表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
倉石瑞稀と100の高校生活でやりたいこと  作者: Masa(文章力あげたい)
VSことね編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

233/236

友達を作るのも計画の内? ーーことね視点

 「さて、倉石さん。 最後に、倉石さんのお部屋ですね」

 「⋯⋯え?」


 その時、瑞稀の表情が、ピシリと固まった。


 「⋯⋯私の部屋は、いいよ⋯⋯?」

 「えぇ? でも⋯⋯倉石さんの服とか、あるでしょ? 着替えとか整理しないと……」

 「別にいいから⋯⋯」


 瑞稀は、急に表情を曇らせたわ。 ひとみは、訝しんだでしょうね。


 「倉石さん? はわわ、遠慮しないでください? ここまで来たら、徹底的にお掃除しないと、ですよ?」

 「⋯⋯でも⋯⋯」

 「だって、せっかくお部屋がリビングだけ綺麗になっても、寝室が汚れたままじゃ、意味がないですよ?」

 「⋯⋯」


 瑞稀は、唇を噛んで、俯いたわ。 ひとみは、瑞稀の返事を待たずに、階段を上がり始める。


 「ちょっ、吉澤さん、待って⋯⋯!」


 瑞稀が、慌てて後を追ってくるけれど、ひとみの方が速かった。 階段を駆け上がり、奥の部屋の扉を開けたわ。


 ベッド、学習机、本棚がある。 しかし、衣服の入ったタンスに、ゲーム機の入ったクローゼット。 それらは全部、ガムテープで封じられていた。


 瑞稀がいつも好んで着ている、パーカーやジーンズも封印するなんて、相当参っていたと思わない?


 ーーその代わりに部屋の中で、ひとみに主張してくるモノがあったのよ。 藁人形と、釘。 それだけじゃない、もっと色々なモノがーー


 「見ちゃった〜 見ちゃた? 駄目って言ったのに」

 「……テメー」


 不気味に笑う瑞稀。 コイツ、狂ってやがるぜ。 ひとみは、戦慄したでしょうね。


 「なんなんだよ、これは……」

 「……これで、アイツらを呪ってやるんだ……」


 ふふ。 ようやく見えてきたわね。 空っぽに見えた瑞稀の奥底に、こんなにも昏い炎が燻っていたなんて。


 ーーひとみ。 貴方が手に入れようとしていた『駒』は、貴方が思うより、ずっと危ういものだったのよ。


◇◇◇


 その後、ひとみは作戦を考えた。 その名も『難敵には難敵をぶつけろ作戦』。


 ひとみは瑞稀の相手に、美羽を選んだ。 最悪、美羽の方を生贄にするために。


 次の休日。 ひとみは美羽を引き連れて、約束の場所へやって来たわ。


 「アワアワ。 おはようございます。 倉石さん」

 「……おはよう。 ……瑞稀でいいよ、吉澤さん……」


 待っていた瑞稀は、休日なのに制服姿。 ブレザーに身を包んだ姿。 その顔には表情がない。


 対する美羽も制服姿だったわ。 一方ひとみは、猫被りワンピース姿ね。


 「……そんな! 恐れ多いです〜」

 「……そうなんだ。 ……おはようございます。 櫻井さん」

 「おはようございます、倉石さん」

 「……瑞稀でいいよ、櫻井さん……」

 「いいえ。 それには及びません」

 

 それだけで、会話が終わったわ。 沈黙が続く中、ひとみは考える。


 ーー挨拶だけで空気が氷点下になるレベル。 小手先のフォローじゃどうにもならない、根本治療が必要だ、と。 


 そこでひとみは提案する。 心を閉ざした二人を仲良くさせるには、まずはその武装である。 制服を解除することから始めようとーー


 「はわわ。 まずは、服屋行きましょう!」

 「え……この格好でいいよ」

 「そうです…。 必要ありません…」

 「アウ〜 そんなこと言わずに〜 go go」


 ーー名付けて『強制お着替え大作戦』だぜ!

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ