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倉石瑞稀と100の高校生活でやりたいこと  作者: Masa(文章力あげたい)
最終章

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倉石瑞稀の嘘だらけの物語 その2

 初夏、瑞稀は生徒会長選挙への出馬を決意していました。 推薦人には、ことねがつき、さらに完成したマスコット「ミウミウ」の中には美羽が入れられていました。


 ーー彼女は、生徒会長になんてなるつもりなんてなかったのに。


 演説会では、個性的な二年生候補たちが次々と登壇しました。


 アイドルの榊原結衣は演説そっちのけでライブを披露し、芸術家の立川竜也はまさかの公開告白で会場を騒がせました。 


 中二病の田中幸子は「闇の悪役令嬢女王・ワルザベス」を名乗った末にカーテン窃盗で連行され、最大のライバル柳田健太はなぜか瑞稀に勝ちを譲るように去っていきました。


 最後に登壇した瑞稀は、川端家の神子ことねの推薦という切り札もあり、見事生徒会長に当選したのでした。


 ーー瑞稀は不本意ながら、生徒会長という地位を手に入れたのでした。


 就任祝いは桐原家で開かれました。 瑞稀はことね経由で知り合った彩乃の妹・舞香と遊び、ゲームで大人げなく勝ちまくる美羽も交えて賑やかな夜となりました。


 しかしその中で、輪の外から皆を見つめることねの姿に、いつもと違う孤独な影を感じ取った瑞稀は、お泊まりを決意しました。


 ーー彼女は感じます。 もしかして、私と同じかも知れないと。


 その夜、瑞稀は衝撃の事実を知ることになりました。 ことねは二重人格であり、しかもお嬢様然とした「姫様」の方こそが主人格・本物の川端ことねだったのです。


 ーー彼女は思いました。 『ナニそれ? つまらない話』と。


 瑞稀は怯えるどころか大喜びで握手を求め、「ことね」と「姫様」を呼び分けると宣言しました。 三人での女子トークでは、姫様の湊への重い愛や、美羽が姫様と距離を取ることへの悩みが語られたのでした。


 ーー本当は他人のことなど、どうでもいい癖に。


 後日、瑞稀は柳田家を訪れ、土地の名士たちへ就任挨拶を行いました。 当主の秀五郎に迎えられたものの、ことねの母・川端雫からは推し活ライブ優先の欠席の手紙が届いており、瑞稀のプライバシーが大物に筒抜けだと知って赤面する一幕もありました。 掲示板に貼ったリストは健太経由で秀五郎の手に渡っており、彼は瑞稀の目標を応援すると約束してくれたのでした。


 ーー彼女があの掲示板に貼ったのは、嘘の内容ですが。


 続いて瑞稀は役員集めに奔走しました。柳田家で健太を、自宅でホットケーキを作っていた田中を、事務所で榊原を(条件付きで)勧誘し、最後は美羽でした。

 

 父・和馬との休日の外出に同行した瑞稀は、娘の写真を撮っては密かに微笑む和馬の姿から親子の不器用な愛情を察し、美羽の笑顔を引き出す協力をしました。


 和馬から「あの子があんなに笑うのは久しぶり」と感謝され、美羽の生徒会入りも無事決まったのでした。


 ーー彼女はこう思いました。 『そんなもの、どうでもいい』と。


 初回の生徒会会議では、役員人事が発表されました。 書記は世界グローバル書記コンテスト一位のワルザベス、会計は公認会計士でもあるアイドル榊原、総務は数々の企業を救った柳田健太と、奇人揃いに見えて実は実力者ばかりの布陣でした。


 一方美羽の役職は「マスコット(立場は置物)」とされ、動揺した拍子にお嬢様口調の素が皆の前で暴かれてしまうのでした。


 方針決定の議論では、瑞稀は「自由ファーストの楽園を創造する」を掲げ、目玉として文化祭を土地全体の祭りに拡大するアップデート構想を披露しました。


 柳田家の力で有志を集め、アイドルで客を呼ぶ。 役員の人選自体が計算ずくだったと明かされ、先輩たちも協力を約束しました。 


 しかし続く帰宅部創設・持ち物自由化・放課後の自由行動の提案は、学校の伝統を盾にした柳田庶務にことごとく却下されてしまいました。 


 跪く瑞稀に、彼は「変えようぜ、この学校の規則をよ」と手を差し伸べ、二人は共闘を誓ったのでした。帰宅部は来年度に持ち越され、代わりに推活部の予算増額が決まりました。


 こうして新生徒会は結束したのです。


 ーー彼女はこの時、やっと計画を改めることにしたのです。 このモブたちを駒にして、自らの復讐をしようと。

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