表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
倉石瑞稀と100の高校生活でやりたいこと  作者: Masa(文章力あげたい)
VSことね編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

241/244

突然の計画変更も計画の内? ーーことね視点

 文化祭当日の朝。 暗いカーテンで覆われた教室に、ひとみは美羽を呼び出していたわ。


 「ひとみ? こんな所に私を呼び出して、一体……」


 美羽の言葉が止まったわ。 視線の先には、神子様像があったの。 それに設置された、ビデオカメラ――


 「これは?……ここは一体、なんですの……?」

 「そこに座れ……美羽……」


 美羽が、おそるおそるイスに座ったわ。 戸惑っているようね。


 「お前に伝えないといけないことがあるんだ……実は、アタイはお前を利用するように命令されていたんだ……」

 「……利用を命令?」

 「ああ、お前を使って神子様を復活させる計画のな……」

 「私を使って? 誰が、そんなことを……」


 美羽の瞳が、不安に揺れたわ。 犯人に、心当たりがある顔ね。 そんな訳ないと否定しようとしているようね。


 ――ああ、ひとみは、とてもいい顔だと思っているでしょうね。


 美羽は知らないのよ。 この儀式の最後のピースが、なんなのか。 「犠牲」という言葉の、本当の意味を。


 「美羽。 ……瑞稀はな、こう言ったんだ……」


 ひとみは蝋燭の炎を見つめながら、口の端を吊り上げたわ。


 「生きる価値のない役立たずの存在だってな……」


 ◇◇◇


 しばらくの時が過ぎたわ。 ひとみは、美羽の心を折るために、あの手この手を尽くしたけど。 美羽の心は折れなかったようね?


 そこで、ひとみは用意していた、もう一つのプランに切り替えたわ。


 「……瑞稀。 準備はできてるぜ!」

 「……私は、悪くない。 こんなの知らない……」

 「……ひとみ? 瑞稀の様子が変ですわ……」


 ひとみは舌打ちをしていたでしょうね。 めざといお嬢様だ、と。


 最初の目的通り、瑞稀の心を壊す。 それに、丁度いいと思ったのでしょうね。 瑞稀がうるさいから、わからせてやりたかった、と。 ほら、今もぶつぶつ呟いているわね。


 血走った目で、美羽を見つめる瑞稀は、もう堕ちていたわ。


 「……あ、ははは。 私は……」

 「ひとみ。 ……貴方の発言は全て嘘ですわね。 全部、貴方が勝手に言っていることですわ! ねぇ? 瑞稀……」


 美羽は、瑞稀に手を伸ばしたわ。 けれど、その手は弾かれたの。


 「……本当だよ。 私も君も役立たずの無能な駒なんだ……生きる価値もない、神子様を蘇らせるためだけの……」

 「……そんなこと、ありませんわ!」


 席に着いていた美羽が、青ざめた顔で瑞稀を見上げていたわ。 涙目で、唇を震わせて。


 ひとみは内心でほくそ笑みながら、表面では優しく微笑んでみせたわね。


 「さあ。 早く言えよ! 本当のことをよぉ!」

 「……私は、美羽のことが大……」


 ――その時だったわ。


 暗幕が、突然払われたの。


 差し込んだ廊下の光に、ひとみは思わず目を細めたわ。 立っていたのは、舞香。


 「みんな! こんな所でなにやっているの? 今、会場でここの映像が流れて、大変なことに、なっているのに……」


 ――ひとみは舌打ちをしたでしょうね。 来たか、桐原舞香、と。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ