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episode5.不思議な筆をもつ狐

ようこそ!えけて。と申します!

初めての小説なので、温かい心で楽しんでいってください!



ユーストマの家を出て、時間も早いためパン屋ではなく画材屋へと向かうことにした。


朝のことを思い出しながら歩く。

ユーストマの家で感じた寂しさ

人の温かさ、それが起きたら外に詰まっていた。

そう感じ、それを描いたら気に入ってくれたからよかった。


なぜ寂しくて、暖かいのか。

それをうまく言葉にできなかったのが、少しだけもどかしかった

けど、楽しく不思議と落ち着く時間だった。


朝からでもやっている冒険者ギルドなど、宿屋などはなく

まばらに店と、家があるだけ。

この時間は出勤する人もあまりいないのか人通りが少なかった。


(本当に改めて見ると全然お店ないんだなぁ、いつもランドンおじさんのところしか行かないから知らなかった)


そんなことを思いながらも

あの家を出て、本来王都にきてやることの目的を2日目にしてできることへの足取りは軽かった。


「早くじぃちゃんの画材屋へ行こーう」


筆の手入れを頼みたく、今回はこの王都へと立ち寄ったのが1番の目的だった。


れっつごー!とケットは歩き出した。

大きな声で言ったため、数少ない街ゆく人が驚いたり、元気ねーと笑って声をかけてくれた。


ケットもいろんな人に挨拶をしながらいつも行く画材屋へ向かった。





ユーストマの家から少し遠く、また小道にある

“画材屋”としか書かれていない、少し怪しそうな店。


「たのもーーーー」


ケットはまだ準備中とふだがなっているにも関わらず扉をあけ声をかけた。


鍵が開いていれば店主がいる、

開いていなければいない。ここに来るのは少ないはずなのにこれが当たり前になっていた。


「小僧じゃーねぇの、相変わらず元気でやってんな〜」


「シルじぃこそ元気そー」


シルじぃこと、

シルヴァンという人物がここの店主だが、

見た目は金髪肩くらいの長さでボサボサな髪、前髪が長く目は見えない。

こけておりシワもある。

鼻下と顎にも髭が生え、服装も適当な麻のシャツにズボンという身軽な格好。

精霊族とエルフのハーフである。


「王都にいてくれてよかった〜」


「たまたまだ、たまたま」


シルヴァンはぼりぼりと頭をかきながら近づき、ケットのカバンを凝視した。

 

「……おい小僧…無茶させたな?」


「え!まだ見せてないのに!?」


「当たり前だろ!作ったの誰だと思ってやがんだ!早くだしな」


ケットは自分の道具箱から筆を出し彼に渡した。

ここには筆を直しにきたが、言う前に当てられたのだった。


「まぁ、まぁー…手入れはしっかりしろと、休ませることも大事だと伝えてあっただろ」


「ご、ごめん」


ケットの耳と尻尾は元気がなくなり垂れ下がった。

そんなケットに見向きもせず、シルヴァンは筆を見ながら伝えた。


「小僧、精霊樹のとこ行ったのか?

こいつ怒ってんぞ」


「え!?怒ってんの!?ごめんなーー」


嫉妬だ嫉妬。そういいシルヴァンはお店の奥へと消えた。

直してもらってる間にケットは紙や木炭や絵の具などを無くなりかけなどを確認しながら選んでいた。


「これ綺麗…光ってる絵の具だ…」


「お前また特殊なのに選ばれてんな」


初めてみる絵の具で感動していたら戻っていたのか声をかけられた。


「もう終わったの?」


「天才なもんで」


シルヴァンは数分もしないうちに戻ってきていた。


「それよか、小僧それも精霊樹の花で作った絵の具だ。

絵の具が認めない限り目に触れられないはずだが、見つけたってことは使っても構わんってことだ。」


「え、本当?ならこれも買おうかな」


「いやいや、もっと驚けよ。つまんねぇーだろ」


「使ってるものがものなんで」


苦笑いしながらケットは答えた。


「違いねぇな」

「いや、懐かしいわ〜小僧の自作の筆が」


シルヴァンは笑いながら

自分の尻尾の毛でつくったやつな〜と笑いながら昔の話を掘り出してきた。


「あん時は金なかったんだってば〜、もうこの話何回目だよー」


「いや、あれは傑作だったからよ〜いつまで経っても笑い話だわ」

「はいよ、持ち手は補修要らなかったが、刷毛の部分変えたからな」


「わぁー!ありがとーー」

おかえりとケットは受け取った。


「妖精の糸をそこに立てるの大変だで、もっと休ませながら使えよ」


「いえっさー!

あっ、ねぇねぇ怒ってるって言ってたの大丈夫そ?」


「あー、あれは気に入ってるやつが別の自分と似た存在に気に入られてるのが嫌なだけだ、

精霊樹や妖精は独占欲も強いやつ多いからな」


「ケットはそーいうやつ!これから他にも浮気するから流せと伝えたぞ」


「俺、浮気してることになるの!?」


ケットが持っている筆は

シルヴァンお手製の精霊樹の筆だった。

持ち手は精霊樹の絵だから、刷毛は妖精が紡いだ糸から。

絵の具同様、使える人が限られるものだがケットは受け入れられたためシルヴァンから譲り受けたのだった。


そのため、手入れなど調整などをしにシルヴァンの元へ訪れ見てもらっている。

彼はとても凄い人であった。


旅の話をしながら、シルヴァンの最近の出来事などたわいもない話をし

お金を払い、去り際に


「ケット、お前はそのままでいろな」


「??よくわかんないけど!まかせろ!」


シルヴァンはケットが何か話す前から出来事を知っていることが多い。

おそらく、筆が先に伝えているのだろう。

そのためよくわからないことを言うが

できないことは言わない人だ、

それに先の未来その言葉を思い出すことがある。経験済みのため返事をするようにしている。


「またくるねーーーー」


ケットは大きく手を振りながら店を出た。


扉を閉じ少し歩くともやがかかり

店は姿を消す。


初めは驚いたがここは人を選ぶとシルヴァンが言っていたため、ケットは気にしない。




そのままパン屋へと向かうことにした。


「なんのパン食べよーかな」

ちょうどいい時間だ。

今度こそ、あのパン屋に辿り着けそうだ。

お読み頂きありがとうございます!

更新も頑張っていきますので、よければ次も読んでいただけると嬉しいです

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