エピローグ 瑞稀が消えた世界
「瑞稀! しっかりするのだわ!」
校庭で発見した瑞稀の体は冷えていた。 彼女の足元は怪我で血だらけに、凍傷で変色していましたわ。
病院に運ばれて、治療を受けて一命は取り留めましたわ。 しかし、瑞稀は目を覚まさないの。
ただ途方に暮れる私。 それでも、明日はやってくるわ。
ーーきっとみんな同じ気持ちですわよね?
そんな私の期待は、教室に入った途端になくなったのですわ。
ーー瑞稀の机がない? どうしたのかしら?
違和感はそれだけではなかったの。 クラスメイトたちが、そのことをまったく気にしないですの。
私はことねたちの所へ向かうのですわ。 彼女たちなら、大丈夫ですわよね?
「美羽。 昨日はどこに行ってたの? 彩乃の家にもいないし」
「病院ですわ! 瑞稀が校庭で生き埋めに⋯⋯」
私の言葉は、ことねの発言で打ち切られましたわ。
短く、一言。 誰その子とーー
私は気づいたら、瑞稀が眠る病室にいましたわ。 目の前には、瑞稀がいますの。
私の中でなにかが崩れていく。 それがなんだったのか、私にはもうわからない。
でも、私は絶対に貴方を忘れない。 私にとって貴方が全てだからーー
◇◇◇
ここは生徒会室です。 その扉を一人の女子生徒ーー川端ことねが開けました。
そして、堂々と座ります。 ーーまるで最初から、そうだったように。




