プロローグ
退院した私は家に帰ってきた。 病院から家まで、私を抱っこして運ぶ! とミウミウ、違う。 美羽は言っていたけど、私は断った。
夜、まだ動かない足を、私は不自由に思っていると、ミウミウがやってきた。
「⋯⋯瑞稀? どうしたのですわ? 明日から、学校ですよ⋯⋯」
「美羽。 帰らなかったの?」
「え⋯⋯」
私が尋ねると、美羽は不思議な表情を浮かべる。
「⋯⋯帰る? 私には帰る家はありませんわ。 ⋯⋯あの日、瑞稀が私を拾ってくれた日から、ここが私の家ですわよ? 部屋もありますもの⋯⋯」
「え? なにを⋯⋯」
寸前で言葉が止まる。 美羽の瞳に映る私が、戸惑っているのがわかる。
美羽がなにを言っているのか、理解できない。 違う! 正確には、私の頭にある、最悪な可能性を受け入れることが、できないだけだ。
ーーお願い! 冗談だよね?
そんな私の希望も虚しく、美羽はこう言ったーー
「私が転校前の学校でイジメられ、家ではパパと喧嘩して家出した私を、瑞稀が救ってくれたのですわ。 ⋯⋯それから、私はこの家でメイドとして住ませていただいているのよ」
ーーちょっと! 世界さ。 設定盛りすぎだよ!
こんなの、まったく理解できないよ。




