↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
倉石瑞稀と100の高校生活でやりたいこと  作者: Masa(文章力あげたい)
愛の檻編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

168/303

美羽の気持ち ーー櫻井美羽視点

 退院した瑞稀と家に帰る。 瑞稀はずっと上の空。 私はそんな瑞稀を気遣いながら彼女の家、いいえ。 今日からここは私の家になるのですわ。


 瑞稀を部屋まで運んで、瑞稀のお母様とご飯の支度をするのよ。 


 私はあの日から、ずっと学校を欠席していたわ。 理由は少しでも瑞稀のそばにいたいからーー


 ご飯の準備もできて、瑞稀を呼びに行く。


 「⋯⋯瑞稀? どうしたのですわ? 明日から学校ですよ⋯⋯」

 「美羽。 帰らなかったの?」

 「⋯⋯帰る? 私には帰る家はありませんわ。 ⋯⋯あの日、瑞稀が私を拾ってくれた日から、ここが私の家ですわよ? 部屋もありますもの⋯⋯」

 「え? なにを⋯⋯」


 瑞稀、どうしてそんなに怯えた顔をするのですか? 私はただ、貴女の隣でずっと一緒にいたいと願っているだけですわ。 


 この世界では、多少の嘘も真実になりますもの。 そうでしょう? 瑞稀。


 記憶が混濁しているのですか? それとも、何か恐ろしいことが起きてしまっているのでしょうか。 お願いですわ、そんな悲しい目で見ないでくださいまし。


 私はどこにも行きませんし、冗談なんて言っているわけがないでしょう? 貴女が私の全てなのですから、ずっとこうして一緒にいましょう?


食卓に行くと、たくさんのご馳走がありましてよ! 思わず、ニコニコしますわね!


 そんな私に釣られて、瑞稀も笑顔を私に見せてくれましたわ!


 「瑞稀がやっと笑顔になりました。 安心しました」

 「え? ⋯⋯あ、うん。 そうだね」


 ふふ、瑞稀が笑っている姿を見るのが、私にとって一番の幸せですわ。


 たとえ世界がどう歪んでいても、こうして一緒に美味しいご飯を囲んでいられるなら、それだけで救われますわよね!


 さあ、遠慮せずにたくさん食べてくださいまし。 今日は瑞稀のために、私とお母様が腕によりをかけて作った特別メニューばかりですわよ!


 でも、瑞稀はすぐに表情を曇らせましたわ。 


 あ、なるほど! わかりましたわ! 私は咄嗟に嘘をつきましたのーー


 「む⋯⋯瑞稀。 もしかして、私の服装に不満があるのですね」

 「服装? ⋯⋯あれ?」


 そう言われて、初めて私の服装を確認する瑞稀。 


 ムゥ。 病院では毎日、おしゃれをしてましたのに! 瑞稀はまったく、見てなかったのですわね! 


 まあ、今日は瑞稀の退院前に学校に寄ったので、学生服だったのですわ。


 ーーえ? 風呂に入ったのにって? なんでそんなことがわかりますの! エッチですわね! それは、瑞稀にツッコんでもらうためですわよ!


 ほら! 瑞稀が私の格好に、疑問を持ちましてよ!

 

 ここはさらなるアピールのために、この格好に着替えますわ!


 「ジャーンですわ!」

 「え? 普通に私服じゃん?」


 私が着ていたのは一枚の薄いワンピース! まだまだ、寒いですけど、瑞稀のためなら我慢しますわ!


 でも、瑞稀は全然嬉しそうじゃありませんですの。


 ーーもう、瑞稀のいじわる! せっかく私がドキドキしながら準備したのに、そんな反応はありえませんわ!


 いじけた私を、瑞稀が苦笑いでよいしょしてきますの。 ふん! もっと私を褒めてくださいませ!


 でも、こうして一日が終わるまで、ずっと貴女と過ごせたことは何よりも幸せでしたわ。

 

 明日もまた、美味しいものを食べて、瑞稀と二人で笑い合えたら嬉しいですわね。


 ーーそう。 私たち二人だけで、ですわよ? ジャマハユルサナイ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。