秘書たる者、当然の行いですわ! ーー櫻井美羽視点
私の華麗な解決方法によってパパとママは地下室から出てきましたわね。
パパの精神状態の回復は、まだ時間がかかるかしら? 今はママにおまかせするしかないですわね。
それにしても、ママったら! パパを説教するどころか、密着したいから一緒に閉じこもるなんて、ふざけてますわね。
まあ、久しぶりに会えたんですもの、許してあげますわね。
私がぷくぷくしているうちに、目的地であることねの家に帰って来ましたの。
玄関を開けると、楽しい笑い声がして、少し場違いな気持ちになりましたわ。
私は脳内に、瑞稀を思い浮かべましたの。
私の行いは間違っていますの? 心配になりましてよーー
『そんなことない。 ミウミウ、大丈夫だよ。 君は強いからね⋯⋯』
「そうですわね! 頑張りますわね、瑞稀!」
私は意を決して、リビングに乗り込みましたわ。
今この家にいるのは、川端家の三人だけーー 湊は私と同じタイミングで、実家に帰ってしまいましたの。
私がリビングの様子を見ると、ことねと雫さんがツイスターゲームをしていましたの。
「あ、やばいわね、スカートが捲れちゃうわ⋯⋯」
「ああん。 義明さんのエッチ!」
「⋯⋯ははは」
ことねはスカートを気にしながら、恥ずかしそうにしてますわね。
一方、雫さんは義明さんに向けてポーズをとっていますの。
和気あいあいの、一見楽しそうな様子。 でも、よく見ると義明さんの様子がおかしいですわよ!
全身を拘束されていますのね。 絶対に逃がさない意思を感じますわね!
ことねは事前情報通り、制服姿のままですわね。 そしておそらく、昨日から風呂に入らずに遊び続けていましたのね。
雫さんはなんとバニーガール姿でしたわ。
私は瑞稀を思い浮かべましたの。 どうすればいいと思います?
すると、瑞稀は答えましたわーー
『うん。 逃げよう』
「駄目ですわよ!」
私は堪らず、大声で叫びましたの。 するとリビングにいたことねたちが、私に気づきましたわ。
三人とも、イケナイ所を見られた羞恥心で固まっていましたの。
私はまず号令をかけましたの。
「ことね、雫お母様! 不潔ですので、お風呂にお入りくださいませ」
私がそう言うと、二人はシュンとした表情で脱衣所へ向かいましたわ。 その事実だけで、オールナイトどころか、丸一日遊び続けていたことが、わかりましたの。
みんなで会えたことが嬉しいのは、わかりますが、睡眠も忘れて遊びまくるなんて、異様ですわよ。
私は拘束されていた義明さんを救助? 義明さんは私を見ると、安心して眠り始めましたの。
私は義明さんを、抱き上げて寝室へ運び、寝かせましたわ。
ことねと雫さんがお風呂で、はしゃいでいる音が聞こえますわね。 これがハイって奴ですわ!
二人が上がってくる前に、湊に電話しましたの。
「もしもし。 美羽どうしたんだ?」
「もしもしですわ! 大変ですわよ! カクカクジカジカですわ!」
「⋯⋯わかった。 すぐ向かう」
事情を説明すると湊が、そう言い残して、通話は終わりましたの。
そして、そうこうしている内にホクホク顔の二人が、何食わぬ顔を装ってやってきましたの! 私はこの監禁母娘を更生させないといけませんわね。




