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倉石瑞稀と100の高校生活でやりたいこと  作者: Masa(文章力あげたい)
夏休み編

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瑞稀の葛藤

 「「「お疲れ様でした」」」


 夕方、練習が終わったようだ。 ふう、疲れたな。


 私はそう、呑気に考えながら、バックを持つーー


 「あれれ? アンタどこ行くの?」

 「⋯⋯えっと? お疲れ様でした?」


 もう既に、歌声やAI音声でも、ましてや合図でもないーー 


 「やだアンタ。 これから、会社で仕事だよ? よかったね、やっと秘書として仕事できるよ?」

 「ははは、そうですね」


 ーーやばい、逃げたい! 


 私は彼女のようなタイプには、近づかないようにしていたのに。


 榊原会計がこんな人だって知っていたら、会計に入れなかったよーー


 「さあ、行きましょ。 ⋯⋯アンタに地獄を見せてあげる」


 私は、黒田さんと新田さんを見た、二人は私を可哀想な目で見つめている。


 「だから、言っただろう⋯⋯」

 「みずきっち、お元気で」

 「さあ! 瑞稀、行きましょう」


 私は榊原さんから、強い圧を受けながら、次の場所へ向かうのであったーー


 「ふふ。 ⋯⋯瑞稀、そんなに怯えなくていいから、ね。 さっきのはネタだから」

 「そうなんですか? よかった。 じゃあ、お疲れ様です」

 「⋯⋯本当に面白いわね、瑞稀。 私が言ったのは、怒っている様子よ」

 「⋯⋯怒ってないんですか?」

 「そうよ、むしろ面白いくらいよ。 ⋯⋯でも内容は本当だからね?」


 ヒイ! 榊原さんがまるで私を獲物のように見てくるーー


 ーーそうか、やっぱり本気だったんだ。 たしかに、卑怯者って言われても仕方ないね。 ことねやミウミウがいなかったら、私は負けていたからーー


 「でも、榊原さん。 歌に乗せて歌っても内容が頭に入って来ませんよ?」

 「あら? あんなパフォーマンスをした、アンタがそう言う? あのね、私はもう既に学校内では、知名度と優秀さは伝わっているの。 ⋯⋯そういえばアンタ、体育大会で司会をしたそうじゃない。 去年は私が担当したのよ? つまり目立つ! 後は実績があれば、後は勢いで勝てるのよ!」

 

 私は、榊原さんが今まで、普通に喋ることをしない、理由がわかった。


 ーー彼女、めちゃくちゃ喋る。


 ぜんぜん、私のペースにならないよーー


 「それから、アンタ! 私を公認会計士って言ったわね! 言いふらすのやめてくれない? ⋯⋯もし、バレたら、アンタを道連れにするから⋯⋯って冗談よ! ⋯⋯そんなにビビった顔して、どうしたの?」

 「⋯⋯家族に危害を加えるのはやめてください。 ⋯⋯私は、どうなってもいいんです。 でも⋯⋯いった。 榊原さん?」

 「ゆいゆい。 って呼んでほしいな? ごめんなさい。 アンタがそんなに落ち込むなんて思わなかったよ。 アンタは私のライバルなんだから⋯⋯」


 ライバルーー その言葉に疑問を持った。


 私が、榊原結衣のライバル?


 「アンタの理想。 えっと、やりたいこと100リストだっけ? あれ、面白いよね。 ⋯⋯でも、もうちょっとどうにかならないの? 00に会うとか、そんなの目標じゃないよ? ⋯⋯なになに『私みたいな人間が会えるだけでもありがたい』? ハア。 アンタ、どんだけ自己肯定感低いのよ! ⋯⋯決めた! 私がアンタのメンタルコーチになってあげる! 誇りに思いなさい!」


 私のことを、あの榊原結衣がしっかり見てくる。 


 ーー思えばいつもそうだった。 目標だけはいっぱしに語っているくせに、否定されると、すぐに逃げ出す私。 親や弟のためだと言っておきながら、本当は自分が怖いだけなのだ。 私は弱いーー


 『瑞稀。 ⋯⋯塞ぎこむ気持ちはわかります。 でも、今は振りだけでもしませんか?』


 ーーエタナの言う通りだ。 私は榊原さんを見る。


 彼女は、私の方を見てなにかを悟ったのか、目的地に向けて歩き出した。


 私も頑張ろう! とりあえず、今日この時をーー

 



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