ひとみの極秘任務 その7
一通り、話し終えて満足したのか、瑞稀は手を振って、美羽を帰そうとした。
一方、美羽は大きなため息をつき始めた。
「⋯⋯問題でも?」
「呆れましたわ。 なんてくだらないこと」
「⋯⋯なんですって? よく聞こえませんでしたね⋯⋯」
「くだらなすぎて、呆れたと言っているんですの!」
「はあ? 私の問題がくだらないだって! 貴方に、私のなにがわかるのよ!」
一見すると、瑞稀が声を荒らげて、美羽に詰め寄っているな。
ーーだが、アタイにはわかった。 コイツ演技しているなぁ?
「瑞稀が言った通りですわ、私も臆病ですもの⋯⋯私たちは似たもの同志ですわ」
「だから! ミウミウと私は違うの! ミウミウは臆病なんかじゃない!」
「瑞稀は臆病なんかじゃないですわ! 私と違ってですわ!」
瑞稀は、ポカンとした顔をした。 ワザとらしいぜ。
「瑞稀。 私だけじゃ駄目?」
「え?」
「私だけでもいいじゃないの!」
「ミウミウ⋯⋯」
「二人で一緒に、明日を迎えるのですわ!」
「⋯⋯私はミウミウだけには、弱みを見せたくなかったのに⋯⋯」
「ふふ、私も貴方には、弱みを見せたくないですわ」
二人は夜空を見上げたまま動きゃしねぇ。 アタイの足はとっくに痺れてる。 我慢の限界だ。 頼むから早く帰ってくれ!
「瑞稀! 帰りましょ!」
「うん。 わかったよ……」
二人が、仲良く生徒会室から出て行く。 美羽が出る前に、こちらを見た。
ーーまさか、アタイがいるのがバレている? あの、お嬢様ーー
アタイは、ロッカーから出て情報探しを再開させたが、そこにあったのは恐ろしいとある計画だった。 報告が、面倒なことになりそうだぜ。




