を繰り広げた末、封印されていた。しかし、最終決戦で、術者であるライラが命を失ったことで封印が緩み、解放される。
その後アレスたちとともに戦い、魔王白井綾香を倒す手助けをする。
その後も、アレスたちと行動をともにし、グレイブとの戦いでは、ミレーゼとともにアンデッドの軍勢を食い止めた。
■必殺技・能力
精霊王の祝福:精霊の加護をより底上げし、癒す魔法。
聖風の恩寵:聖なる風を呼び出し、浄化する魔法。
精霊王の聖域:精霊王の呼び出した聖なる光で、広範囲を浄化する魔法。
聖壁:聖なる光の盾を生み出し、守る魔法。
癒しの聖風:癒しの風を生み出し、周囲一帯を回復させる魔法。
精霊幻影:幻影を生み出す魔法。
再誕せよ大地:枯れた大地を蘇らせる魔法
精霊の楽園:精霊の力を大地に宿魔法
作者コメント:アレスたちの冒険の終盤あたりに出会った精霊王です。アレスたちは四人パーティーですが、一方、いつものパーティーには出せないサポート役の動きを入れたいために入れたキャラクターです。
扱う魔法もサポート役に徹されています。タリクよりもよっぽどサポートキャラですね。
精霊界の王となったばかりということもあって、言動や行動は若干まだ手馴れていない感じが出ています。
その設定にしたのは、もしアレスたちの冒険譚を書いた場合、精霊界でのストーリーは上記のような構成で作るだろうと思ったためです。
それに、今回の作品の場合、老成したキャラはちょっと扱いにくいなと思って、真面目かつしかし若干抜けている優しいキャラクターにしました。
イリスはグレイブとの接点もあまりなく、今回グレイブの裏切りについても、比較的フラットな立場で発言等してもらいました。
ただ、若干キャラが弱かったですね。少し反省でした。
ユーゲル
主であるグレイブの命で、精霊界に撤退したアレスたちを追い、力を強化する闇の宝玉を手に、精霊界を襲ったアンデッド。ドイツ語で使徒という意味。
■必殺技・能力
黒焔:闇の炎を生み出し、焼き払う技。
獄炎:地獄から生み出した炎で焼き払う技。黒焔の強化技。
召喚・低位死霊:低位のアンデッドを生み出す技。
召喚・中位死霊・血穢騎士:アンデッドのブラッドナイトを呼び出す技。低位アンデッドよりも強力で、大きな盾で主を守る盾役にもなり、巨大なフランベルジェで重厚な物理攻撃を与えることも可能。
召喚・中位死霊・彷徨う影の刈人:隠密能力を持ったゴーストを呼び出す技。影から放たれる刃で相手の急所を狙う。
召喚・上位死霊・奈落の屍竜:アンデッドに堕ちたドラゴンであるアビスドラゴンを呼び出す技。竜種特有の固有技である『竜の息吹』で周囲一帯を破壊できる強力な個体を使役できる。
煉獄の嵐:獄炎を嵐のように展開して周囲を破壊、燃やし尽くす技。
闇の爆発:闇の爆炎。設置技としても使うことが可能。
悪魔の右手:悪魔の右手を生み出す技。即死の呪詛を触れた対象に刻む。
作者コメント:個人的には最もこの世界を楽しむことができたキャラクターではないかと思います。悪い奴はなんか吹っ切れていて楽しそう、みたいな感じで書くことができました。結果、中ボスとしてはかなり出番の多すぎる存在になりました。なお、アンデッドとして生後(?)、三日の存在です。
竜王スキア
人が生まれる前から世界の行く末を見守り続けた古き竜。
人間以上の知性を持ち、長き時を経て、この世の理を超えた力を持つようになる。巨大な力を抑え、世界に影響を与えないよう天空の階の神殿の奥深くで身を置いている。
白竜。スキアはギリシア語で影という意味。
■能力
竜王の加護:対象の力を底上げする力と、一度だけ死を免れる力。
作者コメント:伝説的な存在はファンタジーの鉄板です。これは入れなければならないという思いで書かせてもらいました。超常の存在特有の中立性らしさをもって、アレスたちに事実を伝え、かつ問いかけてもらう役割を果たしてもらいました。ただ一方で、彼の感覚はかなり人間よりな性格で、人に合わせた行動や寄り添う問いかけも多いと思います。最後、アレスたちに力を与えたのもその一環ですね。
個人的に超常の存在特有の俯瞰した捕捉はいろいろやりやすかったです。頼りすぎて台詞は長くなりましたが、物語のいい味になったと思いました。
ミレーゼ
竜王の巫女。
竜王スキアに使える不老の竜人族。最後の戦いで、アレスたちをグランナレフ城に届ける役目を果たし、最後アンデッドの軍勢をイリスとともに食い止めた。
■必殺技・能力
竜化の力:一時的にドラゴンに変化する力。
光麗門召喚、最大展開――天光の矢全開放:魔法陣を無数に展開し、強力な光の矢を放つ魔法。触れたアンデッドを一瞬で消し飛ばす力を持つ。
作者コメント:ミレーゼはなんとなくの語感で作りました。フランス語で坩堝という意味であると後で知りましたが、特に意味はないです。彼女は竜王の巫女として、仕え続けた存在です。正直、スキアに会わせるためのつなぎの役割として用意しました。
ただ、そんな消極的っぽい理由から作ったキャラですが、実力はかなり強いです。今回登場したユーゲルと一対一で戦えば、時間はかかりますが、彼女が勝ちます。
性格は生真面目、堅物。融通が利きづらいタイプです。ただそれゆえに味方になると心強いです。
ライラ
黒竜。意味はアラビア語で夜。古くから白井綾香を主として慕い続けてきた魔物で、人型になると褐色肌の女性の姿をとる。
その強大な力によってイリスを封印していたが、最終決戦にて敗北し命を落としたことで、イリスの封印は解かれることとなる。
作者コメント:作中では描写が多くないものの、ライラは知能も能力も非常に高い魔物であり、主である白井綾香を誰よりも深く想い、慕っている存在です。
幼い頃はやんちゃな性格でしたが、成長とともに思慮深さと真面目さが強く表れるようになりました。
人類に対して特別な感情は持っていませんが、主の命令に従い侵略行動を続けていました。
ただ、主の命令が結果、主自身の立場をより厳しくしているという思いもまたあり、彼女なりに苦悩してきたという背景があります。
難しい中間管理職的立場ですね。主の意に背く、意見するという発想ができないこともあって、彼女にできることは少ないです。最後の戦いは、彼女にとってみれば当然訪れるべき結果であり、そして最後死ぬほかない運命でした。それでも彼女は最後の盾として残ることとに迷いはありませんでした。それは美談なのか否か。あまり出番はないのですが、立場上私は同情しながら書いていました。
フェリリア
精霊王イリスの側近の風精霊。
真面目で誠実。少し抜けているところのあるイリスを慕い、補佐している。
■必殺技・能力
暴風の刃:疾風の刃で切り飛ばす魔法。
作者コメント:ユーゲルの引き立て役として出てもらいました。ここではそれ以上の役割はないですが、精霊界でイリスが封印されている間、彼女が精霊界を管理していました。かなり有能な存在です。
しかし、内内の話に変わりますが、真面目設定の存在が思ったより多くなってしまいました。物語上シリアスな流れ多いので仕方ないですが、ちょっとキャラ作りができるようにならないといけなさそうだと思いました。
ガランド
グランナレフ王国の当代の国王。白井綾香を転生させた国王。知名度を上げたアレスを国として正式に勇者と認め、魔王討伐のための援助を行う。
最後、国を滅ぼされアンデッドにされた挙句、グレイブに消滅させられる。
作者コメント:これはある意味時代の被害者。あとがきの記載の通り、立場上仕方のないところが多いです。国王としての能力は大国に相応しい誇り(若干傲慢なところ)がありますが、それをもって悪い人間というほどでもなく、並みというのが設定です。




