雪まつりの朝
朝の日差しに照らされて、目が覚めた。 昨日は深夜までゲームをしていたからまだ眠い。 調子にのって張り切り過ぎたなぁ。
カーテンの隙間から差し込む光が眩しい。 今日はいい天気のようだーー
私はのろのろと布団から抜け出して、廊下を歩く。 寒い廊下を歩いて、リビングへのドアを開けると、家族がご飯を食べていた。
お母さんが、私に気づいて声をかけてきた。
「瑞稀? 今日から学校よね? 本当に大丈夫かしら?」
「……うん、大丈夫だよお母さん」
「瑞稀、雪まつりなんだってな?」
「そうだよ、お父さん」
「ねえちゃん、また夜更かししたの?」
「⋯⋯ちょっとだけね」
私の言葉を聞いてお母さんが呆れていた。
私は味噌汁の椀を持ち上げながら、その光景を横目で確認する。
ーーいつもの光景。 なんてことない日常がそこにあった。
「⋯⋯ごちそうさま」
「……瑞稀」
「なに? お母さん」
「⋯⋯なんでもないわ」
「あ、そう」
部屋に戻って、制服に袖を通す。 鏡の中の私は、思っていたよりずっと普通の顔をしていた。
机の引き出しを開ける。 そこには、あのノートがある。
『高校生活でやりたいことリスト100』
80、…ができる。
ーーえっと? 確か80までいってたかな? あともう少しだね!
「いってきます!」
玄関の扉を開けると、なんだか新しい自分になれた気がした。
◇◇◇
「みなさん、おはようございます! 今日は少々延期になってましたが、雪まつりを開催いたします!」
私は堂々と、みんなの前で挨拶をする。 私の他には柳田庶務と榊原会計と田中書記がいる。
「俺たちが用意した、雪のアトラクションを楽しんでくれよな!」
「前方のステージで私たち、スリーガールズのライブをするわ!」
「くくく。 我、雪の創造物を見るがいい!」
「……」
ーーうん。 先輩達は、ノリノリだね!
そして、私の横には、布に覆われた物体があった。
「では、ご覧ください! 完成しました。 私の像です!」
私が引っ張ると、その中から私とうり二つの雪像が現れた。
生徒全員が息を呑むのがわかる。 やったね!
これからの、3学期の生活に私は期待するのだった。
「……」




