生徒会を混乱させるのも計画の内? ーーことね視点
ひとみは、美羽に共感を持っていたの。 その理由を話すために、少し前の話をするわね。
瑞稀の家から逃げ帰ったひとみは、今度は美羽に近づいたの。 しかし、美羽は暖簾に腕押し。 まったく、会話ができないわ。 ひとみは、泣く泣く夜のベンチに座って泣いている美羽を眺めることしかできなかったの。
ーーでも、それはひとみだけではなかった。 彼女の同居人である舞香もだったの。
ひとみは舞香に連れられて、桐原家に入ったわ。
彼女は、姉である彩乃が、家にいないことに疑問を覚えた。 それに気づいたのか、舞香は悲しげな表情を浮かべながらそう言った。
「お姉ちゃんは、湊さんの所へ行っているの……」
「……」
今は、彩乃と湊が二人暮らしをしているようね。
ーーなにかしら、瑞稀? 別に、これは別の可能性だから。 湊は私のモノ。 私が生きている限り、誰にも渡すつもりはないわ。
それよりも、話を戻すわねーー
「櫻井さんはどうして……」
「……美羽さんはもともと、川端ことねの側近になるために育てられたそうです。 でもあの文化祭の日。 彼女の存在は消失しました。 ……美羽さんの生きる理由と共に」
「……」
ひとみはこの話を聞いて、こう思ったそうよ。
ーー櫻井美羽は、アタイと同じだと。
「あわわ。 私におまかせください、舞香さん!」
「……本当に? お願いね、吉澤さん」
その出来事が、さっき語った話の前日話よ。
話は変わって後日。 ひとみは、現生徒会長の凛と密会をしたわ。
彼女の父親は黒田幕斗。 成金社長ね。
親の力を存分に使い、瑞稀から生徒会長を奪った彼女なんだけど、それはあくまでも『代理』だったの。
そんな凛に、ひとみはこう言ったの。
「……で? なんの用かしら? 私、忙しいの」
「あう。 その、小耳に入れておきたいことが……」
「へえ? なにかしら……」
「櫻井さんと桐原さんが、倉石さんと一緒に文化祭の計画を立てていますよ〜」
「なんですって! ……倉石瑞稀!」
ーーなんだか悩ましげね? 瑞稀。 ひとみが何を企んでいるのかわからない?
まあ、そうよね。 じゃあ、質問。 ひとみのゴールは何かしら? そう、私の復活よね? そのためにひとみは行動しているの。
そのために文化祭の大舞台で、憎悪を集めて私の復活を狙っているのよ。
ーーしかし、本当にそうなのかしら? こんなことで人が蘇ると思う? つまりね。 騙されているのよ。 本当に愚かよね、ひとみ?




