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episode14..図書館の秘密

ようこそ!えけて。と申します!

初めての小説なので、温かい心で楽しんでいってください!



「そーえばさ?なんで悩みまでわかったの?

心読めるの?」


「図書館についてもめちゃくちゃ詳しいし、実はすごい人?」

 

ケットは悩みの内容まではまだ言っていなかったが、無視されたことや図書館の人というのまで、わかって話してくれたことがずっと不思議であった。


「んー?私はなんでも知っているからだよー」


「適当すぎない?」


答えてくれる気がなさそうだと追求する気もならかった。

博識なんだな、と思っていた。


「あっ、後もう一つ聞きたいことあるんだけど」


ケットは図書館に詳しいこの人なら知っているかもと思い聞きたいことがあった。

きっとさっきの話と同じでとても大事な事だと思ってからだ。


「図書館に光ってる蝶々がいたんだけど、

それは多分見れちゃいけないやつ?なんだろうけど、俺にははっきり見えたんだ。

あれって何?」


ユーストマには聞いてはいけないと思った事だった

あの時、ユーストマからは不安や焦りを感じた

きっと見ちゃいけないやつで、見て欲しくないやつ。


「え〜、そこまで教える義理はないんだけどねぇ」


「そっか、なら自分で調べてみる!」


「いやいやいや!?もうちょっと粘ったら!?」


ケットはアッサリとしていた。

言うのが嫌なのかなーとか、言ってはいけないことなのかもしれないなど、相手の都合があるからしょうがないと思っていた。


「……はぁ、ここまで話してるししょうがないか

 いいよ、教えてあげる」


「おっ!いいのか?ありがとう」


笑顔でケットは話を聞く体制に入った。


 


「君が言ってる蝶というのは神の手帳の形だ

まず、神とは創るもの、壊すもの

その役割を担う空の上、まぁ下界人で言う天に住む方だね

そしてその手帳は神が創った神の力を使えるものなんだ」


「その手帳には意思があってね

自由に見聞きし動ける様に飛べる生物に姿を変えるのだが、今はそれが蝶ってだけ」


下界の人間はそんなことも知らないだろうけどね、と続けた。


「通常は、神や、神に近いモノではないと姿も声も聞けない。

まぁ、さっき言った契約した者なら力を通わせるために姿は見えるだろうけど」


「ん?まって?じゃあ、なんで俺には見えたの?声は聞こえなかったけど…」


「通常は、だ

君は珍しいタイプで、気に入られてしまったんだよ」


「相手に力がなくとも気に入ったやつには、自由にあいつらは姿や声をきかすことができるだけの力があるんだよ」


「気に入られるとダメなの?」


みんな仲良くとはいかないものなのかと考えてしまう。

危ないものとわかってはいても意思があるなら

仲良くすればいいのではないかと

ケットはどこまでも優しい能天気なやつだった。


「特に問題なんて本当はないんだ

けど、今の図書館には契約がある、それに利用しやすいってだけだよ」


「……??」

 

「まぁ、人間と思考がズレているからそう言う意味では危ないけどね」


「よくわからない事もあるけど

そっか、ならあの蝶は悪いやつじゃないんだ!それがわかれば今はいいや」


ケットは笑って答えた。

重たい話だし、きっと聞いてはいけない話でもあったはず、

だけどケットはユーストマと喧嘩するために知りたかったのだった。



「君は…本当に」


「ん?」


今日何度目かのため息と呆れた顔

魂が逃げちゃうよ、綺麗な顔が勿体無いよと言いたいところだけど

自分の所為だとは薄々気づいているため言わなかった。


「あそこにはね、私の友がいるんだよ」


「友達?」


「そう」


「ノクス・バスティオン

それが友の名前だ」


「ノクス・バスティ——」


ばしっ


「むごっ」


口を塞がれた。

ただ繰り返していようとしただけだったが、

止められたことに驚いた。


「軽々しく呼んではいけないよ」


「ぶえっ!いや今そっちが言ったじゃん!?」


「私はいいんだ」


「なんだそれ!」


ケットが抗議すると、腹を抱えて笑った。


「ははっ、やっぱり面白いなぁ君」


けれど、

ふと空気が変わる。

温泉の主の瞳が細められた。


「……聞こえちゃうんだね」


「え?」


「普通はね、その名は認識できない

聞こえても残らなず、忘れてしまうんだ」


急に先程の比じゃないほどの湯気で前が見えなくなった。

だけど温泉の主だけはしっかりと見える。

世界自分と相手しかいない様だ


相手はじっとケットを見つめていた。


「私の名前も聞き取れるかい?」


主はそう言って、

静かに自身の名を口にした。

水面に落ちる雫のような、不思議な響きだった。


けれどケットには、はっきり聞こえた。


「ミストリア・ページ」


そのまま復唱する。


瞬間、

周囲の湯気が揺れ動き、元に戻った。


温泉の主、ミストリアは少し笑、はめ息をついた。


「……やっぱり聞こえちゃうし、言えちゃうか〜」


(この発音は神族特有のものなんだけどなぁ)


ミストリアが笑って言うことに

ケットはきょとんとした。


「名前聞いたら名前を返すんだぞって

昔お世話になった人に言われたんだ!」


当たり前のことだろ?と言うケットに

神族の表情が変わる。


「……誰に?」


ケットは懐かしそうに、その名前を口にした。


数秒。


神族は静かに目を伏せた。


「…なるほどねぇ」


「私も昔言われたよ、頑なに名前呼ばなかったら名前で呼べって上から目線でね」


湯気が静かに揺れる。ミストリアは懐かしそうに目を細め少し笑いった。


「あいつ、

まだそんなこと言って回ってるのか」


「あの人のこと知ってるの?!」


「まぁね」


ミストリアはどこか遠くを見るように笑った。


「一番力があったくせに

責任から逃げて消えた問題児で

周りは散々批判してたよ」


「_____でも私は嫌いじゃなかった」


「“友達だろ?”って、

勝手に距離詰めてくる奴でねぇ」


ま、私は友とは認めてないがね、とそう言った声は嬉しいそうで、どこか懐かしそうだった。

ケットは少し嬉しそうに笑う。


「やっぱあの人どこでもあんな感じなんだ!」


「うん」


「最悪だったよ」


そう言いながら、顔は笑っていた。


お読み頂きありがとうございます!

更新も頑張っていきますので、よければ次も読んでいただけると嬉しいです

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