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episode20.チルジャバナと保護区

遅くなりました!

温かい心でお読みください!



振り返ると明かりを持っている男の人。

どことなく見たことがあるような、ないような…と考え観察をしていると


相手もケットに気づいたようだが、

その表情は恐怖、怯え、不安、焦り。

あまり見たことがないような表情だか、いい顔ではないのはすぐにわかった。


「…ごめんなさい、ここから出たくてストーンラバド達に頼みました…?」


ケットは相手がまだ黙っており、気まずくなって先に声をかけた。


「あ、すみません…俺ケットと言いまして…怪しいものでは…ない…デス」


まだ相手の声も何も聞けていない、危ない人か?自分が怪しいのか?

だけど、連れてきてくれた鳥を見るも警戒していないため、怪しいのは自分なのだと判断した。

そんなことも気にせず子供の鳥はケットのマントで遊んでいた。


「あっ、いえ…こちらこそ名乗りもせず…

私はチルジャバナの村長です」


「あっ、いえいえ、お構いなく…?」


自分でもなに言ってるのかわからなくなっていた。

お互い気まずい雰囲気がながれ、どうしたらいいかわからない中、

大人の鳥は子供へと戻ると言わんばかりに頭で押しながらケットから離した。

子供は名残惜しいそうに、泣きながらケットの服を噛んだが、大人の力に負けていた。


「ペェーー!ペペェアァ!」

 

「あ、今日はありがとう!そいつには外でちゃダメってちゃんと伝えてね!」


「ペェ」


大人の鳥はケットの目をしっかり見ながら頷いた。

そして悲しそうにケットを見てくる子供の鳥の頭を撫でお別れをした。


「じゃあな!しっかり食べて大きくなれよ!」


ストーンラバドたちはその場をさった。

そして、その光景を見ていた村長。




「……もしかして、ケットさんはエッグポーンの前でストーンラバドの子供を助けてくれた…」


「あ!!そう!助けたと言うか助けられたと言うか!!あっっ!!!そうだ!そーえば!!エッグポーンのおっちゃん大丈夫だった?怪我してなかった?」


ケットはその話を知ってるならと思い村長に駆け寄り肩を掴みながら外の状況を聞いた。


「1人で残しちゃったから心配してたんだ…!」

 

「怪我はないと聞いております、ここではなんですので、外に出ましょうか」


先ほどとは違ってすごく優しい顔をしていた。

ケットはそれに頷き後に続いた。


保護区では洞窟に入り下に向かって歩いたが、今度は整備されている階段を上がった。




また一つ頑丈な扉をあけ、

連れられた場所は誰かの家だった。

窓はなく、軽く家具があるだけ

さっききた扉と、もう一つこれも頑丈な扉があるだけ。


「ここは私の家です。

そしてチルジャバナと、保護区をつなぐ場所にたあります。」


ここで見たものは誰にも言ってはダメですと続けた。

村長はケットにソファは座るよう誘導して、温かいお茶の準備をし、自分も席に着いた。


「本日は保護区から出てしまった子供のストーンラバドを助けてくださり、本当にありがとうございました」


深く頭を下げた


「いえ!こちらこそ村中大騒がせをしてしまい…誰も怪我しなっ、しませんでした?か?」


言い慣れない丁寧な言葉を選んで喋っており、少しゆっくりになってしまった。

それを知ってか村長はクスッと笑いながら

普段通りの話し方でいいですよ、と言ってくれた。


「この村の建物は、今日みたいに盗賊などが騒ぐと建物の中にすぐ入れるように、店などは壁をなくしてるので皆すぐ避難できました

むしろ、貴方が守るために怪我を…、本当に申し訳ない」


「大丈夫!ちょっと痛かったけど、ストーンラバド達が薬草くれたし、もう元気!」


ケットは何度も謝る村長に動くようになった腕を振り回しながら見せつけた。


「けど、どうしてあの子だけ出てきちゃったんだろ?」


「それはこちらもわからないのです…

いままで、保護区ないにいれば安全とわかっているのでストーンラバドたちは、出てきたことはないのです。

そのため、結界もありますがストーンラバドには効かないようになっています。」


「あー、やっぱり電気っぽいのって結界なんだね!」


むしろ心当たりがないか?と聞かれてもケットも何も知らないためわからないと答えた。


そして誰にも言わないで欲しいことと、巻き込んでしまったため、と保護区との関係性を話してくれた。


「ここ、チルジャバナは保護区のストーンラバドたちから卵を貰っているのです。

保護区の結界維持をすること、たまに食べ物として果物、魔獣などを保護区に運ぶことと引き換えに、卵を貰っています。」


「保護区からここまでの洞窟に置いてあったでしょ?あそこに持ってきてくれるため、私たちは保護区の中まで入ることは滅多にありませんが…

あの子達の卵は貴重で、狙われやすいため村で販売することで、危険を回避しようと考えた歴代の村長の努力です。」


「このことは村長と、次期村長のみしか知りません。」


村長は村と保護区の関係を説明してくれた。

それを聞きながらだから、卵の流通は村長しか知らないとおっちゃんも言ってたんだと、考えていた。


「話してくれてありがとう…!

むしろ、俺が知っちゃってよかったの?」


耳など眉など下げ申し訳なさそうに伝えた。


「だけど誰にも言わない!なんなら、誓いの書、書いてもいいよ!」


誓いの書とは、紙に誓う内容と、破った場合どうなるのかを書お互いの魔力を流すことで、破ったら書いてある罰が降るものだった。


「いえ、そこまでは大丈夫ですよ。ケットさんは恩人ですので」


「それに、勘付いてるものはいるのです。

ここを探し回っているものは少なくないのですよ」


村長は続けた。


「……ストーンラバドはこの村では本質を見ることができる鳥と言われているんです。

そのストーンラバドが信じた貴方を私も信じます」


「そっか…信じてくれてありがとう」


笑って答えた。

そして、保護区で描いた絵を見せた。


「あっ、そうだ……

ごめん、俺あの場所で絵を描いたんだ」


「保護区の中とかも秘密扱いだよね…?」


村長はその絵を見ながら、いい絵ですと言ってくれ、隅々までじっくり見てくれた。

そして、ある一点を見つめ険しい顔になった。


「……」


ケットはその表情の変化を見逃さなかった。

伝えられてない秘密がまだある、そんな気はしていた。

それが何かはわからない、けど絵の中にそれに繋がるものがあるのかもしれない。そう直感で思ったのだった。


「……ここの秘密持って帰ることはできないから、燃やしたいんだけど火、使っていい?」


すぐに消すからと、ケットはカバンから火打石を取り出した。


そして答えを聞く前にケットは絵に火をつけた。

幸いテーブルは石でできており燃えることはないが、紙の端を持ち燃えていくのを眺めた。


「!!??せっかく描いたものでしょう…?!そんなあっさりと……」


水魔法で、燃えていた紙を包み、自分の持っていた筆を洗う用の水筒に入れた。


「うん!だけど絵はいつでも描ける!」




残った灰が静かに舞う。


村長はしばらくそれを見つめて、

ゆっくり口を開く。


「……君は絵描きなんでしょうか?」


ケットは首を傾げる


「うん、そうだよ」


村長は少し考えてから、

穏やかに言う。


「また寄ってくれた時でいいんです…」


「もしよければ」


村長の視線が、扉の方へ向く。


「あの子たちの絵を描いてくれませんか」


ケットの耳がぴくりと動く。


「もちろん、場所は決めさせてもらいますが…」


優しい目でケットを見る。


「君が見た、この森や、あの子たちの美しさを残してほしい」


「今度は買い取らせてください」



「おう!」

お読み頂きありがとうございます!

更新も頑張っていきますので、よければ次も読んでいただけると嬉しいです

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