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倉石瑞稀と100の高校生活でやりたいこと  作者: Masa(文章力あげたい)
冬編

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149/312

これが私の和解方法ですわーー櫻井美羽視点

 私はパパとママを、なんとか地上へ連れ出しましたわ。


 ウジウジ考えるのはきっと、暗い所にいるせいですわね。 そう思って庭のテラスに腰掛けたの。 でも、パパの様子がさっきから変ですわよ?


 「パパ! どうしたんですの? 背筋が異様に曲がっていらしてよ!」

 「⋯⋯いや。 俺は夢を見ているんだ。 ⋯⋯あの扉は鉄だったんだぞ。 女子高生が一人で蹴り破れるはずがないんだ⋯⋯」

 「まあ! パパは現実逃避をしていますのね! 顔をお上げくださいませ。 現実は一つですわ⋯⋯」


 私がそう言うと、跪くパパ。 テラスの端に蹲り始めましたの。 そんなパパの横に寄り添って座るママ。 

 

 ママはパパと、イチャイチャしたいだけですわねーー 


 そんな様子に、私はついつい笑ってしまいますわ。 それに釣られて、ママも一緒に笑っていましたのーー 


 それから、しみじみと昔を思い出していましたの。


 「パパはね、昔からこうなのよ。 ⋯⋯あれはそう。 私たちが結婚するために親に説得した時、パパの両親から反対されてね」

 「そうだったんですの⋯⋯」


 まあ! パパとママの馴れ初めは知ってますわよ、幼馴染でしたわね?


 「パパったら、説得出来ないから拗ねて、あそこに閉じこもってしまったの」

 「あそこ⋯⋯あの地下倉庫のことですわね」

 「それで、ずっと引きこもり。 パパの親が私たちの結婚を認めてくれるまで⋯⋯ずっとね」


 パパにとって、あそこは思い出の場所でしたのね。 そう思っていると、パパが引き攣った顔で、私を見つめますの。


 「⋯⋯なあ、美羽がその気になれば、俺の体は⋯⋯」


 パパが恐る恐る、聞いてきましたの。 私はパパをイタズラな笑みで見つめましたわ。


 「そうですわね⋯⋯あの世にいけますわよ?」

 「そうだったのか⋯⋯つまり、それをしないということは、パパは許されているのか?」

 

 パパが縋るように、私に尋ねてきましたの。 でも、それは早計ですわよ?


 「⋯⋯でも、どうしようかしら? 今のパパなら潰してもいいのでは?」

 「そ、そんな⋯⋯」


 パパは項垂れてしまいましたの。 まったく、仕方ないパパですわね。


 「蹴られたくなかったら、ウジウジするのをやめるのですわ。 そして、今回の件で落ち込むことも、おやめになって」

 「⋯⋯だが、俺は⋯⋯」

 「蹴り心地のいいボールですわね? パパ?」

 「はい! しゃんとします!」


 そう言うと、直立不動になるパパ。 その様子に、私は思わず吹き出してしまいましたわよ。 それは、ママも同じですの。


 「ふふ。 さあ、仲直りのパーティーをしましょう。 私が作るから、待っていてね〜」

 「あ、ママ! 私は調理を覚えましたのよ! 私も一緒に作りますわ!」

 「⋯⋯だったら俺も」

 『パパはお座り!』

 「はい! かしこまりました!」

 

 私はママと仲良く、クッキングタイムを楽しみましたの。 そんな様子をパパが見て微笑んでいましたわね。


 一家団欒、これにてめでたしですわ!


 ーーと言いたい所ですけど。 ここでのんびりしては、いられませんわ。 


 私はことねの右腕として、ことねの管理をするのですわ。


 頑張りますわよ! エイエイオー!

 

 

 


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