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倉石瑞稀と100の高校生活でやりたいこと  作者: Masa(文章力あげたい)
最終章

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倉石瑞稀の嘘だらけの物語 その8

 文化祭後、瑞稀の家に吉澤ひとみが押しかけて来ました。 


 母の前では猫を被る彼女でしたが、部屋では怪しげな特製の粉ジュースを瑞稀に飲ませ「神子様と仲良くなりたい」という頼み事を強引に取りつけたのでした。


 帰ろうとするひとみを瑞稀は夕食に引き留め、母の作りすぎた料理を囲み、残りは駆けつけた美羽が平らげたのでした。


 後日、瑞稀、美羽、舞香、凛の四人はショッピングモールへ出かけました。 美羽の世界大食い大会用の衣装選びの最中、先に飲食店へ向かった美羽と凛の前に、美羽の転校前の学校の生徒三人組が現れました。 


 かつて美羽を地獄の日々に追い込んだ張本人たちからの侮辱に、美羽は動けなくなりましたが、凛まで馬鹿にされると、震えながらも「友達を侮辱するのは絶対に許しませんわ!」と声を上げたのでした。そこへひとみが恩を売る好機とばかりに駆けつけ、瑞稀たち、そしてことねと彩乃まで集結すると、三人組は神子の存在に怯えて逃げ去りました。


 ーー彼女はそんな、三人を忌まわしげに見つめ、三人の後を目で追いました。


 瑞稀の目は、怒りに満ちていたのです。


 ことねは「やるなら徹底的に」とひとみの舎弟たちに追撃を命じる冷酷さを見せたのでした。


 「……おいおい。 どうしたんだよ、瑞稀……」

 「瑞稀? なにをするつもりかしら?」

 「……ことね。 わかっているくせに。 知っているんだよねぇ? 本当の私を」

 「神子様? 瑞稀? なんの話をしているんだよ!」

 「ええ。 だから止めにきたのよ? ……その物騒なナイフをしまいなさい」

 「そうだぜ! やめろよ、な!」

 「……」

 

 ーーことねとひとみに止められて、瑞稀の殺人行為は止められました。


 ことねは思ったでしょう。 早く、あの三人を『保護』しないと、と。


 騒動後の屋上で、美羽と凛は正式に友達となり、瑞稀は「私だったら絶対に反論できない」と自己卑下しましたが、美羽は「すぐに駆けつけてくれた事実だけがある」と受け止め、瑞稀から髪留めのプレゼントを受け取って抱き合ったのでした。


 一方、報復を主張する彩乃と、既に制裁の手配を進めることねの間には不穏な火花が散っていました。 帰宅した美羽は一人で恐怖に泣き崩れましたが、髪留めを見つめて立ち直りました。


 そして三人組への残虐な制裁に向かおうとする『フリ』をすることねを湊が体を張って止め、美羽自身が「世界大食い大会で優勝して有名になり、見返す」という前向きな解決策を宣言して、騒動は収まったのでした。


 翌朝、ひとみが瑞稀にことねとの仲良くなり方の特訓を求めて来ました。


 ーー本当の目的は瑞稀の見張りでしたが。


 「ことねは猫を被られるのが嫌い」という核心を伝授され、折よく制服姿で現れたことね本人を前に、ひとみはありのままの愛を叫びました。


 ことねはそれが湊への自分の想いと同質だと理解し、二人は無事に打ち解けたのでした。 


 終業式では、瑞稀が校長の話をカットして演説を行い、文化祭の成功を誇ると共に、雪合戦やユキフェス、ことね神社でのサツマイモパーティ、ことね考案のキャラ「チョコメロ」など、三学期の大量イベント計画を発表しました。


 ーーけれど彼女の内心はそんなことはどうでもよく。 いつ、どのタイミングで行動を起こすかでした。


 『瑞稀? 愚問ですが、なぜ今更なんですか? もっと、タイミングがあったような気がしますが……』

 「はは。 本当に愚問だね? 私が過去を振り切ったとか思わないんだ?」

 『……失礼ですが。 貴方はそんな人間じゃないでしょ?』

 「それこそタイミングだよ、エタナ? 私は元々計画してたことがあるんだ! アイツらの苦しむ顔を早く見たいよ!」


 こうして二学期は無事に終わり、瑞稀は赤点すれすれの成績表を受け取りつつ、母に見送られて美羽との海外旅行へ旅立ちました。 


 初めての飛行機に「異世界に向かっているみたい」とはしゃぐ瑞稀。


 ーー彼女にとってはこれは前祝いなのでしょう。

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